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オンラインモールを再編成するSocial Marketplace Platform

いつもはデザイナーとして自分の知見だったりを共有するような記事を書くことが多いのですが、今回はいま僕が携わっているSuzme(スズメ)というサービスについて記します。

そういう記事を求めていなかった人には申し訳ないのですが、知識として役立ちそうな内容も盛り込んだので読んでくれると嬉しいです。相変わらずの長文なので読むのに時間がかかるとは思いますが……興味のある所だけでもかいつまんで読んでいただければなと。


さて、このSuzmeというWebサービスは約半年ほど前に開発を始め、それから2ヶ月後にベータ版を公開。そこから4ヶ月ほどずっとプレスリリースも出さずにひっそりと公開していました。※2020年1月現在

このような形をとっていたのは主に検証のためであるのですが、そもそも今までは使っていただいてもあまり価値を感じられない状態であり、この状態でサービスの周知を進めるのはデメリットしかないという判断を下していました。

その検証の初期フェーズが終わり、つい先日のv0.4.0のリリースによってSuzme独自の価値を創出できるようなサービスモデルのベースが整い、僅かながらSuzmeの価値を感じられる状態になったことで、少しでも多くの人に使ってみていただければなと思い執筆した次第です。

リリースノート
https://www.notion.so/gojuon/v0-4-0-d911204c8c8a44c9aa7a22e6677552b4


1. SNSチックなECプラットフォームが解決すること

Suzmeを一言で表すとき僕たちはSocial Marketplace Platform(以下SMP)と呼んでいます。

SMPは読んで字のごとく、Social Media(SNS)とOnline Marketplace(Amazonや楽天などのいわゆるオンラインモール)を組み合わせた造語ですが、SNSとオンラインモールを組み合わせたプラットフォームにどんな価値があるのか。

少し遠回りをして、SNSとレビューというECサイトお馴染みのコンテンツをテーマに、SMPが解決することを徐々に明らかにしていきましょう。


─ ショップ運営におけるSNSのむずかしさ

日本におけるSNSの利用者数は年々増加しており、2017年時点で7204万人、同年のインターネット利用者数約1億人のうち、SNSを利用しているのは72%にものぼります。素人なりに推移から2019年のデータを予測すると、75%前後になっているのではないでしょうか。

さらに、利用者数の推移は世代間による差異が大きくあるわけでもなく、全世代でSNSの利用率が伸びているのも特徴的です。

また、SNSの利用目的としてECに関連するものを挙げる利用者は約35%いることや、商品購入時の参考とする情報源としてSNSを使用する人が47.1%もいることなどのデータは、企業や店舗にとってSNSを利用する大きな理由になっていると思われます。

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https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/internet/pdf/adjustments_index_1_170111_0001.pdf


このように、SNSはインターネットを利用する多くのユーザーに対し、手軽に企業や店舗の情報を提供できる優れた手段の1つではありますが、マーケティング的価値をSNSに見出すのは決して簡単ではありません。

「その投稿をSNSでする価値はあるか?」「ホームページやその他プラットフォームに情報掲載するので十分ではないか?」何のためにSNSを運用するのか見極めないと無駄にリソースを奪われるだけで、大したリターンを得ることは出来ません。

経験則ではありますが、マーケティング担当者がいない企業で、社員の誰かが他の業務の片手間にSNS運用を行って上手くいくことは稀ではないかと思います。

また、パブリックなSNSには炎上というリスクも潜んでいます。インターネットに慣れている方は炎上をある程度予期できるのですが、あまり慣れていない方にはどこに地雷が埋まっているか分からず、ふとしたキッカケで炎上してしまうことがあります。

そういったリスクなどからもクローズドなSNSは根強く人気がありますが、店舗が利用するSNSはオープンなものである必要があると思うので(一概には言えませんが)、こういった炎上のリスクも承知の上で利用しなければなりません。


以上のような課題の解決を訴求するコピーとしては、本業をやりつつSNSの運用ができる、オープンだけど優しいSNS。SuzmeはSNSという観点ではそんなサービスでもあります。

フリマサービスのように気軽に商品を売買でき、各種SNSのように自分たちの商品の何が優れているのか告知でき、……自分たちへの否定的な意見は掲載しない。

これ自体はサービスとして特に難しいことではありません。投稿コンテンツの分類として商品と通常投稿の2つ用意して、あとは利用規約に基づいた投稿の削除または公開停止フローの策定。これで大体はOK。

しかし「否定的な意見を掲載しない」というのはディストピア感がありますね。それは勿論僕たちも気づいていて、これは嘘を野放しにしてしまう危険性も孕んでいます。

それについては次のセクションのテーマである、「レビュー」に絡めて考えてみましょう。


─ レビューの信頼性

口コミ、あるいはレビューは商品やサービスの購入時に参考にする情報源として大きな地位を築きました。

以下の調査では「商品・サービス購入時に重視する情報源(3つまで回答可)」として口コミサイトと回答している人が46.5%おり、テレビに続いて2番目に回答が多いです。ちなみに、SNSは38.1%で3番目とこちらも高い順位です。

さらに、「今までに利用したことがない商品やサービスを購入するときに、インターネット上の口コミやレビューを確認していますか。」という質問では「確認しない」という回答が2.3%と極めて少なく、実際に商品やサービスを購入するときにレビューを確認する人はかなり多そうです。

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https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/policy_coordination/internet_committee/pdf/internet_committee_180927_0003.pdf


しかし、そのレビューを全員が信頼しているかというと勿論そうではなく、先の調査資料でも信頼しているレビューについて「特にない」と答えている人が21.9%います。

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さらに、ここ数年の間で、主に海外の業者による大手ECモールのレビューハックについて追求する記事が書かれたり、サクラのレビューかどうかチェックするツールが話題になったりと、レビューへの不信感を持つ人が増えてきているのも事実でしょう。


このように、レビューは商品やサービスの購入時に多くの人に参考にされているコンテンツではありますが、それが真実かどうかは確証がありません。

にも関わらず、レビューの点数は低いと購入を見送る人が多い指標でもあります。競合の商品に対し低いレビューをつけるなんて工作もあるようですが、ユーザーにとってそんなことは関係なく、悪い物を買いたくないという危険回避行動をとるのは当然と言えます。

前節で触れた、「否定的な意見を掲載しない」という特徴は、悪質な商品を批判できない世界とも言えるし、悪質なユーザーによる虚偽の批判がない世界とも言えます。一長一短ですね。


しかし、僕たちは悪質な商品を野放しにするつもりはないし、やらせのレビューによって商品が売れやすくなるような仕組みを作るつもりもない。ただ、良い商品が良いと評価され、良い商品は多く売れるようなプラットフォームを作りたいのです。

そこで、僕たちが根本的にレビューの仕組みを変えるべく考えたのが、SNSとオンラインモールの融合体であるSocial Marketplace Platformです。

SNSは個人間の繋がりを仲介するサービスであると言い換えることが出来ます。SNSが提供するのは場であって、コンテンツは他の誰かが生み出したものであります。いわゆるUser Generated Contentですね。


このUGCによってユーザー同士の繋がりが創出されるのですが、その繋がりの理由は人それぞれで、「見ていて面白いから」「提供してくれる情報が役に立つから」「その人が好きでファンだから」など様々でしょう。

このようなSNSの仕組みは機械的に生成されたアカウントと利用者の人間性をも紐付けます。これがレビューの信頼性に繋がるのではないかと考えたのです。


……まれに僕はAmazonで知人のレビューを見かけることがあるのですが、どこの誰だか知らない他人の評価が低くても、知っているその人が高評価しているだけで買ってしまうことがあります。

これは現代のマーケティング手法の1つであるインフルエンサーマーケティングに通ずる所もあって、多くの否定よりも身近な一人の肯定を受け入れることは、よくあることなのでは無いかと考えています。

この傾向は独自に行なったユーザーリサーチの結果からも表れていましたが、深津貴之さんの以下のアンケートでも同じような結果になっていたので仮説としてはかなり精度が高いのではないかと思われます。


このような理由から、やらせレビューの対策をすることでレビューの品質を担保するのではなく(もちろん悪質なものにはSuzmeも対処します)、自分が信頼できると思った人たちのレビューから商品を発見し、購入できるようにすることで本当に良い商品を納得感を持って購入できるのではないかと考えました。

悪質なレビューを防ぎ、悪質な商品が目立つような仕組みを廃すことは、ユーザーが優れた商品を見つける機会を増やし、それを売る企業や店舗の未来を守ることにも繋がるのです。


2. EC×SNSというネットショッピングの未来

前章では、SMPには「商品の販売と販促を1つのプラットフォーム内で行える」という販売者サイドのメリットと、「今までのオンラインモールでは見つけられなかったような商品が見つけられる」という消費者サイドのメリットをそれぞれ1つづつ紹介しました。

それ以外にもSMPには多くの特徴があるのですが、その中でも、通常のネットショッピング以外にも様々なサービスに拡張可能なモデルであることは特筆すべき点です。それは、いくつかのサービスをSuzmeという1つのプラットフォーム内で完結させうる可能性を示します。

例えば以下のような、人とお金が絡むようなサービスは基本的に拡張しやすいです。(本当にやるかどうかはさておき。)

- フリーマーケットサービス
- ネットオークション
- クラウドソーシング
- クラウドファンディング


シンプルに考えると、販売者は何かを売りたくて、消費者は何かを買いたいだけであって、売買という行為が複数のサイトに跨ぐメリットは、少なくとも消費者にとってはほとんど無いはずです。

現実のショッピングモールは、アパレルショップだけではなく、書店もあれば、飲食店もあるし、食料品店もあるし、楽器店や、病院、ヨガスタジオ、パソコン教室なんてのも入っているモールが数多くあります。

以下のページは僕の地元のショッピングモールのショップガイドですが、一覧を見てみると予想以上に多くのジャンルのお店が軒を連ねていることが分かります。なんかテンション上がります。


しかし、こんなに色んなジャンルのお店があっても自分が欲しい商品やサービスがないことは往々にしてあります。それは敷地面積の問題でもあれば、テナント料の問題でもあるし、あるいは一般向けでない商品を探しているのが原因かもしれません。

現実のショッピングモールは、立地の優劣はあれど、人目につかないような店舗はありません。しかし、全てのユーザーニーズに応えることは難しく、集客に失敗すれば立ち退きを迫られる

ネットショッピングモールは、限りない数の店舗と限りない数の商品を提供することができ、さらに店舗側の出店費用も少ない。しかし、自分の商品を求めているユーザーに届けるのは難しい


このようにリアルとネットのショッピングモールの長所短所は、実はそれぞれの短所を補い合える関係であったりします。これはO2O(Online to Offline)と呼ばれるマーケティング手法や、近年大きな注目を集めているD2C(Direct to Consumer)と呼ばれるビジネスモデルにも共通する部分があり、リアルとネットの相互補完には無視できない程の価値が存在します。

これらの記事でも、百貨店がメディアになるという観点で商いにおけるネットからリアルへの補完、テクノロジーとユーザー・エクスペリエンスによるネットにおけるリアルの再現、などのECの未来を予測しており、こういったリアルとネットの相互補完的な動きは今後も進むと思われます。


─ ソーシャルコマースという先駆け

さて、以上のような背景からSMPというサービスモデルを考えたのは事実なのですが、実は僕たちがSMPと呼んでいるようなSNSとECを組み合わせたサービスは既に世界では広まりつつあって、一部ではソーシャルコマースと呼ばれています。

ただ、この言葉かなり定義が曖昧で、マーケティング手法なのか機能なのかサービスなのかどうも釈然としないのですが……イメージは伝わるかと思います。


そんなソーシャルコマースの中でも割と最近のニュースで、知っている方が多いであろうInstagramのCheckout機能は代表的な例ですね。また、日本では使用できないので馴染みが薄いのですが、FacebookもMarketplaceというフリーマーケット機能が随分前からあったりします。


InstagramやFacebookのように既存のSNSの仕組みにEC機能を組み込むスタイルのソーシャルコマースは今後も増えていくと思われ、最近ではTikTokもEC機能のテストを始めていました。

ただ、僕らが呼ぶSMPに更に近いのは、SNSベースのソーシャルコマースではなく、最初からSNSとECを組み合わせることを前提に作られたサービスです。そのモデルで最も勢いがあるのは中国のRED(小紅書)。

以下の記事によるとREDは、

2018年6月には、アリババグループがリードするシリーズDラウンドで3億ドル(約320億円)を調達する
2019年5月時点でのユーザー数は2.5億。79%を「90后(1990年代生まれ)」世代が占め、月間アクティブユーザー数(MAU)は8,500万を超える

とのことで、日本と中国の規模感の違いを思い知らされもしますが、かなりアツい領域なのは感じられるかと思います。

その他にも、SNSとECを組み合わせることを前提に作られたサービスは少なくなく、Facebookなどから1億2500万ドルの資金調達を行ったインドのMeeshoや、ユーザーの90%がZ世代であるイギリスのDepop、2011年から着実にサービスの地位を高めIPOを控えるアメリカのPoshmarkなど、主にリセール領域での活躍が目立ちます。

そんなソーシャルコマース市場ですが、実は日本でも随分前から存在しています。

国内ECモール最大手の楽天がしかけるROOMや、ファッションのSNSとして地位を確立したZOZOのWEAR、生産者から直接商品を変えるポケットマルシェ、物の収納サービスであるサマリーポケットと両軸で展開するSumally、などなど。

ROOM - 欲しい! に出会える。
https://room.rakuten.co.jp/all/items

これらのサービスがいずれもInstagramがCheckout機能を始めるずっと前から存在しているように、SNSとECの組み合わせというのはとても一般的、かつ少なくないニーズに応えられるアイデアでありました。

ただ、それが成功したかと言うと微妙で、今はスマートフォン決済サービスの1つであるOrigamiも昔はソーシャルコマースモデルのサービスを行っていましたが、早々に撤退しています。


これは時代的な背景が大きかったのではないかと僕は考えています。

今ほどユーザーはECサイトのレビューに不信感を持っていなかったり、そういった不信感を既に感じていたようなネットリテラシーの高い人は僅かであったり、そもそもインターネットで物を買うという行為がまだまだ一般的ではなかったり、SNSの主戦場であるスマートフォンというデバイスが普及しきっていなかったり……と、今とは全くと言っていいほど状況が違いました。

今というタイミングで僕たちが、ネットショッピングとSNS単体で見ると超レッドオーシャンなこの領域に挑戦するのは、それぞれの領域が成熟し始めているのではないかという仮説がベースにあります。

世代間による差異はあるでしょうが、ネットショッピングもSNSも世間一般的なサービスになり、サービスの利用に対する抵抗感はここまでに挙げた調査データなどからも無くなりつつあると考えられます。

InstagramのShopNow機能が多くのユーザーに浸透していたり、世界で多くソーシャルコマースサービスが凌ぎを削っているような現在の動きから見ても、ネットショッピングの未来の1つとしてECとSNSの組み合わせは大きな可能性を秘めているのではないでしょうか。


3. Suzmeで出来ること

さて、長々とSuzmeのサービスモデルであるSMPについて書きましたが、件のSuzmeは何が出来るのか、そろそろ紹介させていただければなと思います……。


─ 2種類のアカウント

Suzmeには2つのアカウントタイプがあり、消費者を「カスタマー(Customer)」、販売者を「セラー(Seller)」と呼びます。

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「すきなモノを売る / ほしいモノを買う」という関係をカスタマーとセラーの両者間に成り立たせることはSuzmeの大きなミッションの1つです。

それぞれのアカウントの違いは使える機能の違いでありますが、商品やサービスを購入するだけのユーザーは、基本的にセラーアカウントの機能を使いたいという場面はほとんどないと思います。(何かしらのモノ・コトを販売したい人はセラーアカウントでないと出来ません。)

商品の販売を行いたい人は、ベータ版公開中のいま登録していただけると決済手数料が永続的に4%になるので、アカウントを動かさなくても今登録しておくとお得です。

とはいえ、正式公開後でもかかる費用は月額利用料¥2,980と、商品の購入ごとにかかる決済手数料6%と、売上金の振込手数料450円だけなので、他のネットショップ開設サービスやオンラインモールへの出店費用などと比べるとかなり安価なのではないかと思います。

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セラーとして商品を販売することに興味のある方は以下のページを見てみるのもオススメです。


─ 投稿/販売できるコンテンツ

Suzmeで投稿できるコンテンツには、「プロダクト(セラー専用の販売商品)」「ポスト(あらゆる商品やサービスの紹介)」「ニュース(セラー専用のお知らせ) ※現在未実装」の3種類があります。

以下はセラー用のアイテム投稿画面です。

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── プロダクト

プロダクトは、現在まだ商品を販売するには足りない機能も多いのですが、1回の注文で1つの商品を販売することが多いショップであれば問題なく使えるかと思います。

具体的には複数個の商品の販売ができないのと、セラーを跨いでの購入ができないのが原因なのですが、「1つの商品を複数個購入できるようにする仕様」「セラーを跨いで注文できるようにするカート機能」はそう遠くはない内に実装予定です。

ちなみに、Suzmeでは「スキル・クリエイティブ素材」という商品カテゴリーも用意しています。このラベリングが示すように、Suzmeでは無形の商品も販売できるので、何らかのスキルを持っている人もセラーアカウントとして登録して自分のスキルを販売することが出来ます。

ただし、現状Suzme内でクローズドなチャットなどのやりとりをすることは出来ないのと、無形の商品への対応がまだ完璧に整っているわけではないのでご不便をおかけすると思います。

もし、ベータ版の今の状態でも無形の商品を販売したいという方は、ユーザーから注文があると閲覧できる注文詳細ページの「発送メッセージ」を利用していただけると幸いです。(ここにダウンロードリンクや、自分への連絡先を記載するなどして対応する方法が考えられます。)

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また、当たり前ですが、商品に嘘の情報を記載したり、個人情報を悪用するようなことは絶対にしないでください。

Suzmeで商品を販売するセラーアカウントの登録にはそれぞれ特定商取引法に基づく表示の掲載と、個人情報の利用者としてのプライバシーポリシーに同意が必須です。ゆえに、特定のセラーが原因でカスタマーに何らかの損害をもたらした場合、Suzmeではなくそのセラーが責任を被る可能性が高いです。

ただ、僕たちも傍観しているだけではなく、セラーがプロダクトの投稿を行う前にもうワンステップだけアカウント認証を用意しているので、何か問題があったときにカスタマーの皆さんを泣き寝入りさせてしまうことは極めて少ないと思います。

……と、念のため悪いことを考える人たちを牽制してはいますが、普通にみんなが思いやりを持って行動すれば問題はほとんど起きないでしょう。セラーとカスタマーのどちらも安心して使っていただければなと思います。

── ポスト

レビューのことをSuzmeではポストと呼んでいて、ポストは「おすすめ」と「欲しい」の2つの軸からでしか出来ないようになっています。なので、商品の販売を妨害するような攻撃的なポストなどは削除の対象となります。

ただし、「おすすめだけどこうするともっと良くなりそう」的な内容であれば問題ありません。基本的におすすめ/欲しいのスタンスを守っていただければ、どんな商品でも投稿して構いません。はたから見れば悪く見える商品も人によってはよく見えるものです。

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ポストについてもまだ対応しきれていない部分はあるのですが、プロダクトに比べて基礎となる部分はほぼ出来ている状態です。

未来的な機能や仕様としては、「おすすめの商品が売れたらポイント付与」とか、全てのECサイトの商品を追加できる「プレゼント可能な欲しいものリスト」とか、ポストは多くのカスタマーが商品をレビューするモチベーションになるような物にしたいと考えています。

インフルエンサーでも無い限り、本当に良い商品をおすすめしないと中々商品は売れないと思うので、それが良い循環を生み出し、セラーの宣伝コストを下げることにも繋がると予想しています。また、あからさまなステマなども消滅しそうな気がします。

このような仕組みで、優れた商品を生み出すセラーにとって、Suzmeがより良い商品を作ることに集中できるような場になれば非常に嬉しいです。

(もう1つのアイテムタイプである、ニュースについては実装もまだなので割愛します。)


─ プロダクトを見つける/購入する

Suzmeのメインとも言える、フォローしたユーザーのプロダクトとポストが流れるタイムラインをマーケットと呼びます。ここにはTwitterのリツイートのように「欲しい」したアイテムも流れます。

マーケットの表示形式にはReaderモード(画像左)とViwerモード(画像右)の2つがあり、このモードは上部のナビゲーションバーから変更できます。

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ここに流れてくるプロダクトをすぐに買うことも出来ますが、実際のネットショッピングは買おうと思っているものが事前に頭の中にあって、それを検索することが多いと思います。そういった場合はサーチページから商品やサービスを検索することが出来ます。

以下の画像は開発中の機能やコンテンツが含まれていますが、この画像内にあるものは正式リリース前には実装予定で開発のロードマップにも含まれています。

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気になるプロダクトやポストを見つけたら、各アイテムに付いている「欲しい」か「気になる」のボタンを押してストックしていくことが出来ます。

先程も少し触れましたが、「欲しい」したアイテムはマーケットと、マイページのポスト一覧にも表示されます。欲しいと思ったものはそれに惹かれた自分自身のアイデンティティでもあります。

また、他の人にあまり見られたくないものは「気になる」で密かにストックできます。ただし、現状は気になるした人の一覧が見れる仕様になっているので、完全に非公開にすることはまだ出来ません。

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また、実際に商品やサービスをSuzme上で購入できるのはセラーが投稿したプロダクトだけで、ポストは外部のサイトに移動して購入できます(販売サイトのURLが設定されていない場合もあります)。

プロダクトの個別ページは以下の画像左で、購入は画像右のように支払い方法(現在はクレジットカード決済のみ対応)、お届け先の情報を入力して完了です。

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─ ソーシャル・ネットワーキング

Social MediaとOnline Marketplaceを組み合わせたSMP(Social Marketplace Platform)という造語を散々言ってきましたし、SNS的な使い方も勿論できます。

ただ、基本的に商品やサービスなどのモノ・コトがベースになるので通常のSNSよりは使用用途が限定されるような気がしなくもないです。

以下の画像は左から、マイページ、ポスト個別ページ1(YouTubeの埋め込みは未対応)、ポスト個別ページ2(1より下にスクロールした画像)です。

「おしえて」オプションや、各ポスト/プロダクトの個別ページにあるコメント機能を使ってユーザー同士の交流をすることが出来ますが、以下の画像を見れば分かるようにこれがどのように使われるのかイマイチ把握できていません……。

SNSのように気軽にコメントしても良いし、事務的に聞きたいことだけコメントしても良いし、何か他にも使いみちがあるかもしれません。色々試していただければなと思います。

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ただ、当たり前ですが何も考えずにこういった機能をつけているわけではなく……このSNSの機能はセラー側から見ると、D2CのビジネスモデルをSuzme内でミニマルに行うために必要な機能であるともいえます。Suzmeには、「D2CブランドのECサイト構築の代替案、またはMVPとしての検証ツール」になれるか?という重要な検証項目があります。

ここまで本記事を読んだ方には、SMPはセラーごとにD2Cを簡易的に再現する、という見方も出来ることが多少なりとも伝わっているかと思います。これはSuzmeの未来を示すヒントでもあります。


4. さいごに

SMPというサービスモデルの説明に始まり、Suzmeでどういったことが出来るのか長々と記しましたが、少しでも興味を持っていただけたでしょうか。

今はほとんどユーザーもいないし、投稿されたアイテムも少ないのですが、人が増えれば増えるほどSuzmeというサービスは今までのネットショッピングには無かった価値を提供できる、唯一のオンラインモールになれると感じています。


記事の途中でも紹介したのですが、ベータ版公開中の今、販売者であるセラーとしてアカウントを登録していただけると決済手数料が永続的に4%になり、月額利用料も正式リリースまで無料です。

もし興味があれば、自分の販売している商品や、スキル、サービスなどをプロダクトとして投稿してくれると嬉しいです。かなり簡単に投稿できると思うのでぜひ!

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カスタマーの登録はこちらから👇


僕たちはセラーの皆さんが販売するものを見るのが本当に楽しみだし、カスタマーの皆さんが投稿する今まで見たことのないプロダクトとの出会いもまた楽しみです。

とはいえ、Suzmeはベータ版のまだまだ未熟な状態です。不具合や要望、その他何でも気軽にサイト内のお問い合わせからか、僕に直接連絡してくれると助かります。


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