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Copilot(旧称Bing AI)について知ろう!使い方のコツやChatGPTとの違いは?

人間のように自然な会話ができる対話型生成AIといえば、真っ先にOpenAI社の「ChatGPT」が思い浮かぶことでしょう。

ところが、近頃はこの「ChatGPT」と同レベルの性能を持つAIチャットボットとして、Microsoft社の提供する「Bing AI」が注目を集めています。

ブラウザに「Microsoft Egde」をよく使う方は、もしかしたら既に触ったことがあるかもしれませんね。

そこで今回は、"知る人ぞ知る"便利ツール「Bing AI」の特徴や「ChatGPT」との違い、使いこなすためのコツなどをお伝えしていきたいと思います!

※今回の内容は、以下記事の抜粋になっています。完全版はこちらから↓



1.Bing AIとは?

「Bing AI」とは、Microsoftが提供する検索エンジンサービス「Bing」にAIチャット機能を搭載したツールのことです。ChatGPTと同様に、質問を入力すれば人間が書いたような自然な文章で回答が返ってきます。

2023年2月にリリースされ、Microsoftの公式サイトでは「新しいBing」として紹介されています。

ちなみに「検索エンジン」とは、インターネット上にあるWebページや画像、動画などのコンテンツを検索するためのシステムのことで、代表的なものだと「Google」や「Yahoo!」があります。

Bing Chat Enterpriseとは?

「Bing Chat Enterprise」とは、2023年7月にMicrosoftが発表した企業向けのAIチャットです。

できることはBing AIと大体同じですが、一般向けのBing AIとは違って次のような特徴を持っています。

・チャットでやり取りするデータは保存されない
・Microsoft社もチャットデータにアクセスできない
・入力したデータがAIモデルの学習に使われることもない

入力・出力したデータが外部に漏えいしないよう保護するための機能が備わっているので、企業の機密情報も安心して取り扱うことができます。

現在の名称はBing AIからCopilot(コパイロット)へ

2023年11月、MicrosoftはBing AIとBing Chat Enterpriseの名称を「Microsoft Copilot」に変更しました。

旧・Bing AIおよびBing Chat Enterprise同様、文章や画像コンテンツの作成、データの分析や調査、ドキュメントの要約、コーディングなど、さまざまな用途に活用できます。

さらに、名称変更に合わせて、以下のMicrosoft 365ライセンスを持っているユーザーは、今まで旧・Bing Chat Enterpriseが有していた「商用データ保護」機能を追加コストなしで使えるようになります。

【商用データ保護対応ライセンス】
・Microsoft 365 E3
・Microsoft 365 E5
・Microsoft 365 F3
・Microsoft 365 Business Standard
・Microsoft 365 Business Premium
・Microsoft 365 A3または A5(教職員向け)

2.Bing AIの特徴

Bing AIの大きな特徴の1つとして、検索エンジンである「Bing」の検索結果を根拠として、最新情報に基づいたリアルタイム性の高い回答を生成できる点が挙げられます。

回答のソースとなったWebサイトのリンクもすぐに確認でき、2021年までのデータしか学習していないChatGPTよりも、返ってくる回答の質は正確で信頼性が高いです。

ただし、Bing検索を経由する分、回答の生成までに10~20秒程度のタイムラグが生じるため、レスポンスはChatGPTに比べると遅いです。

また、Microsoft社とChatGPTの提供元であるOpenAI社はパートナー関係にあることから、Bing AIにもChatGPT(有料版)と同じ「GPT-4」という高度な大規模言語モデルが使われています。

Bing AIとChatGPTがほぼ同レベルの賢さを持つ「天才」同士だとするなら、「Bing」の技術により日々新しい情報をインストールし、知識のアップデートを欠かさず行っているBing AIは、ChatGPTよりも一歩先を行く「天才」といえるかもしれません。

3.Bing AIとChatGPTの違い

Bing AIとChatGPTは、どちらもOpenAI社の最新言語モデルである「GPT-4」を採用していますが、それぞれに特徴や違いがあります。

Bing AIとChatGPTの違い

主な5つの違いを簡単にまとめてみました。

情報の鮮度

検索エンジン「Bing」と常時連携しているBing AIは、最新のデータを踏まえた情報提供に優れています。

一方、ChatGPTは現状2021年までのデータしか学習しておらず、最新情報に基づいた回答を生成することはできません。

利用料金

Bing AIは、大規模言語モデルの最新バージョンである「GPT-4」をなんと「無料」で使うことができます。

対して、ChatGPTで「GPT-4」機能を使うには、月額約2,700円の有料プランに加入しなければなりません。

文字数やチャット回数の制約

Bing AIでは、文字数の上限(1回あたり2,000~4,000文字まで)およびチャット回数の上限(1トピックあたり30回まで)が設定されています。

※文字数の上限は、チャット開始前に選択する「会話のスタイル」によって若干異なります。詳しくは後述。

なお、ChatGPTにおいて文字数・チャット回数の制限は特に無いため、長文の要約や同一テーマの深掘りを行いたい場合は、ChatGPTのほうが適しているといえます。

回答の信頼性

Bing AIでは、生成された回答の各所に振られた番号や、メッセージ下部にあるURLをクリックすると、簡単に出典元の情報を確認することができます。

一方、ChatGPTの回答には情報源となったWebサイトのリンクは含まれないため、情報の信頼性を確認する手段がありません。

画像対応の有無

Bing AIは、文字ベースでやり取りを行えるのはもちろんのこと、2023年7月のアップデートにより、画像付きでの質問・回答ラリーに対応できるようになりました。

Bing AIが回答時に画像を含めてくれる
ユーザー側から画像を使って質問できる

ChatGPTでは今のところ、ユーザーが画像を入力して質問したり、ChatGPT側が画像を用いて回答を返したりすることはできません。

4.Bing AIの使い方

Bing AIは基本的にMicrosoft Edgeでしか使えないため、利用するためには「Microsoft Edgeのインストール」と「Microsoftアカウントの作成」が前提として必要となります。

準備ができたら、Microsoft Edgeの検索バーの横にある「b」アイコンをクリックしましょう。Bing AIのTOPページが開きます。

検索バー横の「b」アイコンをクリック
Bing AIのTOPページが開く

あとは、チャット欄に任意の質問を入力するだけで利用を開始できます。
最新情報の検索や文章の校正・要約、小説の創作、多言語翻訳、画像生成など、様々な用途に活用してみましょう。

なお、チャットを始める前に「より創造的に」「よりバランスよく」「より厳密に」の3種類から会話のスタイルを選択し、回答の方向性を定めることができます。

さらに、入力欄左側にある「新しいトピック」ボタンをクリックすれば、今までの質問・回答をリセットしたまっさらな状態で会話を仕切り直すことができます。

5.Bing AIを使いこなすコツ

ChatGPTには、自分の欲しい回答を上手く引き出すために意識したいポイントがいくつか存在します。

Bing AIの方でも、理想的な回答を得るために以下5つのポイントを押さえておきましょう。

適切な「会話スタイル」を選択する

先述の通り、Bing AIでは「より創造的に」「よりバランスよく」「より厳密に」の3種類から会話のスタイルを選択し、最初に回答の方向性をある程度定めることができます。

なお、一度選んだスタイルを変えたい場合は、会話をすべてリセットする必要があるため注意しましょう。

各スタイルは、質問内容にもよりますが大体次のような特徴があります。

より創造的に:情報量が多く、比較的長めの回答
よりバランスよく:他2スタイルの間を取ったような回答
より厳密に:少し堅めで端的な回答

「より創造的に」:背景色は赤紫系、1回の質問につき4,000文字まで
「よりバランスよく」:背景色は青系、1回の質問につき2,000文字まで
「より厳密に」:背景色は緑系、1回の質問につき4,000文字まで

どのスタイルを選ぶかは個人の好みにもよりますが、迷ったら基本的には「よりバランスよく」を選択しておき、目的に応じて他スタイルを選び直すようにしましょう。

会話内容を定期的にリセットする

Bing AIで思い通りの回答が得られない場合、そのまま質問を繰り返しても改善しないことがほとんどなので、「新しいトピック」を開いて一度会話をリセットしてみましょう。
会話のスタイルを変更してチャット内容をクリアしてもOKです。

特に、今までのやり取りとは関係のない質問を続けざまに入力すると、Bing AIから質問の趣旨に合わない的外れな回答が返ってくることが多いため、回答内容に違和感を覚えたらすぐに「新しいトピック」をクリックし、チャットを最初からやり直しましょう。

具体的な質問をする

Bing AIの回答クオリティを高めるには、回答の対象を限定したり、その質問をするに至った具体的な背景情報を入れるなどして、あいまいな質問を極力避けることが重要です。

あいまいな質問だと、必要最低限の回答しか返ってこない
具体的な背景情報を入れると、回答の質は高まる

画像を使って質問する

2023年7月のアップデートにより、Bing AIは画像付きの質問にも対応できるようになりました。

画像とテキストによる質問を組み合わせることで、Bing AIへより具体的な情報を伝えることができ、その分精度の高い回答が得られるようになります。ぜひ、画像を使った質問に積極的にチャレンジしてみてください。

【画像を使った質問の例】
・家に残っている食材を写した画像を添付して夕食の献立を考えてもらう
・初めて見る花の写真を添付して名前や生態、花言葉などを教えてもらう
・見たことはあるけど名前が思い出せない雲の写真を添付して疑問を解消
・外国語で何て書いてあるのか分からない看板の写真を添付して翻訳を依頼

サイドパネルの機能を上手く活用する

Bing AIは、Microsoft Edgeから専用のWebサイトにアクセスしてチャットを始める方法のほかにも、Edge画面右上にある「b」アイコンをクリックすると開く「サイドパネル」からも利用できます。

Bing AIチャットと対話をしながら、同時並行で回答のソースとなったWebサイトをチェックしたい場合などに便利です。

サイドパネルからチャットを始めることもできる

サイドパネルからは、チャットのほかにも「Webサイトの信頼性分析」「文章の下書き生成」など、様々な機能を活用できます。

「分析情報」:サイトの評価やアクセス数、関連記事などの情報を確認できる
「作成」:メール文面やブログ記事本文などの下書きを生成できる

まとめ -目的に応じてBing AIとChatGPTを使い分けよう

ここまで、Bing AIの特徴やChatGPTとの違い、使い方のコツについてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

Bing AIとChatGPTはどちらも得意分野がそれぞれ異なるため、目的に応じて上手に使い分け、自分に合ったベストな活用法を模索してみてくださいね。

ただし、Bing AIもChatGPTと同様に、必ずしも正確な情報を返してくるとは限らないので、得られた回答はあくまでも参考程度にとどめ、回答が本当に正しいかどうかは、人間の目でしっかりと確認するようにしましょう!

※今回の内容は、以下記事の抜粋になっています。完全版はこちらから↓


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