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ありませんか?ユーザーインタビュー、アンケートに100%振り向いてもらう方法は?

 スタートアップなどが新たなサービスを作り出そうとする際、どうしても欠かせない作業が「想定ユーザーの声を聞く」こと。いわゆるユーザーインタビュー、ユーザーヒアリング、ユーザーアンケートがこれに該当する。新規事業やスタートアップの講座や書籍などでは、「ユーザーヒアリングが大事」ということはみんな話すし、どこにも書かれている。しかし、私がいつも疑問に思っているのは、以下のことだ。

「どうやったら関係ない人をユーザーヒアリングに振り向かせてくれるのですか?そのコツは誰も説明しませんよね??」

 その答えとして、粘る、とにかく数に当たる。知り合いや伝手を頼る…以上のことが返ってくることはほとんどない。「ビザスク」などの有料のサービスを使うという手もあるが、こればかり使っていてはお金がかかるばかりだ。
 私も、以前、学校の部活動関係者にヒアリングを試み、電話でアポを取りに行ったこともあったが、「こういったことはやっていません」とバッサリ断られるのがほとんどだった。これをSNSで愚痴ったら、今度は教職関係の高校の後輩とSNS上で喧嘩になってしまった。
 不特定多数の人に突然ニーズを聞くのは、本当に難しく感じる。TV局のアナウンサーの恰好をして、番組名を言って、取材を装って聞けたらどんなに楽なのに…と思った。下記「ちょっと福岡行ってきました」(下記※)で番組名・TV局名を盾に飛び込み取材できる芸能人が妬ましく思うこともある。
(※簡単に言うと東京から福岡に芸能人が来て4つのミッションをクリアする「福岡日帰り旅番組」。芸能人が取材のアポを突然とるが、番組名が認知されているのでほとんどOKされる)

 そこでどうするか?
 Googleフォームを作ってそのリンクをSNSに載せる…ということも行うが、これだと個人的にはあまり回答をもらえない。私がやるのは、以下のこと。

 アンケート項目を書いたGoogleフォームのQRコードを印刷した名刺サイズの紙を渡す。

 比較的ミーティングやオンライン会議を自由に行えるコワークスペースで行うのが一番効果的なようだ。ただし、コワークスペースによっては、「営業行為はここでは行ってはいけません」と注意されてできない場所もある(この不満はあるけどここでは省略)。
 ただし、何かのイベントのあとの交流会で、挨拶や名刺交換のついでにこの類の名刺状のカードを渡しても、私の経験ではほとんど回答をもらえない。私が推測するに、多くの方の交流にその時間帯は懸命で、終わったらアンケート用のカードをもらったことはほとんど忘れられるからだと思う。
 また、こういうこともあった。暑い日、ボランティアによりDIYで建物のリノベーションを行う機会に1日私も参加し、その際来た人にこの種のアンケートを試みたが、「この作業場所は暑いので、このカードおいておけば誰か答えるよ」とのアドバイスを受け、15枚ほどわかる場所に置いておいた。しかし、当該作業の参加者が多くまとまって回答した形跡は見られず、推測するにいても1~2人かな…という結果だった。

 こうした行動からまとめると、人間は「後でやろう」とはなかなかならないもの。その間にやってほしいことの優先順位は下がってしまう。あるいは「やる気がない」という選択肢もあるかもしれない。一番いいのは、暇なタイミングに入り込んですぐに答えてもらうことのような気がする。

 もっとも、上記の私のやり方だが、「ちょっとはまし」のレベルで、「成果をあげる」レベルには到底言っていないのも現実。ユーザーアンケート、ユーザーインタビューの精度を上げ、100%近く振り向いてもらえるのはどうすればいいのだろうか???

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