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人生、職業、ファイナンス

私は大多数の日本人と同じように、日本生まれ、日本育ちです。地元の小中学校に通って、高校と大学は関東で過ごし、大学を卒業して会社勤めを始めました。それが「普通」だと思っていたから。

でも、本当はもっと色々な選択肢があったようです。もちろん、学生の時も気付いていなかったわけではありませんが、現実的な選択肢とは思えませんでした。

親の影響が大きかったのかも知れません。周りの友人たちも同じようだったことも影響したのでしょう。

でも働き始めて世の中のことがより理解できるようになってくると、学生の時に現実的とは思えなかった職業の他の選択肢が、「普通にあり得る」という気がして来たのです。

一体、学生の時は何に縛られていたのでしょうか?単に働くということについての知識が不足していたのかも知れません。いや、やはり心理的に何か強い力で「枠の中」の選択肢に仕向けられていた気がします。

みなさんも似たようなことを感じたことはないでしょうか?本当は自由に選択できるはずが、何か不思議な力で誘導されているような感覚。それを社会的な洗脳というのかも知れません。

もし学生の時にやりたいことや夢があれば、まずそれに向かって素直に進んで行くのがよいとの考えに、反対する人は少ないと思います。ただし、卒業後もそれで生活できればとの条件付きで。

この「生活できれば(お金を十分稼げれば)」というのが曲者です。

みなさんは、この手の話についての一般的な議論の展開には慣れていると思うので、ここではコーチの視点から話を展開していきます。

まずやりたいことや夢というのは「人生のゴール」としましょう。ただし、一度これと決めても固定されるものではなく、時間の経過と共に、どんどん更新されてよいものとします。

次に、お金の話は「ファイナンスのゴール」としましょう。こちらは食べていくためだけではなく、そのほか、人生を豊かにする様々な活動に必要な経費を賄い、老後も心配しなくていいようにということまで含めてお金を稼ぐこととします。この資本主義社会では、お金がなければ生きていけないことは誰も否定できないのですから、ファイナンスは大事です。

ここで気を付けなければいけないのは、「ファイナンスのゴール」と「職業のゴール」を混同しないことです。職業というのは、社会に対して何らかの役割を提供した結果として、報酬をいただける行為のこと。リーゾナブルで質の高いモノやサービスを提供するには、誰よりもその仕事が好きで得意な人にやってもらうのが良いに決まっています。けれども、その職業が好きだから得意だからといっても、必ずしも自分のファイナンスをその職業だけで賄うことができるかどうかは分かりません。

要するに、「人生」「職業」「ファイナンス」のゴールを分けて考えましょうということです。

コーチになる前の私は「人生のゴール」が「職業のゴール」とほぼ同じで、しかも職業がファイナンスをすべて賄うのが当然という悪い事例を歩んでいたので、今思えばとても窮屈な人生観でした。

でも多くの人も、この3つのゴールを一つとして捉えたような「成功した人生」を追いかけているように思います。

「3つもゴールがある方が、余計に難しくなるのでは?」と思った人はいませんか?

人間の脳は優秀なので、それくらいのことはどうってことありません。今はまだ自分の能力を信じられていないだけです。でも頭を使うことは確かなので、常にリラックスして高いIQを維持するよう努めましょう。

さて、今のあなたはどうでしょうか?「人生」「職業」「ファイナンス」のゴールがごちゃごちゃになっていませんか?

もしそうなら、それぞれのゴールについて考えることから始めてみてください。

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