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【56日目】 「この人の子供を産んで良かった」と思えたら、その結婚は成功

なのではないかな、と思う。

先日、私が生まれた日の母の手記を読んで、私はそう思った。

母は私が生まれた日に、A5サイズの手帳6ページに渡る全力ド長文の日記を書いていて、「あぁ私が何かあったときにつらつらエッセイを書きたくなる性質はここから来てるんだな」と思った。

▼ 母のエッセイが、超うまかった

先日、母が戸棚の奥から「これ、お母さんの昔の日記。あんたを妊娠して、出産して、育ててる時期に毎日書いてた」と言って、A5サイズの黒い手帳を出してきた。

母は「恥ずかしいからお母さんが死んでから読んで」などと言いながら、「あんたが生まれた日の日記だけは読んで良いよ」と言って、私にその手帳を渡した。

その日記は、娘である私が言うのもなんだけど、素朴なことばのみで構成されているにも関わらずリアルな臨場感があって、私はそれまで母に文章能力があるなんて思ったこともなかったから、少しだけびっくりした。(実は文章能力は他の学力と違って、8割が遺伝らしいけど)

6ページに渡る全文を読み終えた頃、私はドキュメンタリー映画を1本観たかのようにその映像が脳裏に浮かんでいて、「自分が生まれた日の様子を、なぜか分からないけど見たことがある状態」みたいな不思議な感覚になっていた。

母は、私のことを名前ではなく「赤ちゃん」と呼んでいた。まだ名前も決まってなかったから。

産んでから24時間くらいはなかなか寝付けなかったらしく、ちょっと寝ては立ち上がって廊下を歩き、別の部屋で保育器に入れられている私の様子を窓越しに見に行って、でも時間によってはカーテンが閉められていたらしく「赤ちゃん、見れなかった」などと悲しそうに書かれていた。

※ 私は未熟児で産まれたわけではないけど、その産婦人科は産後しばらくは(母親がゆっくり眠るためにも)赤子を保育器に入れる仕様だった。

当時、保育器の中でひっくり返っていた私には、母が廊下を歩いて何度も自分の姿を見にきていた様子など見えていたはずがないのに、その日記を読んだ今となっては、そんな母の姿をうしろから見ていたようにさえ思える。

そのくらい、エッセイには自分がしてない体験までも仮想体験させてくれる力があるんだな、と初めて思った。


▼ 自分の子供を産んだ瞬間に、こう思えたらすごくいい

そんな母の日記の中で、なかなか心に残るフレーズが1つあった。

それは、私を産んで数日後の日記(そのあたりまで勝手に読み進めた)に書かれていた、

「〇〇(私の父)の子供、産んでよかった」

という一文だった。

自分の子供を産んだ瞬間に、こう思えたらすごくいいな、と思った。

たとえ、その後の結婚生活がうまくいかなかったとしても。

産んだ瞬間にこう思えたら、その結婚にはめちゃくちゃ意味があるし、何がどうなっても有意義だし、たとえ離婚したとしても後悔はしないと思う。

私自身も、彼と結婚して子供を産んだ瞬間に、「ガリヒサの子供、産んでよかった」と思えたら、その後の人生がどんな展開になったとしてもOKだ。

だからもし、自分の出産当日のエッセイをいつか書くことになったら、このフレーズを自然と感じて文字にしたいし、父親となる彼にもきちんと伝えたいと思う。


▼ 子供を産んで育てることって怖くない?

先日、こんな質問をもらった。

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なんかもう、言いたいことものすごくわかる。

人生、たいがいのことはキャンセルできるし、交際も結婚もクーリングオフ制度(返品交換)が出来るけど、唯一"子供"の存在だけは、やり直しがきかないんだよね。

だから怖い。人生最大の賭けだと感じる。後悔することになったら嫌だ。

子供って、めちゃくちゃ重い。

でも一方で、夫のことをあまり好きじゃない(夫婦仲がうまくいってない)既婚女性や、バツイチのシングルマザー達の話を聴いてると、子供を産んだことを後悔しているタイプの人はこれまで1人も見たことがない。

いや、もちろんいると思うし、中には子供を捨ててしまうような親までいるのは事実だけど、それでも大多数の人は「夫とは別れたけど、この子を産めたからよかった」と本気で思っていると思う。

その人との間にしか生まれなかった子供のことを、全力で肯定するんだよね。

実際、これは、私の母もめちゃくちゃ言う。

私の母親世代にもなれば、離婚の有無に関わらず、夫に愛情のある人なんてごくわずかだと思うけど、それでもやっぱり「あんたたちを産めたから、父と結婚してよかった」と母は再三言う。

そんな姿を見ているから、私は出産に怖さ(リスク)は全然感じない。

多分どう転んでも、自分の人生が幸せになると思う。

あ、もちろん物理的な怖さ(痛いの嫌だ、嫌すぎる)は感じるけど、私は絶対に無痛分娩を選ぶし、「お腹を痛めて子供を産まないと一人前の母親には〜」みたいな非科学的なアホどもの意見なんか超絶知らんし、なんなら出産という役割を担う私へのお布施として無痛分娩のオプション代金は全額夫に払って欲しいし、とにかく楽して楽しまくって、怖さを排除した上で産みたい。

こんな考えだから今のところ、精神的にも物理的にも、怖さは特に感じていない。

そもそも生物のメスがほとんど全員やってること(出産・子育て)は、自分にも出来るだろっていう謎の自信がある。

まぁこんなこと言って、まだ子供ができるかどうかすら私は分からないんだけどね。

とりあえず、今は「この人の子供、産んでよかった」と思える夫をGETしたいとひたすら思ってる。


▼ プロポーズまであとわずか!


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