仁藤夢乃(2014)『女子高生の裏社会:「関係性の貧困」に生きる少女たち』光文社

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2013年に警察の補導対象となり、一時世間の話題をさらったJK産業。その内情を当事者である女子高生たちのインタビューから構成した一冊。その子なりの悩みに向き合ってくれる大人のいない青少年たちの状況を「関係性の貧困」と呼び、日本では風俗関連産業が表社会よりもむしろ居場所を提供する仮面的な社会福祉を担ってしまっている現実を指弾する。

表のスカウト、やってみませんか?未だに生活困窮者へのアプローチは裏社会の専売特許のような印象が拭えません。それが落とし穴のない、そして自己完結型の世界であるなら甘受するのも伝統的な付き合い方とは理解しています。しかし、表の支援を求める人もいるのだから、そうした人にはもっと今より繋がりやすい環境があっていいはず。アウトリーチ型行政を、作っていきたいです。

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