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読書メモ

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#読書記録

読書メモ|『「大人になりきれない人」の心理』

これはだいぶ前に読んで下書きに入れてた読書メモなんですが、ちょっと書き直してちゃんと記録に残しておこうと思います。 読んだ本はこちら。 『「大人になりきれない人」の心理』(加藤諦三) 正直、自分のことを理解してもらうにはこれを読んでもらうのがいいんじゃないかというくらいに当てはまることが多くて驚きました。 親の育て方がどうこうとかではなく、自分の気質と周囲の環境とかそういう問題もあるのかなと思いますが、子供のころに年相応の経験とか感情の表出とか、そういうのができなかった

読書メモ|『私の顔は誰も知らない』

今回はインベカヲリ★さんの『私の顔は誰も知らない』。お気に入りの本屋さんで見つけて即買い。 この本は、インベさんがさまざまな女性たちから聞いた彼女たち自身の話やインベさん自身のエッセイがまとまったものですが、その共通項が「みんな社会にうまく適応しているように見えているが、実際はそうではない」というギャップや葛藤を抱えているということ。 いろんな女性が登場するんですが、 「本当の自分がわからない」 「自己イメージと他者からのイメージの乖離への違和感がある」 「トラウマとかな

読書メモ|『まとまらない言葉を生きる』

最近読んだ中でも特にお気に入りの本。荒井裕樹さんの『まとまらない言葉を生きる』。何度も読み返したくなります。 誰しも一つや二つは頭の中に思い浮かぶことがあるんじゃないでしょうか。SNSを流し見しても、ニュースを聞いても、特に最近は毎日そんなことばっかり。 この本では、そんな言葉の力を考えさせられるような言葉がいくつか紹介されているんですが、少しでも著者の伝えたかったこと、「まとまらなかったけど大事なこと」を汲み取れているといいな、と思います。 言葉は「壊されてきた」かも

読書メモ|tattva Vol.6

今回はこちら。好きで毎号買っているシリーズ。その中でも特に印象に残っている部分について感想をまとめてます。 1. 悪口の問題 ランキングのつかない「対等な関係であること」ってすごく難しい。 この記事に書いてあるのは、「自己肯定感が低い人が他者よりも劣っていると思い込んで、無意識にその信念に従って行動してしまうことがある」みたいなことなんですが、「うわぁ〜、ちょっとやっちゃってるかもな」という自覚があります…。 相手は対等だと言ってくれたとしても、勝手に自分を相手より下に

読書メモ|『私とは何か 「個人」から「分人」へ』

今回は平野啓一郎さんの『私とは何か 「個人」から「分人」へ』 「分人」という考え方は微かに触れたことがあったけど、自分から見た自分と他者から見た自分とのギャップに対する違和感の話をした時に改めてこの「分人」の考え方を紹介してもらって、ちゃんと知りたいと思って読んでみました。 というのが分人主義の基本的な考え方です。 人は人との関係性の中に生きていて、それがどういう関係性なのかは相手が誰かによって違っているのだから、「相手によって自分が変わる」というのはある程度自然なこと

読書メモ|『信仰』

今回の本は、村田沙耶香さんの『信仰』。 気にはなってたけど、買おうかどうしようかな〜と迷っていたところで、こちらのラジオを聴いて「やっぱ買お!」と衝動買いしてしまいました。これも面白いから聴いてほしい。 8つの短編が入った本なんですが、やっぱり一番印象に残ってるのはタイトルにもなっている「信仰」。 主人公はある日、知り合いから「カルトを作ろう」と誘われる。 ブランドや世間の流行など、目に見えない幻想に価値があると信じて疑わない周りの人たち。彼らに「幸せになってほしい」と

読書メモ|『人間とは何か?』

やばい、あっという間に前の投稿から1ヶ月経ってしまった。 今回は漫画。 名著ってテーマがめちゃくちゃ面白そうだけど読むのがかなり大変なので、いつも結局諦めてしまうんですが、漫画なら読める!ということで読みました。 表紙にもあるように「自己啓発の劇薬」と言われている本で、「人間は機械である」ということを主張している内容になります。 人間のしていることは全て自己満足に過ぎない。人間にあるのは主衝動だけ、満足したいという機械的な心だけ。それに従っている人間は設計通りに動く機

読書メモ|ハイデガー『存在と時間』2022年4月(NHK100分de名著)

ちょっと前に読んだやつですが。今回はこちら。 『存在と時間』自体は読んだことないんですが、ある本屋さんのインスタでこれが紹介されていて、その紹介文にあった「不安」「責任」というキーワードが引っかかったので読んでみました。 私自身、結構常に不安だし、なんなら不安要素を探しに行っているまである気がします。あと責任はなるべく取りたくないと思ってしまう。だから人を巻き込む決断とか苦手なんですよね。どうにかしたい。 「不安」について「そう、これ…」とめちゃくちゃ共感してしまった部

読書メモ|『先生、どうか皆の前でほめないで下さいーいい子症候群の若者たち』

読んだ本はこちら。 『先生、どうか皆の前でほめないで下さいーいい子症候群の若者たち』 そもそもこの「いい子症候群」については、YouTubeでアベプラの動画が流れてきて知ったんですが、「うわぁ、わかるわ…」と思う部分もあり、気になったので本を読んでみました。 「いい子症候群」の特徴としてこんな感じのことが挙げられていました。 私自身、「いい子症候群」の症状が多数出ているタイプの人間なんじゃないかなと思っています。ただ、そんな自分になんとなく気づいていて、私からしたらそう