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『苺飴には毒がある』砂村 かいり



胸キュンは封印。
随所に毒が散りばめられた青春小説。

子どもの頃に遊んだ「花いちもんめ」を思い出す。
選ばれた時の高揚感と、最後の一人になりそうな時の不安感。
中高生時代は学校こそが全てで一人でいる事は悪の様に感じた。

本作に登場する少女達も狭い世界の中であがいている。

れいちゃんに悪感情を抱きながらも登下校を共にし距離を取れない寿美子に悶々とし、陰口を撒き散らす事で他者とコミュニケーションを取るれいちゃんに嫌気が差す。

本書に登場する『毒友』のフレーズには頷くしかない。

甘酸っぱい苺飴の奥に潜む苦味を痛切に感じる一冊。




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