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アイヒェンドルフ「愉快な放蕩児」Eichendorff:Aus dem Leben eines Taugenichts
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タウゲニヒツ!(役立たず)と父に罵られた息子が、ヴァイオリンを携えて故郷を飛び出し、ウィーン、イタリアへの放浪の後望んだ幸福を得る物語。行為よりも無為を、勤勉より怠惰を尊しとする牧歌的なストーリーになっています。
放浪の道筋には森があり、夜があり、郵便馬車のラッパが鳴り響く。これらはアイヒェンドルフの詩の世界には不可欠の構成要素です。アイヒェンドルフの言葉は平明単純ですが、それがかえって秘めやかな心の振動と自然の情景とが触れ合い共鳴し、技巧主義的な言葉の工芸品よりも、深い謎の印象を喚起します。
愉快な放蕩児には、ロマン派文学によくあるように数多くの詩が挿入されており、主人公の若者が小説の中で歌う歌物語の構成になっています。シューマンやヴォルフなどアイヒェンドルフの歌曲がお好きな人にはお勧めの小説です。
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曲は、春めいていて、明朗な響きを楽しめるブラームスのヴァイオリンソナタ2番。大好きなルノー・カピュソンのヴァイオリンの演奏で。https://www.youtube.com/watch?v=Po3qdMnW_mM
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