大学受験国語 漢文の解き方1
イントロ
受験科目の中で最も時間をかけられない(かけたくない)科目であるのが「漢文」ですが、軽視されているが故に、その勉強法についてちゃんと考えている人が少ない科目でもあります。
私も受験生時代はなんとなく解いて、なんとなく点数をとっていたのですが、教える側になって「漢文ほどお得な科目はない!」ということに気づきました。
なにより、覚えるべきことがとっても少ないのです。いくつかのルールと、ちょっとの重要語句を覚えれば、共通テストレベルであれば難なく解けるようになるでしょう。
肌感覚ですが1日3時間×10日くらいやればゼロから共通テストでいい点数を取れるレベルまでいくのじゃないかと思います。たった30時間ですから、文系の人はもちろん、理系の人こそ憂いを残さないために早い段階で漢文を極めてしまうことをおすすめします。
ただ、漢文を読むには古文の知識が欠かせません。とは言っても基礎的な知識なので古文文法の習得は並行して行いましょう。
けっきょく、何がわかれば解けるのか?
先述のように、漢文の勉強を仕組み立てて行なっている人は少ないです。なんとなく問題を解いて、なんとなく丸つけをして、「まぁ、こんなもんか」と次の科目へ移る。受験生時代の私も含め、そんな人が多いのではないでしょうか。
まず、受験漢文とはなんなのか?ということですが、
白文(ただ漢字だけが並んでいるやつ)に「送りがな」と「返り点」をつける
1をもとに古文に訳す
2を現代語に訳す
という作業をするのが受験漢文。具体的にいうと2→3の作業は「古文」でやってることなので、純粋に「漢文」としてやるべきことは「送りがなと返り点」をつけるためのルールをマスターすることに終始します(あと少しの重要語句)。
基本+15パターンくらいのルール
まず覚えるべきは「返り点」のルールです。レ点、一二点などありますが、それらが振ってある文を順番通り読めること。そして白文に対して読みたい順にそれらの記号を振れることです。
この点については「できない!」という人に出会ったことがないので、ほとんどの人はできるでしょう。逆に、これ「だけ」で問題演習に突入していく人をよく見かけるのですが、それは流石に無謀というもの。そのほかにも覚えなければならないルールはあります。
SVOCのルール
返読文字
置き字
再読文字
使役
受け身
否定
疑問・反語
詠嘆
仮定
比較
限定・累加
抑揚・願望
そのほかちょこちょこ
重要語句
ざっくりこんな感じ。ここをマスターしないと、そもそも返り点を打つことすらできません。
それでは、今日はここまで。次回から具体的な話に入っていきます。
学習塾 clue zemi 塾長 永井
1980年仙台生まれ
仙台一高〜早稲田大政治経済学部
進学校に進むも授業にはほぼ出席せず遊び呆け、学年最下位(偏差値30)で卒業。その後、予備校で勉強に目覚め大学に合格。ゼロから難関大学に受かった経験をもとに、2011年「学習塾 clue zemi」を仙台市内に設立。20名超の講師陣とともに、教室・オンラインで仙台市内・全国の小中高・高卒生に授業を提供している。好きなことは料理と旅行。またDJ活動も行なっており、市内を中心に出没中。
ご連絡は clueyn@gmail.com
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