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就職活動に必勝法はあるのか。

今、必死に就職活動にもがいている学生のみなさん。そして、そろそろ自分の就職活動を考えなきゃなーって考えている学生のみなさん。

SNS上でも人事領域の投稿が目立つけど、正直どれを信じていいのかわからんよね。

正直、僕自身は大学に行っていないので経験談を語ることはできないけど、160人以上のインターンシップを受け入れてきた経営者の声として、今日の投稿を届けたい。(間に合わなかったらごめんね)

採用側の立場になるとは。

試験であれ、就活であれ「相手の立場になる」は耳タコで言われてると思うんやけど、実際どうなんだろう。

膨大な数なので、シンプルに考えると「誰を落とすか」なわけだけど、僕が落とすのであれば「入社後に学生気分が抜けてないような行動を起こしそうな人」を落とす。

寝坊する、指示待ち、あいさつできないなど。

入社後の新人研修でいろいろ工夫を凝らしたしても、一番困るのは「学生気分だと揶揄される行動を正さなきゃいけない」というタスクなので絶対に避けたいわけである。

「学生気分から逸脱している」という意思表示。

学生時代何をがんばったか?はほぼ必ず出てくる話。

・世界一周してきた
・学生団体でリーダーを努めた
・サマーインターンでの企画がトップを獲った
・サークルで一致団結して優勝した

などなど、ES書いてるみんなも「こんなのみんな書いてるやん」って思ってるはず。

でもここで注意したいのが、採用側にとっても“よく聞く話”であるということ。

さらに想像の範囲を広げるのであれば、上記のような功績を評価して採用した若手が早期に離職した経験もあるはずなのだ。

もちろん学生時代の功績が無意味なんてことはありえないので、「学生時代に●●をがんばりました」では、きっと何かが不足しているのだろう。

採用側が困るのは、入社してからすぐに結果が出ないことよりも、研修内容の覚えが悪いことよりも“すぐ離職すること”であり、そのほとんどの離職理由である「周囲とうまくいかない」「やりたい仕事ではない」「思っていたのと違った」などは、先輩社員からすれば社会においての当たり前であることを認識しておきたい。

もちろん実際に会社を辞める人は、夜も寝れないほど悩んで辞めているはずなので若手あるあるとして一括りにするわけにはいかないけど、

あくまで採用側の主観に立って考えた時に「私は、新卒あるあるで語られるような、学生気分が抜けていないと思われるような人間ではありません」ということが伝わる学生の方が安心して採用を進めていけるだろう。

就職活動に持っていくべきモノ。

みんなが同じようなストーリーを持っていく(ように見える)中で、採用する側からすれば、短期間で全てを見抜くなんて到底無理難題である。

弊社は、これまで160名以上の学生をインターンシップとして受け入れ、毎年のように就活の相談を受けている。

大学に行っていない僕が“採用する側”としてこの就職活動という慣習を研究した結果、

“どういう学生が落としづらいか”はわかったつもりである。

面接官の気持ちになって、就活の相談に来る学生と接しているうちに、内定を取ってくる学生には“共通して持っているモノ”があったのだ。

彼らは、僕に相談してくる時に“お土産”を持ってくる。

落としづらい学生とは。

お土産と言っても、もちろん賄賂とかじゃない。

先述したような「学生時代にがんばったこと」のエピソードの中に、採用側が“お土産”だと認識できる要素があるか無いかだと思う。

例えば、

Aさん:
私は、学生団体で企画立案だけでなく、実施に向けた細かな計画、チームビルディングまで経験してきました。途中仲間のモチベーションの低さに戸惑いぶつかったり、民間企業の協賛・協力を得ることができずに心が折れかけたこともありましたが、なんとか乗り越えてやりきることができました。
Bさん:
私は、学生団体で企画立案だけでなく、実施に向けた細かな計画、チームビルディングまで経験してきました。モチベーションの違う仲間に理解を得るために集合時間の30分前には集合することを徹底したり、民間企業の協賛・協力を得るために、門前払いされた企業にも何度も足を運んでやり切ることができました。

この二人が面接に来た場合、みなさんは採用側としてどちらを次の面接にすすめるだろうか?

ちなみに僕はBさん。

話の具体性も重要だが、ここで最も注目したいのはBさんのエピソードには「私は社会に出ても、学生あるあるを起こしません」という“お土産”を含んでいることだ。

学生が社会に出て最初に戸惑うのは不公平や理不尽である。

チームメイトとスタンスやモチベーションが揃わない“不公平感”や、立場関係だけで結論が決まってしまう“理不尽”などは、社会において必須のルールである。

このBさんは、「私は入社してからも不公平や理不尽に慣れる時間や経験・研修を必要としません。学生のうちに済ませております」という意思表示を具体性のある事実(=お土産)として持ってきている。

社会との“価値交換”が重要。

“お土産を持っている”と認識されるのに重要なものは何か。

「社会のルールで結果を出しなさい」

と、僕はいつもインターンに伝えている。だから事業の利益(有形無形ともに)につながらない「形だけのインターン企画」は基本的に反対である。


学生は学費を払って、授業や環境を提供してもらっているのだから、ユーザー的立場である。つまり支払っている金銭によって“平等に扱ってもらえる”立場だ。

しかし、社会に出る(就職する)と、金銭を受け取って相手や社会に価値を提供・創出しなければならない。

こちらは学生時代とルールも価値観も全く違うし、不公平や理不尽に感じることがほとんどではないだろうか。

だって、ユーザー(金銭を払う側)ではないのだから。

こういった理由で、僕は学生に長期インターンシップをオススメしているし、人によっては学生起業もオススメしている。

学生という看板をおろして、社会のルールを実感して何かをやり遂げることがお土産に繋がるのだ。

特別なことにチャレンジしなくてもいい。ボランティアでも、近所の子どもの家庭教師でもいい。大切なのは、「学生という平等な環境から外に出て努力した結果」である。

「どうすれば、第一志望の企業に就職できるか?」と聞かれると、きっと誰もわからないだろう。

でも「より多くの大人に“落としづらい学生”と認めてもらえるには」という視点で行動するといいんじゃないかな。

学生のうちに社会側でチャレンジする学生を僕はどんどん応援するし、「どうしても勇気が出ない」という学生もぜひいつでも相談してください。

未来を担う次世代がより笑顔で社会に飛び込んでいけますように。

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