【42日目】 女が忘れられない男には、必ず"手応え"がある
私が長期的なパートナーに重視していることの1つに、「脳のつながりを感じられるかどうか」がある。
世の中にはいろんな人がいる。
付き合ってて、毎日一緒にいても「あぁ心は1人だな」と感じる相手だってたくさんいるし、その男性がどれだけこちらを好きだと言っても、実際にプロポーズまでされても、自分自身の脳の孤独(淋しさ)はそう簡単には埋まらなかったりする。
このときの孤独感って、「船で大海原に冒険に行くのに、相方がロボット」とか、「無人島で幼稚園児と2人っきり」みたいな感覚に近い。
脳みその質が違いすぎると、自分のどんな言動もきちんと拾ってもらえない気がして、その"手応えのなさ"(虚無感)から一緒にいるのにどんどんどんどん虚しくなっていく。
私にとって、相手の脳が自分と似た性質を持ってることは、生きていく上で間違いなく重要だった。
▼ 私が彼を好きなのは、彼の脳に"手応え"を感じるから
脳の性質が似ている人は、なんかものすごい"手応え"をくれる。
てごたえ。
自分が言ったこととか、やったことに対して、期待するだけの反応を返してくれる。そしてそれをしっかり脳に記憶して、ずっと忘れないでいてくれる。
これができるかできないかが、脳のつながりを感じられるかどうかの分かれ道だと私は思う。
これって、人としてのレベル(という表現は好きではないけど、他にふさわしい言葉がない)が同じくらいの人間じゃないと、絶対に感じられない。
「IQ」とか「偏差値」とかとはちょっと違うし、「価値観」とか「経験値」ともなんか違う。
たぶん、ざっくり言うと【地頭の良さ+共感力】みたいなものが重要で、それがないとまず、相手に手応えは感じられない。
※ ちなみに同性間の親友も、この条件(【地頭の良さ+共感力】が一致すること)が当てはまると私は思う。
私が「自分からプロポーズをする」と決意するほどまでに、ガリヒサをパートナーとして求めている理由は、彼の脳に手応えを感じるからなんだと思う。
彼の脳みそは、私にとってかなり手応えがあるタイプだから、できれば自分のものにしておきたい。
傍に置いて、自分の脳とペアにして、今後の人生で自分の脳が手応えを感じて喜ぶ瞬間をたくさん創りたい。
彼のどんな部分に私が手応えを感じるかというと、もちろんこんな記事1本では1%も説明することができないけど、実は以前ちょっとだけ象徴的な出来事があったので、今回はその話を紹介してみる。
▼ 「ああ、手応えあるなぁ…」と感じた出来事
今から1年半くらい前、最後に彼と会ったときのことだと思う。
私はちょうど東京で出版社回りをしていて、声を掛けてもらった出版社さんの中のどこから本を出そうかとワクワクしていたんだけど、ふと「あ、東京きたついでにガリヒサにも会っとくか」と思って、彼に突然連絡した。
私「いま東京にいるよ、暇だったらご飯行こうよ」(ド平日の昼間)
ガリヒサ「もちろん仕事中だけど、昼休みなら会えるよ」
そんな感じでサクッとランチ。
当時、私にはほぼ婚約中(色々あって一旦白紙になってた)の彼氏がいたので、「実は来月からその人と一緒に住むんだ。そのまま結婚するかも」という報告をした。
「でも彼にはちょっと微妙な部分もあって、どうなるかまだ分からないけど」とも言ったけど。(無事、翌月に破局)
ガリヒサはちょっと(いやおそらくかなり)悲しそうだったけど、私は構わず話し続けた。
私「その彼とね、あの定食屋に行ったんだ」
ガリヒサ「こっちと付き合ってたときに、よく一緒に行ってた定食屋?」
私「そう。あなたはもう何年も行ってないでしょ?」
ガリヒサ「そうだね、もう数年帰省できてないし…」
私「私はこの前家族とも行ったよ。やっぱり美味しかった」
ガリヒサ「いいなぁ…あの串カツ屋とラーメン屋も行きたいな、2人で毎週のように行ってたよね」
私「そうだね。あの町で行きつけだった飲食店、いつか一緒に巡りたいね」
こう言った瞬間、ガリヒサの表情がハッとして、それからこう言った。
ガリヒサ「そんなことしたら、泣いてしまうと思う」
ああ、手応えあるなぁ… と思った。
彼にとって、その思い出がどれだけ貴重で感慨深いものなのかは、私が1番よく分かってる。
彼は「いま想像しただけで、ちょっと泣きそう…」と言って、笑っていた。
▼ 私たちの思い出
毎週火曜と木曜日は、近所の定食屋に安いランチがあったので、ほぼ4年間そこに通った。
平日は16時まで駅横のラーメン屋が学割ランチをやっていたので、よく一緒に学校をサボって食べに行った。
毎年10月1日の「天下一品の日」には、4年間欠かさず朝から並んで無料券をGETしに行ったし、毎月31日はほぼ必ずサーティワンに行って、2人で交換して一緒に食べられるように慎重に4つの味を選んだ。
街のデパートで「北海道物産展」が開催されるという噂を聞けば、2人で場内を2周半して試食だけで腹を満たした。
開催期間中は毎日のように通った。(今思えば超申し訳ない)
基本的にお金がないので、つけ麺屋では超大盛りを頼んで、取り皿をもらって2人で分けた。
街中のほとんどのラーメン屋に一緒に行って、勝手にランキングをつけた。
判定を決めるのはいつも私で、
「今日の一杯は……Bマイナスです!」
と声高に叫ぶと、彼はいつも大爆笑した。
「あんなに美味しそうに食べてたのに、全然ハマってなかった」というのがツボらしい。
評価が低ければ低いほど、彼の笑い声は大きくなった。
電車賃を節約するために、いつも長い距離を歩いて帰った。
でも手持ち無沙汰になって商店街で焼き鳥を1本買うので、結局ほぼ同じ金額がかかった。
2人で何年も町を歩くうちに、暇を潰すためのくだらない遊びがどんどん生まれた。
「彼がこの歌を歌ったら私がこのダンスを踊る」「でもヘタなので彼が笑い転げる」というような、カップルによくあるお決まりのパターンがいくつもできた。
私たちはあの小さな町で、気づかないうちに濃縮された思い出を沢山つくっていたんだと思う。
またあの頃と同じように町を歩いたら、私だってきっと泣いてしまう。
Q. 結婚相手には「同類」と「正反対」、どっちを選んだほうがいい?
先日、こんな質問をもらった。
これに対する私の回答は、
①(正反対の異性)は刺激的で楽しいけど、②(似た考えの異性)のほうが長期的には楽
これだと思ってる。
自分と正反対の異性って、短期的に(数ヶ月〜3年程度)付き合うぶんにはとても楽しいし、むしろ自分と似たような異性よりも一緒にいて新鮮な思い出がたくさん出来るから、"交際"には向いてると思う。
でもそれ以上一緒に過ごしたり、長年つながりを持ち続けたり、ましてや結婚して添い遂げるなんて話になると、ちょっと違うのかなと感じる。
仮に可能だとしても、どちらかに大きなストレスがかかると思うから。
私がこれまで付き合ってきた男性の約半数は、自分と真逆のタイプだったけど、彼らと付き合えた期間は2ヶ月〜2年程度で、それ以上は続かなかった。
そして別れたあと、友達としての関係が続くことはほとんどなかった。(ごくまれに連絡がきて会うことはあったけど、それも所詮3年程度でなくなる)
人が「自分と違うところが新鮮で楽しい」と思える期間には限りがあって、それ以上の期間一緒に過ごせる男女というのは、どちらかに(あるいはお互いに)柔軟性があって相手に合わせられる特異体質の持ち主だけだと思う。
なので私は『結婚相手には「同類」と「正反対」、どっちを選んだほうがいい?』という質問に、『私ならストレスの少ない同類を選ぶ』と回答する。
実際まだ結婚してないし、死の間際まで添い遂げた経験もないから、説得力のある回答をするのはどうしても難しい(というか老婆にならないとできない)けど、現時点での私の回答はこれです。
▼ あなたのパートナーはどっち?
もし記事がおもしろかったら、伝えてもらえると嬉しいです。 ※近日中に個別でお礼のメッセージをお返しします💌