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JABA北海道結成記念大会1回戦 北海道ガス対TRANSYS

8月15日に開幕した2020年JABA北海道社会人野球結成記念大会。
その第1戦・北海道ガスTRANSYSの観戦記。

大会の概要は、こちらの記事をご参照ください

試合結果

北海道ガス8-0TRANSYS
(7回コールドゲーム)

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スターティングメンバー

先攻 北海道ガス
(中)米満 (二)古谷 (遊)大友 (左)髙橋 (三)安田 (右)長谷川 (指)東海林 (捕)中林 (一)小栗 (投)大城

後攻 TRANSYS
(三)小笠原 (二)西野 (指)本間 (右)大栗 (中)小川 (一)佐藤星 (遊)足澤 (捕)新川 (左)表 (投)宮﨑

バッテリー

北海道ガス
大城(6回)、長江(1回)-中林(7回)

TRANSYS
宮﨑(4回1/3)、佐藤憲(2/3)、三浦(1回)、宮本(1回)-新川(7回)

試合経過

TRANSYS・宮﨑寛大投手(札幌日大高-国士舘大)、北海道ガス・大城祐樹投手(遠軽高-桐蔭横浜大)の先発で始まった初戦。

2回表に北海道ガス新人・安田大将選手(駒大苫小牧-亜細亜大)がヒットで出塁し、二死1,3塁となったところで9番小栗研人選手が(横浜創学館高-道都大)がライト前へ先制打を放ち1点先制。このとき、一塁ランナーの中林健吾選手(三重高-早稲田大)が三塁を狙うもタッチアウト。

4回表の北海道ガスは連続死球で得た走者をきっちり送り、東海林寛大選手(札幌日大高-日本大)の犠牲フライと中林選手のタイムリー2ベースで2点を追加。

2回と3回に走者を出しながら得点できなかったTRANSYS。4回裏に大チャンスが訪れます。
一死から本間篤史選手(駒大苫小牧高-亜細亜大-JR北海道)と大栗勇人選手(駒大苫小牧高-札幌国際大)の連打、小川弘輝選手(北本高-駒澤大)の四球で一死満塁の好機。
しかし、佐藤星七選手(北照高-東京国際大)の打球はファースト正面のゴロでホームアウト。続く足澤璃空選手(釧路工業高-ブレーブくしろ)は空振り三振に取られ、この回も得点には至らず。

5回表、北海道ガスは連打と四球で一死満塁の好機。
TRANSYS先発・宮﨑投手は続く安田選手へ3球を投じたところで、足が攣ったか緊急降板。ルーキー・佐藤憲一投手(札幌日大高-日本大)へ交代。
安田選手がその替わり端にライトを深々と破る走者一掃3ベースを浴びせ、続く長谷川寛選手(仙台育英高-早稲田大)の犠牲フライでこの回4点を追加。7-0と北海道ガスがTRANSYSを突き放します。

6回表からTRANSYSは三浦翔投手(北照高-東海大北海道)に交代。
彼も北海道ガス打線に捕まり、一死1,2塁から古谷友和選手(北海高-北海学園大)が8点目のタイムリーヒット。

7回表からTRANSYS投手は高卒ルーキー・宮本翔投手(恵庭南高)が登板。
四球を与えたものの無失点で抑え、味方の反撃を待ちます。

7回裏、北海道ガスは先発大城投手から長江理貴投手(帯広緑陽高-明治大)へ交代。先頭の佐藤星七選手がショートゴロエラーで出塁すると、2四球を与え一死満塁に。
コールド回避へ何としても得点したいTRANSYSでしたが、小笠原武蔵選手(鵡川高-星槎道都大)、西野維吹選手(札幌日大高-星槎道都大)が三振に倒れゲームセット。

8-0のコールドゲームで北海道ガスが準決勝に駒を進めました。

雑感:円山園芸を讃えよ

先の北海道地区クラブ選手権は無観客開催で、待ちに待ったクラブチームを観る機会!と喜び勇んで迎えた本大会。
しかし前夜から雨が降り続き、初日の6時も10mmの強い雨。

今日はダメか、そうなると最終日が準決勝・決勝3試合で、暑さと時限(日没)でしぬかもな…とまで覚悟しましたが、幸い8時過ぎに雨が上がり、1時間の延期で試合が始まりました。シートノックなし。

この後3日間暑さに苛まれたことを思い返すと、初日を消化できたのは本当にありがたいことでした。来年の結成記念大会は釧路にしましょう?

北海道地区クラブ選手権優勝を引っさげて参戦したTRANSYS。
少数精鋭かつ選手の入れ替わりの激しいチームで、今季もレギュラーメンバーが大幅に変わりました。10ヶ月ぶりの観戦です。

真っ先にベンチの荒々しさが薄れ、明るくなったと感じました。
もともと賑やかで反骨心のあるチームなのですけれど、イジりや野次より素直に励ます声が大きくなったのかなと。守備でピンチを迎えたときにはライトの大栗選手が声を張り上げていて鼓舞していましたね。

この試合では4安打に抑えられましたが、昨年だけでも都市対抗予選で北海道ガス、結成記念で日本製鉄室蘭シャークスを破った「企業食い」に定評のあるチーム。
四球や失策で機を拾っては何かやってくれそうな雰囲気に「そうそう、こうしてTRANSYS(ひいてはクラブ沼)にハマったんだよな」と思い出しました。

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今季は流行り病の影響で社会人野球の選手登録期間に猶予があり、北海道社会人野球チームガイド(3月締切)に掲載されない新人が各チームぼちぼち現れます。

新川隼生捕手(札幌日大高-北海学園大)もその一人で、テキスト速報のみで試合を把握していたときは「新川!?新川だと?小川ではないのか??」と混乱したのですが(実際小川外野手がマスクを被った時期があったため)、今大会でやっと姿を確認することができました。

木村捕手、上野捕手が勇退して正捕手に窮する状況でしたから、札六で鳴らした選手が加入するのは心強いですね。

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◇ ◇ ◇

結成記念大会本戦に先立ち行われたプレオープンマッチ(シード順位決定戦)、ここで話題になったのが北海道ガスの投手事情。
3試合で4投手のみの登板、それも鈴木愛斗投手(滝川西高)に至っては先発2度1完投の3連投!

あれ、他の投手どこ行った…?大城投手とか清水投手とか…
故に注目していた先発。大城投手がコールされて安堵とも感嘆ともつかぬ雰囲気が漂うスタジアム。
6回を投げ、ランナーを溜めても要所を抑えて無失点。都市対抗に向けて良い結果を残すことができました。

そして打線の動かざること山の如し。
この試合では終盤にサード堀田將人選手(滝川西高)、 レフト寺田和史選手(聖望学園高-東北福祉大)が守備につきましたが、動かせるのはそこぐらいで、スタメンはプレオープンマッチからずっと変わっていません。
創部3年目の選手層は如何ともしがたく、一人一人は攻守に優れた選手なのですが、対策されると厳しいかもしれないなと感じる結成記念大会でした。

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ところで開場直後、北海道ガスが陣取る一塁側のスタンド上部に横断幕と新しい幟の飾り付けがありました。それもずらりと!

設置されていた会社の方に伺ってみると、思うような応援活動ができない今年、応援の気持ちを伝える手段として、野球部員所属部署のみならず全社に呼びかけて作成したのだといいます。
全員分…と思いきや今回は先行して観戦した6名×2種類のみの掲出とのことでしたが、どれも愛着を感じるものでした。

ごく当たり前に在るものと思っていた応援、その温かさが身に沁みます。
都市対抗で全選手揃うのが楽しみです。

本記事の写真(幟写真を除く)はみつる(@k_mitsuru_n)さんからご提供いただき、承諾を得て加工しています。いつもありがとうございます!

JABA北海道社会人野球結成記念大会のまとめはこちら

他の観戦記はこちら(順不同でぼちぼち追加します)
1回戦:日本製鉄室蘭シャークス 対 ウイン北広島
決勝:日本製鉄室蘭シャークス 対 JR北海道

社会人野球観戦ガイドはこちら