#手紙
夏の終わりは秋の始まり。
ある人が亡くなった。
居なくなった。
失くした。
見つからなくなった。
変わった。
そんな変化を毎日繰り返すぼくらは
気づけるくらいの大きな変化に
めっぽう弱い。
心を揺さぶられ、
足元が不安定になり、
『恐れ』を感じて、怖れる。
おわりがきたと、思うかい?
ある日ぼくは頭を抱えたよ。
『もう終わりだ。』と。
しかしある人は言った。
『はじまった。』と。
それは、
皮肉を交えた
君じゃないよ、ぼくの意思。
我慢と、忍耐の違いはなにか。
信じることと、理想を現実と思いこんで押し付けることの違いは、それに似ている。
信じるという言葉の
『身も蓋もなさ』はなんだろうね。
信じるという言葉は
美しさの象徴のようだけれど、
たぶん、
たぶんだよ?
ぼくはね。
『信じる』なんて言葉を
沢山使う人は、『信じる』を知らない。
たぶん信じるって、
全然興味がない、にも、
ある意味近い。
誰かの全てを認
未来という名の、過去になる。
またやってきたね。
アポも取らずにやってくるそれは、
君の心を壊すもの。
汚い靴で
初めて見るような顔で
よーく知っている顔で
土足のまま
大きなバットを引きずって、
それはやってくる。
引きずるバットの
心と擦れたガラガラという音。
君は不快で、
頭を抱える。
『まただ。』
『また来たんだ、大嫌いなアレが。』
今まで乗り越えてきたものが
積み上げてきたものが、自信が、
ボコボコになる。
大切なものを大切に。
どうしても、
この人の前だと萎縮してしまう。
なんてことがあるね。
顔色を伺って、
いつも通りの自分を出せたらいいのに、
出せなくって。
ドツボにはまる。
その人が怖くて、意識しすぎてしまう。
『どうしたらいいかわからない』に陥る。
そうなると、ことは少し難しい。
心の反応が、不安の回路ができている。
なぜかその人だけに反応する回路。
いつもの君でいいのにね。
わかってるんだよね、そんな
ハートはラビリンス。
1の嫌なことを
沢山考えて居たら100になって、
今では巨大な恐怖や不安に見える。
そんな風に不安を転がして
雪だるまみたいにさ。
どんどんいろんなものを引き連れて
膨らませてしまうのはなぜだろうね。
人間の天邪鬼。
不安が好きなのさ。
大嫌いな不安を
ぎゅっと胸に抱きしめているのさ。
最初は小さな不安や失敗。
なんども思い返して、繰り返し。
大きく見えるそれは、
君から見た心の世界。
くちにだして、だきしめて。
やあ。久しぶりだね。
またそんなに涙を流して。
同じ気持ちを繰り返してしまっているんだね。
素直にほしいものを口にしてごらん
本当に欲しいものを。
大人だから?言っちゃあいけない?
そんなの誰が決めたのさ。
褒めて欲しいんだよね。
よく頑張ってるよって、
頭を撫でて、肩をさすって、
抱きしめて欲しいって、認めちゃいなよ。
そうして沢山泣くといい。
欲しい言葉を君の口から出してごらんよ。