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【[代表コラム]"真実"とは何か】

私たちは、日ごろから
「これが真実だ」とか「これが正しい」と言う言葉を何気なく使っています。

しかしながら、この「真実」「正しい」あるいは「常識」や「正義」といった言葉あるいは考え方には極めて注意が必要だと考えています。

例えば下の画像を見てみてください。

老婆・女性

皆さんは何に見えますか。

若い女性?それとも老婆でしょうか?

これはどちらにでも見える画像です。

では、この絵を前提に考えたとき、”真実”とは一体なんなのでしょうか。
この絵をどう見ることが正解なのでしょうか?

「唯一絶対の答えはありますか?」

と聞かれても皆さんはきっと困るはずです。なぜならば、若い女性にも老婆にも見えるからです。

同様に、例えば身近に若い女性がいたとして、ある人は、「とてもきれいな人ですね」と言うかもしれませんが、またある人は「そうでしょうか?私のタイプではありません。」と答えるかもしれません。

この場合でもどちらか一方が正解と言う事はありません。
あくまで人は自分の信念に基づいた捉え方で、情報を知覚・解釈しているだけなのです。

世の中にはたくさんの主義、イズムのようなものが存在します。
これらを個別に挙げて説明する事はあえて避けたいと思いますが、
ある主義において正しいことが、ある主義においては間違っている、そういった事はよくあることです。
これは宗教においても同じようなことが言えるのではないでしょうか。

もっと身近な例で言えば、皆さんが持っている”お金”と言うものについても同じようなことがいえます。

今から10,000円札を破ってください。

画像2

と言われたら、皆さんは破ることができますか?
きっと多くの現代人の皆さんは躊躇するのではないでしょうか。

ですが、きっと原始人であればためらいもなく破ることをができるかもしれません。
なぜならば、「お金」という概念・価値観や「1万円」という知識を持たない原始人にとっては、その目の前の物体はただの紙切れに過ぎないからです。

では、上記の例において、現代人と原始人どちらが正しいのでしょうか?

これもまた、状況や立場、持っている信念や価値観によって異なり、唯一絶対的な正確を出すのは難しいと思います。

これらの例のように、世の中の真実あるいは常識と言うものは極めて状況依存的で、曖昧で、確定的ではなく揺れ動くものだと私は考えています。

世の中は、白や黒と行ったように簡単に分断できるものでは無く、カオスこそが実相なのでは無いのでしょうか?

今皆さんは、どのような真実を受け入れていますか?そしてその真実は、本当に絶対的な真実なのでしょうか?

私たちのコーチングを学んでいる皆さんであれば、スコトーマ(心理的盲点)と言う言葉をよく知っていると思います。人間はスコトーマだらけです。

何か1つのことにロックオンするとスコトーマが生まれます 。
”これが真実だ!”とロックオンすればそれ以外の”真実”が見えなくなります。

最後に、改めて皆さんに質問します。
あなたは今どんな真実を信じていますか?そしてそれは本当に唯一絶対の真実でしょうか?
視野を広げてスコトーマを広げていってください。

[執筆]渡邊佑(Coaching4U代表・苫米地式コーチ・TICE式コーチ)

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