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『鳥と港』佐原 ひかり



とても素敵な物語だった。

国立の大学院を卒業し、新卒で入社した会社に馴染めず、9ヶ月で辞めてしまった春指みなと。

からっぽの心を持て余していたみなとが、公園の草むらで郵便箱を見つけ、中に入っていた一通の手紙をきっかけに新たな人生を歩み始める。

手紙の送り主・森本飛鳥との偶然の出逢いに心躍る。

それぞれに葛藤を抱えていた二人が、文通を仕事にする事を思いつき行動に移していく。

決して派手な物語ではないけれど、心の機微が丁寧に繊細に描かれていて感情移入出来た。

人と人が繋がる事で生まれる可能性に素直に感動し晴れやかな読後。




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