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アルバンベルクの歌劇「ヴォツェック」の原作、ビューヒナー「ヴォイツェク」Georg Büchner:Woyzeck

「もっと!もっと!音楽なんてやめろ!(地面に腹ばいになる)何だ、何て言っているんだ?もっと大きな声で、大きな声で頼む、ー刺し殺せ、刺し殺せだって、あの雌狼を刺し殺せ。」

Immer zu!Immer zu!Still,Musik!Ha,was sagt ihr?Lauter,Lauter-stich ,stich die Zickwolfin tot ?Stich,stich die Zickwolfin tot.

 前から気になっていたアルバンベルクの歌劇「ヴォツェック」の原作、ビューヒナーの「ヴォイツェク」を読んでみました。主人公ヴォイツェクは貧しい兵士で内縁の妻マリー以外なにも所有していない。ある時、マリーと鼓手長が密通している事を知り、嫉妬のあまりナイフでマリーを殺害するという物語。「あいつは俺のたったひとりの女だったんだ」という台詞がドラマの中軸となります。

 グレートヒェンが聖書を読むシーンと同じようなマリーの聖書シーンがでてきたり、ヴォツェックが幻覚や幻聴に襲われるところがゲーテのファウストを想起させたり、原作も面白く読めました。

ベルクの台本は、方言が標準語化されて書かれていたり、ヴォツェックも死ぬところが原作と違うところです。

 アルバンベルクのヴォツェックは台詞と歌の境目がないようなベルクの傑作です。今までとっつきにくかったけど、原作を読んで少し親しみがわきました。通の友人によるとシェロー演出マイヤー出演の映像が良いそうです。

https://www.youtube.com/watch?v=SWI2UWwAFRo

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