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子どもの「側にいる存在」に |保育を学ぶ白梅学園大学でコマロンの授業③

昨年、コマロンにご協力いただいている白梅学園大学(東京都小平市)での田中真衣先生の授業(地域福祉)で、ゲストスピーカーとして講義をさせていただきました。

コマロンの授業では、文章の書き方のコツなどをお伝えしました。その後、目指している職業について自由に書いていただきました。保育士、介護福祉士、教員、少年院や乳児院、社会福祉協議会で働きたい、人の役に立ちたい――。さまざまな目標が集まりました。「大学に入学して、迷うようになった」などと正直に書いてくれた方もいました。

一部を3回に分けてご紹介いたします。(2回目)

私が目指している職業は、社会福祉士だ。母が児童福祉サービスの会社に勤務していた姿を見たのがきっかけだ。母の姿から、私は「何かしらの形で、児童福祉に関わってみたい」と考えるようになった

しかし、中学生の時、母が乳がんで亡くなった。将来についてどうしようか悩んだが、大学に進学するとき「社会福祉士を目指してみよう」と決めていた。母の背中を追っていたからだと思う。

児童養護施設の職員を目指しています。高校生の時に、不登校になったことがきっかけです。その当時、母と学校の先生の支援により、高校を卒業。現在は白梅学園大学に通っています。「もし、誰からも支援がなかったら」。学校に行くある朝にふと思った瞬間、恐ろしくなり、身近な人から支援を受けられない子どもたちに何かできないかと思い始めました。その時、児童養護施設で働きたい。苦しんでいる子どもの「側にいる存在」になれればいいなと思い、近くにいる現場職員を目指しています。

私は社会福祉、特に相談員として地域の人々に関わる仕事に就きたいと考えています。高校3年生の春までは、生物学という理系の道へ進み、研究したいと考えていました。大学受験が近づくにつれて、自問自答の日々でした。そんなとき、報道で児童虐待の悲しい事件を目にする機会が増えました。このとき、一番最初に浮かんが気持ちは「私がなんとかしなくては」という思いでした。この思いはとても強く、大学で学ぶべきことはこの子どもや親、社会のことなのではないかと気づき、高校3年の夏、保育の道へかじを切りました。

他にもたくさん、大切な文章が集まりましたが、学生さんご自身の経験が、将来の目標につながっていることが描かれている実感のこもった文章を中心に、ご紹介させていただきました。自分をさらけ出して文章を書くことは、勇気がいることでもあると思います。ありがとうございました。

【まとめ】山内真弓。小学生と保育園児の母。元転勤族で、茨城、仙台、千葉、東京で子育て。コマロンをはじめた毎日新聞記者です。

※学生さんの感想は許可をいただいて掲載しています