やりたいことを追い続ける僕のキャリア②

【バックナンバー】
やりたいことを追い続ける僕のキャリア①:自己紹介と、人材紹介の限界

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自己分析講座

人材紹介会社のCMが積極的に流れるようになった頃、
その影響か「転職しようか迷っている層」の登録が増えた。

「会社辞めようと思うんだ。やりたいことはまだ見つかってないけどね。」
「いいじゃーーん」

って感じのCMだったかな。

変に煽られて考えなしに辞めて、不幸になる人が増えなければいいな。
そんな風に思いながら、CMを見ていたと思う。

ただ、CMの効果は絶大だった。
CMを流していないうちの会社にも、「やりたいこととかないんですけど、会社辞めたいんですよね」というような登録者が爆発的に増えた。

当時若手チームのマネージャーを務めていたんだけど、
僕もメンバーも「転職したくなったらまたご連絡ください」と
お客様に伝えることが増えてきていた。

正直、売上に繋がらない社員側と、
せっかく相談に来たのに継続的に関わってもらえないお客様側。
両者にとって良くない状態が続く。

チームの成績にも影響を与えかねない状況に、
僕は自己分析のノウハウを2時間にまとめたセミナー「自己分析講座」を
自ら講師として行うことにした。

ちゃんとニーズに沿ったサービスを提供したい。
そんな気持ちもあったのかもしれない。

上司に掛け合ったら、すんなりOKをもらえた。
社員の「やりたい」に耳を傾けてくれる。いい環境だったな。

そのセミナーでノウハウを伝えて、まとまったら面談に来てもらう。
本当はエントリー時の選択肢として講座も選べるようにしたかったけど、
結局月に2回、隔週土曜日に2時間行ったセミナーは、若手チームを離れるまで約1年半続いた。
最終的には300人近くの人が参加してくれた。
みんなが、いいキャリアに歩み出してくれてたらいいなぁ。

その後自己分析講座は、社内プロジェクトとしてキャリアデザイン講座として昇華した。そんなある日、事業責任者に呼ばれた。

新規事業責任者

「キャリアデザイン講座の責任者、やってみない?」

面談ルームに入るなり、事業責任者にそう言われた。
社内に新設される「新規事業統括」で、キャリアデザイン講座を運営していくというのが、会社の考えらしかった。

当時若手チームのマネージャーをやりながらプロジェクトに関わっていたんだけど、直属の上司には「若手チームから他のチームに移るくらいなら、僕は会社を辞めます」と常に言っていた。
キャリアの悩む若い人の力になりたい、という思いが強すぎたんだ。

扱いづらい部下だよね。笑

それでも、このプロジェクトであるならば、その思いは実現できそうだなと思えた。若手チームでの在籍期間も5年を超えていたし、何よりも面談で出逢った多くの「キャリアに不安を抱える人」の力になれると思えたことが大きかった。

果たして僕は、新規事業責任者としてキャリアデザイン講座を運営することになった。

組織人としての成果

結論からいうと、キャリアデザイン講座は2期しか続かなかった。
というより「続かせなかった」といった方が正解かもしれない。

新規事業部での上司は、売上に厳しい人だった。
組織の人間としては当然だけど、キャリアデザイン講座だけで組織に求められる売上をあげていくいくことは難しかったんだ。

キャリアデザイン講座の対象は主に20代。
5回コースで1万円という金額だったけど、セミナーとかに慣れている人は別として、多くの若者にとってはなかなかの金額だよね。

僕も20代前半の頃は、何度も1回3000円の飲み会に行くか迷ったものだ。笑

ただ、その金額だと100人参加してくれても3か月で100万円の売上。
人材紹介時代は、1か月400万円くらい売り上げていたことを考えると、どれだけ頑張っても売上規模は10分の1以下になってしまう。

HPも作れない、広告も出せないなかで、その数字の達成は絶望的だった。
上司はそれでも「やり続けていいよ」と言ってくれていたが、給料をもらいながら先のない事業に投資していくことはできない。

仕方なく、経験のある「研修講師」という分野で法人向けの事業を開始することにした。

~次回へ続く~

Masaki



●stand.fm「会社辞めたいけど、やりたいことはまだない」人の心理
今日の記事のウラ話をこちらでしゃべってます。


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