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嫌われリーダーが、コーチングを学んだら

〈コーチングを学ぶ前の私〉ホテル編 ①



「一緒に働きたくない!」
ホテルでフロントチーフとして働いていた時、
結婚を控えていた私。
退職を予定していたため、新店舗立ち上げと、部下の育成を行うべく、私が身につけた事を皆さんに託そうと本当に一生懸命働きました。

しかしながら、ひょんなことから結婚がなくなり、退職を取り消した矢先に出来事が起こります。

出勤してすぐ、支配人に呼ばれ、私は
副支配人とチーフリーダーの待つ会議室へ。

そこで言われたこと。

【一緒に働く人達の、生の声を聞いてほしい】

そう言って、
ポケットから出したメモを順番に読み上げた。

怖い
きつい
感情の起伏が激しい
退職するまで頑張ろうと働いていたのに
辞めない挨拶がない
分からない、できない人の気持ちを考えない

そして、ひと通り手元のメモを読んだ後に、
これを聞いて、どう思う?と。


私は、何のためにこの話を聞いているのか
正直分かっていなかったので、
こう答えました。

「そう思われても仕方ないです。
 なぜなら3ヵ月しかない中で、
 他の支店と同じレベルまで
 メンバーを育てていかないといけない
 と思ってましたので…」


「そうじゃなくてさ…」
と、冷静ながらも困惑した表情の支配人。
一旦、私の話を止める。
そして、一息ついてまた会話を始める。

「これから一緒にみんなと働く上で、今、
 この場でこういった態度を改めると
 約束してほしい」

と、少し声のトーンを変えて。

えっ?私が悪いの?
私はこんなに一生懸命働いているのに?
前回の評価で、最高ランクの「S」評価を
してくれたのは支配人でしょ?

何で?
この人は恩を仇で返す人だったの?

沈黙に耐えきれず、副支配人が声を発する。
「別に、そういうタイプの人がいても
 いんじゃないですか?」

支配人の表情が険しくなるのを、私は感じていた。それに気づかないふりをしたのか、副支配人は続けた。

「確かに、厳しいと思う。
 ただ、彼女に助けられている事を、
 忘れては行けないと思うんですよ」

続いて、チーフリーダーが話し始める

「ここで働く事が難しいなら、本社に異動は
 できないんですか?
 実力もあるし活かせる力があると思います
 よ」

しかしながら、支配人のゴールは決まっていたようだ。

「態度を改めると約束できないなら、
 本社面談で約束してもらう。併せて
 処遇も会議で決定する」

私の思いや気持ちなんてどこにもないんだ!
私は、大変な新店舗立ち上げだけに、利用されただけ。
実際は、評価なんてされていなかった。

ただ、会社に裏切られた感覚。
失望、自信喪失。
もう、辞めるしか無いんだと感じた。

そして、残りのチカラを振り絞って
「約束できません。
 約束してもウソになってしまうかも
 しれない。」

そしてこの日の面談は終わりました。


(つづく)

 
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トラストコーチングスクール認定コーチ
マザーズコーチングスクール認定ティーチャー
 すずき えみ

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