新卒生保営業マンがピュアなエネルギーで食堂前に立ち続けた話
最近、ふと新卒で生命保険会社に入社した頃のことを思い出していた。
大学時代、バイト先のコールセンターでカード付帯の傷害保険を電話で勧誘していた。
難易度高い仕事だったが、バイト先で実施していた本格的な営業研修に参加したり、自分なりに試行錯誤しながら頑張っていた。
その甲斐もあり、好成績かつ、やり甲斐を感じていた私は就職先に生命保険会社を選んだ。
大手生保の職域営業として新卒入社し、都内の通信系会社の食堂前にお昼休み毎日通った。
お昼休みの少し前に食堂の入り口に立ち、午前中に準備したお手製新聞を手にチャイムが鳴るのを待つ。
チャイムが鳴ると共に、人が押し寄せてくる。
「こんにちは!〇〇生命です!」
と笑顔で挨拶し、ひたすら新聞を配る。
誰も受け取らない。
侮蔑のような視線を浴びながら、必至に笑顔で挨拶し続ける。
実際、侮蔑なんてしてない人もいただろうけど、
つい最近まで学生だった自分が、知らない大人たちの大群が押し寄せてくる中で、笑顔で立ち続けるのは本当に辛かったし、怖かった。
自分はどう思われてるのか。
邪魔な存在だと思われてないか。
ここで果たして契約は取れるのか。
今月のノルマは達成できるのか。
そんなことがいつも頭の中をグルグルしていた。
辛いし、怖かったけど、なんであの時、あんなに頑張れたのだろうと思う。
今同じことをやろうと思ってもできないし、そもそもやらない。
あの時の私は人と人とが分かり合い、信頼し合えることを信じていた。
真心を持って、担当職域の皆さんのお役に立ちたいと思っていたし、それはいつか伝わると思っていた。
「こんにちは!〇〇生命です!」
と明るく力強いエネルギーを吐き出すように全力で挨拶してた。
最終的にこの職域には退職するまで4年半通い、契約もたくさん頂いてきた。
毎日通い続けるうちに顔馴染みとなり、名前を覚えられ、次第に保険の相談を受けるようになっていった。
最近、2年近く学んできたコーチングのクライアント募集を開始した。
noteというプラットフォームに自分の「人となり」を知ってもらう為にエネルギーを込めて、記事を書く。あの時とは違うけど、根本的にはやっていることは一緒かもと思う。
社会人になったばかりの私が、食堂前でピュアなエネルギーで立ち続けていたことを思うと、懐かしくもあり、今の自分が奮い立つような気持ちになる。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
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