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僕もあなたもハッピー!を目指してみなよ,YOUたち。

第4の習慣|Win-Winを考える

Win-Winという言葉,わりともう一般的になってますね。『7つの習慣』の第4の習慣です。
僕も第4の習慣,めっちゃ好きです。

なにが好きかというと,その建設的な考え方です。
そもそも議論というのは相手の意見を打ち負かすためのものじゃなくて,相手のことを理解するためになされるものなのですよ。

したがって,まずは相互に主張を理解しあって,両者の主張を最大限活かすことはできないだろうか?と考えることが大切です。最初っから遠慮したり(Lose-Win),最初っから自分の意見をゴリ押ししたり(Win-Lose)するのは,いずれにしても長期的に見れば人間関係を損ねるパラダイムなのです。

要するに,お互いが自分の主張を決して遠慮することなく,かつ思いやりをもって相手の感情に配慮をしつつ,伝え合うことでお互いの主張のうちの最大のポイントを活かし合えるような話し合いをしよう!という信頼関係に満ち満ちたやり取り,これが魅力です。

これがどういうことかわかりますか。
最初っから落とし所を探りながら,上手に相手に妥協を求めたり,最初に自分の本来の要求よりも高めの要求を突きつけ,段階的に落としていくことで話し合いの妥協点を本来狙っていた要求ポイントに落とし込む,みたいなテクニック論ではないということです。

だから信頼できる。

信頼関係ができあがっているからこそ,Win-Winを目指した話し合いができるのです。

Win-Winにするんじゃないですよ。
Win-Winを考えるんです。

逆に信頼関係がなければWin-Winなんて目指しません。最初っから言い負かすつもりか,あるいは逆らうとメンドクサイとか,ケンカになるとかで最初っから自分が我慢することになります。

短期的な利益を優先するからです。
どちらか一方,あるいは両方が長期的な利益,良好な人間関係を期待していないのです。
両者が長期に良い人間関係を築いていきたいと願えば,やっぱり勇気をだしてWin-Winの関係を築きたいものです。

そうです。
Win-Winを考えるという習慣は,世間でよく聞く個性主義的な技術論ではありません。自立した個と個が,良好な人間関係を築き,お互いに満足できる結果を目指すものなのです。

人間関係には大きくわけて6つのパラダイムがあります。

1.Win-Win 私もあなたもハッピー!
2.Win-Lose 私が勝って,あなたは我慢
3.Lose-Win 私が我慢で,あなたが勝つ
4.Lose-Lose どっちも嫌な気持ち,不幸は道連れ
5.Win 私が勝てば後はどうでもいい。あなたの勝ち負けに興味なし
6.Win-Win or No Deal Win-Winが成立しないのであれば,今回はご破算に

Win-LoseやLose-Winのパラダイムではその場しのぎにはなっても,結局いつか破綻します。Lose-Loseならなおのこと誰にとっても良いことナシです。

勇気と思いやりのバランスがWin-Winを導く

主張と主張がぶつかり合っていても,よくよく話を聞いてみれば,そのコアとコアは競合しないことがよくあります。

第3案を考える価値は必ずあります。

にもかかわらず,そこを目指して話し合えないのは少しさみしいですね。自分を信頼できていないのか,相手を信頼できていないのか,その土台がしっかりしていないところにWin-Winは難しいのですね。

だからこそ第1~第3の私的成功のための習慣のあとに,この公的成功のための最初の習慣が置かれているのです。
自立した個でなくては,真のWin-WinはGETできません。

ここでは勇気と思いやりについて考えましょう。

遠慮してしまって自分の主張ができない場合。


Lose-Winのパラダイムには勇気が足りません。互いを高め合うために,勇気をもって自分の主張をしなくてはいけません。

自分が我慢すれば丸く収まるなんてことはありません。おさまるのは今だけで,長い目で見れば,どこかに無理が生じて壊れてしまいます。そうなれば自分だけでなくて,信頼すべき仲間にも迷惑が掛かってしまうのです。

逆に,自分の主張をゴリ押す場合。

Win-Loseのパラダイムには思いやりが足りません。自分だけが勝ったとしても,あたかも相手が自分を立ててくれ,優先させてくれたようにみえても,それが本心でなければ,いつか相手はあなたの前からいなくなってしまうでしょう。

勇気と思いやりのバランスはWin-Winのパラダイムに重要な要素です。

Win-Winを考えるコツ

Win-Winを考えるコツは,まずは相手の話をしっかりと聞くことです。自分の意見と競合していて,二律背反のように見えた意見もそこだけは外したくないいちばんコアな部分が対立しているかを見極めることで,案外そうでもないことが見つかります。

妥協とは少し異なります。
100点満点ではなく,90点とか80点を目指すという意味では妥協と言えなくはないけれど,いちばん大事な部分はたとえ全体の10%だったとしてもそこが主張のほとんどなのですから,そこさえ対立していなければ,両者を成立させるWin-Winは見つかります。

しかし両者の大事なところが競合してしまうようなら,その先はおそらく妥協案を探ることになるので,No Dealを選択する勇気が必要です。

No Dealとは取引を止めること。
Win-Winを考えられないのなら,互いのためにならず,信頼関係を壊しかねないので今回は取引をしないと決めることも時に必要です。

そのほうが長期的には良好な関係が築けるのですね。

Win-Winはマストか。

Win-Winはマストじゃありません。
この6つのパラダイムのうち,どれが最も優れているパラダイムかと言われれば,ケースバイケースで最良の選択は異なるということです。

目指すところはWin-Win。
でも,あるときはLose-Loseや消極的なWin-Winを目指さなくてはいけないかもしれません。他はどうあれ自分だけ勝つこと,Winのパラダイムが必要なこともあります。

サッカーの試合の結果はWin-Winにはそもそもなりませんし,家族の関係をご破算にはできませんから,いくらWin-Winが目指せないとなっても,or No Dealを選ぶことができないことだってあります。

僕たちは人間なのですから,臨機応変こそマストです。
その場その場で適切なパラダイムを持てることがすごく大事なんですね。

おまけ

もうひとつ大事なことがあります。
おまけというには,あまりにも大事なことです。

勇気を持って自分の主張を伝えてみよう!

と考えることは素晴らしいことですが,このとき思いやりのバランスは絶対に忘れてはいけません。主張するときの言葉のバランスは本当に肝要なのです。

有り体に言えば「言い方」です。

相手の気持ちや,環境,状況,などに配慮をしながら,基本は「自分の気持ちを伝える」ことです。自分はこう考えているのだ,こう感じているのだ,ということを伝えて下さい。

あなたにこうして欲しいとか,あなたの考えを変えて欲しいとか,相手を主体にさせようとするとうまくいかないことが多いです。

アサーティブコミュニケーションでは,I message(アイメッセージ)と言って,主語を「私」で話をすることが良いとされています。

これはひとつのコミュニケーションテクニックですが,アイメッセージを使えば何でもいいわけではなく,あたりまえですがその心構えが一番重要なのですね。Win-Winを目指したアイメッセージで勇気と思いやりのバランス良いコミュニケーションを心がけたいですね。




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