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中国のサイバーセキュリティ事情 - 企業紹介(3)

前々回前回と中国のサイバーセキュリティ関連企業を紹介してきましたが、今回も以前のレポートで「潜在力の星」と位置付けられていた企業の中から5社ほど紹介をしたいと思います。

数篷科技 (正式名称: 数篷科技(深圳)有限公司)
創業: 2018 年 6 月、中国広東省深圳市
特徴:ゼロトラストネットワークに基づくデータセキュリティ製品・ソリューションを展開。VDI・DLP・VPNなどのリプレースを狙ったセキュリティサンドボックスベースの(DACS)、個体認証や権限管理などを行うアクセスゲートウェイ「DAAG」の製品を提供。

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同社は2021年1月に2800万ドルのラウンドB、2020年1月に1300万ドルのラウンドAの資金調達も行ったようです。

数安行 (正式名称: 北京数安行科技有限公司)
創業: 2020年8月(7日)、本社は北京。
特徴:AIベースのゼロトラストデータセキュリティ運営プラットフォームを提供。DataSecOpsを理念にデータの識別、分析、権限管理、流動管理、運営などを行っている。

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安芯网盾 (正式名称:安芯网盾(北京)科技有限公司)
創業: 2019年4月
特徴:ハードウェア仮想化、メモリ保護など先端技術に基づくメモリセキュリティ製品を提供しており、顧客企業のキーアプリケーションにおけるファイルレス攻撃、0 dayホール攻撃などの高度な脅威を防御。アプリケーション層、システム層、ハードウェア層に「立体的」な防御を提供できることがセールスポイント。

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中安网星 (正式名称:北京中安网星科技有限公司)
創業: 2020年8月、本社は北京
特徴: AD(Active Directory)のセキュリティ問題を解決するソフトウェア、サービスを提供。リスク検出や脆弱性診断、問題・課題への対応、運
用のソリューションをAI連携も行い実施。

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金額は公表されていないが、2021年3月に变量资本(投資会社)からの投資を受けている模様。

万物安全 (正式名称:深圳万物安全科技有限公司)
創業: 2018年2月、本社は深圳。
特徴: IoTセキュリティ製品・サービスを提供(※中国語で「物联网」はIoTの意味)。ゼロトラストソリューションも提供しており、同社のコアメンバーはHuawei出身者が多い様子。

同社は达晨という投資会社および上場企業2社から1億元近くを調達しているようです。

今回の「潜在力の星」は創業5年以内で、成長力や製品の創造性、革新性が高いという理由で選出された企業たちでしたが、今回紹介した企業はどれも創業3年以内で、中には創業1年に満たない企業もありました。

以前お伝えした通り、中国のサイバーセキュリティ市場規模は2020年が552億元(≒ 9,040億円)で、今後平均成長率が15%強見込まれ、2023年には800億元(≒ 1兆3,594億円)を超える市場規模になることが良くされていますし、市場の寡占も現在はない状況ですし、今後も面白い企業が続々出てくるかもしれませんね。

※中国を中心としたSDGsや再生可能エネルギーについて綴っている姉妹ブログの方もぜひ!

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