加藤陽子(2016)『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』新潮文庫
日本が第二次世界大戦に至る過程でどのような経緯を辿ってきたのかを、仔細にかつ普段は注目されることの無い部分をも取り上げて解説したという意味では、学術的価値のある一冊。一読の後、知識が増えるのは間違いない。
しかしながら、著者が日本学術会議の会員に任命されなかった理由もすこし理解できるなというのが読んでいて思った率直な感想。つまり、文中に戦前日本に対する感情的な嫌悪が多く表されており、残念ながら思想中立的な論考であるとは言い難いところは残念であった。
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