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経済学入門

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経済学入門ということで、難しい数学の話を使わずに経済学の基礎的な内容と面白い例などを紹介します。
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5.市場均衡の効率性

5.市場均衡の効率性

均衡な取引
完全競争市場では、需要曲線と供給曲線の交点で価格と取引量が決まる

$${P^{*}}$$・・・均衡価格
$${Q^{*}}$$・・・均衡取引量
※均衡:需要量と供給量の釣り合っている状態

価格が$${P^{'}}$$のとき
供給量 > 需要量 ⇒ 価格が下がる
価格が$${P^{''}}$$のとき
供給量 < 需要量 ⇒ 価格が上がる

以下では、完全競争市場(の均衡取引)において

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4.完全競争市場

4.完全競争市場

前提
企業の目的・・・利潤の最大化
利潤 = 収入-費用
収入 = 価格$${\times}$$供給量

完全競争市場
まったく同じ財を非常に多くの企業が生産・供給している
⇒各企業は価格を設定できない(高くしてももっと安い企業から購入するため)。市場で取引されている価格で好きな量を得ることができる場合を考えている。

収入は供給量に比例する。あるいは供給量を1個増やすと価格だけの収入を得る。「需

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3.満足度と消費者余剰

3.満足度と消費者余剰

満足度
需要曲線から分かることの一つに満足度がある。これは、消費者がその財を購入することによって、どれだけの満足を得たと考えられるかの指標である。

満足度の単位はここでは円とします。日本なのでね。

説明するよりも例を見た方が分かり易いと思うのでさっそくいきましょう。

以前の記事から需要表を持ってきました。

この需要表によると消費者は
301円以上 ⇒ 買わない
300円   ⇒ 買う
とい

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2.豊作貧乏と学割

2.豊作貧乏と学割

豊作貧乏作り過ぎた野菜は潰すのが最善?

教科書やニュースで、折角育てたキャベツやレタスをトラクターで潰してしまうシーンを見たことがあるだろうか。恐らく毎年結構な量の野菜が、そんな感じで誰に食べられるでもなく処分されている。

実際、Googleで「トラクター キャベツ 潰す」で検索すると、動画や写真が結構でてくる。聞いたことないという人は是非検索してみてください。

さて、このような行為を聞けば

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1.需要曲線と値上げによる収入の変化

1.需要曲線と値上げによる収入の変化

需要表
価格とその価格であれば実際に購入する量である需要量の関係を表した表。需要量は、所得やその他の財の価格によって異なる。

例えば、
・1億円の貯金があれば、1万円のステーキを購入するが、10万円の貯金であれば購入しない
・軽自動車が5000万円であれば、1000万円の高級車を購入する
などです。

下に需要表の例を示す。

これをグラフに起こすと、

さらに、このプロットした点を繋げてみる

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