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コーチングの基礎

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ルー・タイスのコーチング・プリンシプルに基づいたマインド(脳と心)の仕組みと上手な使い方について説明しています。各記事には1つのテーマの解説と、それに対応するワークが含まれていま…
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#セルフトーク

【10】 セルフ・エスティーム

エフィカシーと対になる概念が、セルフ・エスティーム(self-esteem)です。日本語では、自尊心と訳されます。 セルフ・エスティームもエフィカシーと同様に自己イメージの構成要素です。 エフィカシーの定義は「ゴールを達成する自己能力の自己評価」でした。 それに対して、セルフ・エスティームの定義は「自分の価値に対する自己評価」です。 エフィカシーがゴールという未来に起点がある概念であるのに対して、セルフ・エスティームはゴールとは関係なく、どちらかというと過去に基づいて

【11】 セルフ・トークが自己イメージをつくる

自己イメージは、私たちの認識や行動に強い影響を与えています。 私たちのマインドには、自己イメージを維持するように、認識や行動を調節する働きがあるためです。 では、自己イメージはどのようにつくられるのでしょうか? 自己イメージも他の信念と同様、思考が積み重なって形成されています。 私たちの思考は3つの軸で行われています。 3つの軸とは、言葉(word)、映像(picture)、感情(emotion)のことです。 私たちはまず言葉で思考します。 その言葉は、私たちのマイン

【32】 理想を実現する方法

ルー・タイスのコーチング全体に通底していることをお伝えします。 ルー・タイスの方法論は、ゴール設定と、「自分はそのゴールを実現できる人間だ」というエフィカシーをあげることに集約されます。 これは、設定したゴールを実現したときの自分自身の姿や、そのときの自分が見ているはずの世界への臨場感を高めていくということです。 私たちの創造的無意識は、無意識の中で臨場感の高い世界を維持しようとします。 もし、目の前の現状と、無意識が「真実」だと思っている世界が違うときは、現状を無意識が

【50】 アファメーションとセルフトーク

アファメーションは、ゴールを達成した世界の自己イメージの臨場感をあげる技術です。 自己イメージがコンフォート・ゾーンを決めるため、アファメーションはゴールのコンフォート・ゾーンの臨場感をあげる技術とも言えます。 アファメーションによって、ゴールの自己イメージ=コンフォート・ゾーンの臨場感が高くなることで、コンフォート・ゾーンがゴールの世界に移動し、創造的無意識の働きで無理なくゴールを実現していくことができます。 アファメーションは言葉、映像、感情の思考の3つの軸に基づい

【51】 セルフトークのコントロール

ルー・タイスの方法論では、アファメーション、ヴィジュアリゼーション、セルフトークのコントロールの3つが、マインドを変えていく中心的な方法になります。 今回は、セルフトークのコントロールついて、説明していきます。 セルフトークとは?私たちは常に頭の中で言葉を発しています。それが独り言として口に出る場合もありますが、ほとんどは口に出さずに心の中で言っています。 例えば、物を探している時に「どこにあるのかな〜」と頭の中で呟いていたり、何か上手くいかなかった時に「また失敗してし

【52】 誰の言葉に耳を傾けるか?

セルフトークが自己イメージを作り、自己イメージがコンフォートゾーンを決めます。 つまり、セルフトークによって、私たちのコンフォートゾーンが決定されてしまうということです。 そのため、セルフトークをコントロールすることは、非常に重要です。 セルフトークの形成では、現在のセルフトークはどのような言葉をもとにできあがったものなのでしょうか? それは主に、子どものころに親や先生、周囲の大人に言われた言葉や、他人が話しているのを聞いた言葉です。 子どもにとって、周囲の大人の言

【53】 セルフトークの4つの段階

設定したゴールを実現していくためには、セルフトークのコントロールが欠かせません。 セルフトークとは、マインドの中で行っている自分自身との会話です。 私たちはセルフトークをもとに信念を形成し、その信念に従って認識し行動しています。 そのため、セルフトークが、これから何を実現していくかを決めるとも言えます。 セルフトークには、4つの段階があります。 ゴールを実現した世界の自己イメージをリアルにし、ゴールを実現していくためには、以下の第1〜第3段階を経て第4の段階に到達す

【54】 イエス・アイム・グッド〜自己イメージを高めるセルフトーク〜

私たちの認識やパフォーマンスは、自己イメージの高さによって決められています。 そのため、チャンスをつかみ、ゴールを実現していくためには、高いエフィカシーと高いセルフ・エスティームを維持する必要があります。 ところが、エフィカシーやセルフ・エスティームを高めることを邪魔している文化的な要因があります。 称賛を受け入れる私たちの多くは小さい頃から、とにかく謙虚であることを美徳として教えられてきています。 そのため、他人から褒められたり高く評価されたりしても、「いえ、とんでもな

【55】 「自分らしくない。次はこうしよう!」〜失敗を次に活かすためのセルフトーク〜

前回は上手くいった時に、その成功体験を自己イメージに取り込むためのセルフトークを紹介しました。 今回は、思い通りにいかなかったり、失敗したと思った時に自己イメージを下げず、むしろ失敗を次の挑戦に活かしていくためのセルフトークの方法を紹介します。 現状の外のゴールと失敗の関係これまでにうまくいったやり方を繰り返していれば、失敗をすることはあまりありません。 その代わり、現状が変わることもありません。 反対に、抽象度の高い、現状の外のゴールを設定し、そのゴールを実現するた