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【車両紹介】 オロネ25-500(北斗星ツインデラックス / JR東日本、JR北海道)

北斗星のデビュー直前に登場した、A個室寝台のツインデラックスです。
東北方面の寝台特急ゆうづるで使われた後、北斗星に組み込まれました。

種車の違いからくる寝台側窓の大小はあったものの、多種多様な車両が展開される北斗星においては珍しく、JR東日本とJR北海道で仕様がほぼ同じでした。


ツインデラックス車・JR北海道(車番:501〜503)

外観の特徴

JR北海道のオロネ25-500は、501~503の3両ありました。
1両に8つの個室があり、イスとテーブル、ロッカーのある居室部分と、上下2段のベッドを備えていました。

左の小窓がオロネ25-501、右の大窓がオロネ25-502・503

外観上の違いは種車からくる寝台側の窓の大きさにあり、オハネ25-100を種車とするオロネ25-501は小窓、オハネ25-0を種車とする502と503は大窓となっていました。501は1両なので、実質的には特定車番になります。

車内の特徴

車内の違いとしては、JR北海道車としては違いが無いものの、テーブルランプがJR東日本車は壁据え付けのタイプでしたが、JR北海道車はスタンドライトになっていたという違いがありました。

JR北海道車のテーブルランプはスタンドタイプだった


あとは、JR北海道車の通路のカーテンはロールカーテンだったようです。

オロネ25-500の内装。テーブルは茶色、椅子は赤のモケット

模型化の状況

Nゲージでは、小窓も大窓もどちらも模型化されています。
長らく小窓のオロネ25-501しかありませんでしたが、北海道3・4号セットで大窓のオロネ25-500が製品化されて揃うこととなりました。
小窓のオロネ25-501は、全個室化後にもかかわらずトイレ窓ありで再現されていて、北海道IIセットに含まれています。タマ数はほどほどで価格は安めです。2023年秋に発売される北海道セットでは、待望の小窓でトイレ窓なしの姿が製品化されます。トイレ窓ありの旧製品は、全個室化前の再現に使うとよいかと思います。
大窓のオロネ25-502とオロネ25-503は、全個室化前のトイレ窓ありの姿で再現されていて、北海道3・4号セットに含まれています。この北海道3・4号セットは希少セットになるため、タマ数は少なめで少し高めです。大窓のトイレ窓無しは製品化されていません。

オロネ25-501 ★特定車番

オロネ25-501の全景

92786 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様II)増結セット
トイレ窓がある姿で再現。※トイレ窓があるのは全個室化前なので組成する際には注意が必要
98836 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR北海道仕様)増結セット
2023年秋発売予定。トイレ窓がない姿で再現とのことなので、全個室化後の編成に組成できる。

オロネ25-502、オロネ25-503

オロネ25-502の全景(未整備、純正室内灯)

98657 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星3・4号・JR北海道仕様)増結セット
トイレ窓がある姿で再現。

実車の状況

運用としては、デビュー後の北斗星1・2号に組み込まれていましたが、北斗星3・4号が定期化される際にオロネ25-551が増備され、この4両を北斗星1・2号、北斗星3・4号にそれぞれ組み込んで運用していました。北斗星が2往復になる際に2両余剰になり、夢空間北斗星を始めとして北斗星まりもなどの臨時列車に充当されていましたが、2008年3月の1往復化の際に運用を外れ、2008年に廃車になりました。
3両とも海外へ譲渡されて今も残っているようです。

▼実車データ
オロネ25-501:1987.3.18改造、2008.4.30廃車。種車はオハネ25-237。
オロネ25-502:1987.2.28改造、2008.4.30廃車。種車はオハネ25-14。
オロネ25-503:1987.2.28改造、2008.4.30廃車。種車はオハネ25-19。

ツインデラックス車・JR東日本(車番:504〜506)

外観の特徴

JR東日本のオロネ25-500は、504~506の3両がありました。
JR北海道車と同じく、1両に8つの個室があり、イスとテーブル、ロッカーのある居室部分と、上下2段のベッドを備えていました。

オロネ25-504。JR東日本のオロネ25はすべて小窓

外観上の違いは特になく、3両とも同じオハネ25-100からの改造だったため小窓でした。

車内の特徴

車内の違いとしては、JR東日本車としては違いが無いものの、テーブルランプがJR北海道車はスタンドライトでしたが、JR東日本車は壁据え付けのタイプになっていたという違いがありました。

テーブルランプは窓側の壁に設置されていた

また、JR東日本車のカーテンはピンク系となっていたり、通路からデッキへの扉がこげ茶になっているなど、JR北海道車と僅かな差異がありました。

洗面所やデッキと通路の間の扉は焦げ茶だった

通路のカーテンはレースカーテンだったようです。

オロネ25-500の内装。テーブルは赤茶色、椅子は赤のモケット

模型化の状況

Nゲージでは1形態しかないこともありセットになるたびに製品化されているため、タマ数も比較的多くこなれた価格で手に入れることができます。

オロネ25-504、オロネ25-505、オロネ25-506

オロネ25-504の全景
オロネ25-505の全景(最終運行仕様で窓に掲示物を貼付け済)
オロネ25-506の全景(最終運行仕様で窓に掲示物を貼付け済)

92792 JR 24系25形特急寝台客車(夢空間北斗星)セット
92397 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・混成編成)基本セット
98268 JR 24系25形特急寝台客車(北斗星・JR東日本仕様)増結セット 
98953 限定品 JR24系「さよなら北斗星」セット
トイレ窓ありの姿で再現。さよなら北斗星セットにはオロネ25-505、オロネ25-506の2両が入っていて車番も印刷済み。

実車の状況

運用としては、デビュー後の北斗星5・6号に組み込まれていましたが、北斗星3・4号が定期化される際にオロネ24-501が増備され、この4両を北斗星3・4号、北斗星5・6号にそれぞれ組み込んで運用していました。
北斗星が2往復化された際に2両余剰が出ましたが、夢空間北斗星を始めとした臨時列車や、2004年から2007年までは毎年閑散期の4月~6月に北斗星3・4号の開放B寝台を個室車に入れ替えて運用しており、その際に2号車として組み込まれていました。
2008年3月に北斗星が1往復化された後も、JR東日本のツインデラックス車は8号車に組み込まれて引き続き運用されました。2015年3月の定期運行終了後の臨時運行では、北斗星3・4号の閑散期運用と同様の編成で8号車だけでなく2号車にも組み込まれて運行され、同年8月の臨時運行終了を経て廃車となりました。

▼実車データ
オロネ25-504:1986年度改造、2016.4.8廃車。種車はオハネ25-233。
オロネ25-505:1986年度改造、2015.9.3廃車。種車はオハネ25-236。
オロネ25-506:1988.2.29改造、2016.4.8廃車。種車はオハネ25-235。

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