「緊急ではないけど、重要なこと」と「廃棄されるハンバーガー」の関係
真逆の考え
「緊急ではないけど、重要なこと」
というのは
ここに時間や労力をかけると、重要なことをするので
緊急なことがあまり起こらなくなるというものです。
7つの習慣という本から
「緊急ではないけど、重要なこと」の例を抜き出してみると
・将来に向けた準備や計画
・真のレクリエーション
・勉強や自己啓発
などと書いてあります。
時間管理を考えるときには、
できるだけ「緊急ではないけど、重要なこと」を
やれるように計画を立てようとするわけです。
が、なかなかその時間がもてません。
だから
「どうしたら、この時間がとれるのか?」
「何をすれば、これがやれるようになるのか?」
と考えようとします。
でも、僕は、まったく真逆の考えをもっています。
「緊急ではないけど、重要なこと」は
どんどん減らすべきだと思っているのです。
なぜ、そうおもうのか
これからお話をしますね。
もしかすると、この話を聞けば、あなたも
「長年悩んできた
なかなか本来やるべきことに
手がつけられない問題」
を解決できるヒントがあるかもしれません。
ハンバーガー調理のシステム変更
僕は以前、会社員でした。
米国資本の某ハンバーガーチェーンの会社にいたのです。
仮に、M社としておきます(笑)
そのときの話です。
以前のM社では
ハンバーガーは来店客を予測して
温かいウォーミングビンという
保管場所につくりおきをしていたのです。
なので、予測がはずれると
大量に廃棄がされていました。
(それが批判されたりしていましたね)
現在はお客さまの注文を受けてから商品をつくっています。
僕は、このシステム変更が起こったときに
どうしてもわからないことがあったのです。
もともとは
たくさんのお客さまの
大量の注文に答えるには
いちいちオーダーメードで
つくっていたら間に合わないから
作り置きシステムにしていたはずです。
なのに、なぜ注文を受けてから
つくっても間に合うようになったのか?
もちろん、機械の進歩もありました。
でも、新しい機械による
短縮時間を足し合わせても
たいして速くなっていないんです。
なぜ、作り置きしなくても大丈夫なの?
「廃棄」を一生懸命つくっているから、いつまでたっても、忙しい
僕は、新しいシステムを
じっと観察しているうちに
だんだんわかってきたのです。
なぜ、同じ人数で、作り置きせず、完全に対応できるのか?
それは
「予想して作り置きして
結局、廃棄してしまう分を
ピーク時につくらないから」
だとわかりました。
つまり
「捨てる分を
忙しいときにつくらないから
ピーク時間にやることが大幅に減る」
だから、注文をうけて作っても間に合うわけです。
逆に言うと
あれだけ忙しかったのは
「もしかして、必要かもしれない」とおもいこみ
捨てるためのハンバーガーを
一番忙しいときに、大量につくっていたから
だから、目が回る忙しさだったわけです。
準備をするのは無条件に良いことではない
僕はこのシステムの考え方に
大きなショックをうけました。
それまでの僕は単純に
「何かを計画し予測して
そのための準備を万全にしておくことは
無条件によいことだ」
と思いこんでいたのです。
でも、そうではないんです。
どれだけ予測しても
わからない未来のために
万全の計画を立てて準備する
しかし、実は
その準備をすることそのものが
大きなムダになっていることがある
と、強烈な実感をもってわかったのです。
僕がやることは
万全のプランを立てることではない。
注文をうけてつくるシステムのように
何かが起こってもその時点で
すぐに対応できるようにすること
そしてこの状況を
つくることに力を注ぐべき
と確信したのです。
重要なこととは?
「緊急ではないけど、重要なこと」
は果たして、本当に将来、重要なのでしょうか?
確かに実際に必要不可欠になるものも
あると思うのです。
でも、なんでもかんでも
頭で考える「緊急でない将来」に
本当に重要なこととして
果たして、役立つのでしょうか?
もしかすると、かつての僕のように
無条件に将来の準備はよいことと信じて
緊急ではないけど重要なことをやっているとしたら…
それは、もしかしたら
一生懸命「廃棄されるハンバーガー」を
つくっているのと同じかもしれません。
「緊急ではないけど、重要なこと」の呪縛
僕は、むしろ「緊急ではないけど、重要なこと」を
できるだけ減らすべきでは、とおもうのです。
わたしたちは
「緊急ではないけど、重要なこと」が
おもったほどできていない
できるだけやらないといけない
という呪縛にとらわれていないでしょうか。
それはまるで、ピークに備えて
「いずれは廃棄されるハンバーガー」が
まだ できていない
できるだけつくらないといけない
と、焦っている姿と似ている気がするのです。
そう。
わたしたちが、やるべきは
「緊急ではないけど、重要なこと」
を、やる時間をできるだけ減らして
「重要なことが必要になったときに
すぐに対応できる状態をつくる」
ことに力を注ぐべきではないか?
僕はそうかんがえているのです。
、、、、、、というか
もしかすると、実はそれこそが
「緊急ではないけど、重要なこと」
なのかもしれませんね。
では、また次回!
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