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自分はこれくらい、という思い込み

あなたは、自分の実力はどのくらいだと思っていますか?

この問いかけに答えるには、どの分野についてのことなのかを明確にしないといけない。

例えば私の場合、以前は広告会社で勤めていたので、分析力や交渉力、資料をまとめる能力やお金の処理をきちんと出来る能力など、さまざまな能力が要求される中でおおむね平均くらいには出来ていたと思いたい。

でも、コピーライティングやデザインは、自分の担務でもないし、元々それほど興味があるわけでもなかったので、その分野の能力は多分無い。仮にあったとしても未開発のままである。もしかしたら、やる気になれば、それなりにやれたかも知れないと言う無謀な空想はできて、案外、若い時から一生懸命に学んで腕を磨けばそこそこやれたのではないかと最近になって思う。

何をやるにも、一つの要素だけが得意でも上手くいかない。絵を描くことひとつ取っても、生業としてやっていくには絵を描く技術以外にも、画材を仕入れる能力もいるし、描いた絵を販売する能力もいる。自分で直接売らない場合でも、いい条件で売ってくれる人を見つけて、その人と上手く付き合っていく能力が必要だ。

要するに、実力とはさまざまな能力の掛け合わせ・組み合わせだ。

だから絵がそれほど上手くなくても、売ろうと思えばそこそこ売れるということも起こり得る。

そう、「売ろうと思えば」である。

目標をきちんとおけば、それに向けて自分の能力が色々組み合わさって、達成のために働き始める。

ゴールをまず設定すれば、方法は後から見つかると言うが、何も方法を一から見つけ出す、編み出すばかりではない。今ある方法や能力を上手く組み合わせる手もあるのだ。

自分には実力がないと思ってしまうのは、もしかしたら、そもそも何に対しての実力なのかがはっきりしていないのではないかと思う。

元々一人ひとりにとても大きなポテンシャルがあるのに、それを使う方向が定まらなければ使い道もないわけで、単にポテンシャルが生かされていないだけである。

それなのに勝手に自分には実力がないと思い込んでしまうのは、もったいないことだと思う。

いつもコーチングの基本として紹介する「現状の外側のゴール」が、重要なわけだ。


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