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コロナBefore/After 働き方の変化のまとめ

こんにちは。PR担当の井上です。

オフィスの解約/移転について、IT mediaビジネスオンラインを皮切りに、ZIP!(日本テレビ)、直撃LIVE「グッディ!」(フジテレビ)ほか10以上のメディアにご紹介いただきました。そこで、備忘もかねて解約&移転にまつわる動きをまとめてみました。

コロナ前から現在まで、時系列での変化

2020年1月:テレワークはごく一部、全体の5%ぐらいの開発部メンバーが条件付きで実施していました。

2月:ダイヤモンドプリンセス号の状況を踏まえ、開発部は各自の判断でテレワークできるように。ちなみにマスクは会社で一定在庫を抱えるようになりました。

3月:オフィス内の密を避けて出社率のコントロールをすべきだと議論を始め、全部署、各自の判断でテレワークOKに。通勤時間は時差通勤を推奨。
3月末くらいには8割がリモートワークになっていました。

4月~6月:緊急事態宣言を受け、原則出社禁止、在宅勤務としました。どうしても出社が必要な場合は、出社自体を上長の承認制としたので、出社率は0%~5%くらいに大幅に減りました。

7月:緊急事態宣言が解除された後も、在宅勤務を中心に回すという方針を変えずに今日まで来ています。

分散→集中を目指した現在のオフィス

今の田町のオフィスには1年半前に移転してきました。固定席が80席、会議スペースがたっぷりある180坪の新築ビル。家賃は月500万、清掃やその他諸経費を併せると約700万です。

移転時のリリースがこちら

前のオフィスは2フロアに分かれていて、社内のコミュニケーションがとりづらいという声が多くありました。増資したばかりで社員が急速に増えた時期でもあり、社員間部署間のコミュニケーションをしっかりしたいというのが、今のオフィスへの入居の最大の理由でした。ビルのしつらえもよく、社員のモチベーションも上がりやすいとも考えました。

オフィス解約決定までの道のり

しかし今年に入って新型コロナウイルスの感染拡大が始まり、緊急事態宣言後からは完全テレワークにしたため、4月以降はオフィスが空っぽの状態で高額な家賃だけが発生することに。

役員の間では4月の頭からオフィスの今後について議論を始めており、
代表の高橋が全社員に1on1を実施、意見を聞いたところ、想定以上に「自宅のほうが作業が進む」という声が多く、通勤時間ゼロ、外出しないということで、平均2時間くらい浮いていると感じていることがわかりました。

今まで生産性向上、ライフワークバランス等言っていましたが、24時間のうち2時間が浮くソリューションはなかなかありません。細かい問題はいろいろありますが、業務は回る、時間は浮く、シーンによってはオフィスより自分の好きなように環境をカスタマイズできるので快適だという声もありました。

そのような状況を踏まえて、この規模のオフィスは少なくともいらないなという結論に至ったのです。慣れないところもありますが、在宅業務でも回るし、出てきた課題についても潰せるという結論に達し、4月末にオフィス解約通知を出しました。

在宅勤務の課題と対応策

在宅勤務のメリットデメリットは複数の掛け算なので、まず自宅が広いか狭いか、小さい子がいるかいないか、オフィスからどれだけ遠いかなど、それで在宅勤務の満足度が決まるようで、人によってバラバラです。

「一人暮らしは寂しい」

一人暮らしの若い社員からは寂しいという声が聞かれました。そこは定期的に集まるとか、また、年齢層が若い人は一人で仕事を完結できないことがあり、バックアップが必要です。バックアップはオンラインでの上司とメンバーのコミュニケーション頻度を上げるということですね。1日に全部署、朝と夕方部署内ミーティングをするというのと、特に新人さん、年齢層の若いメンバーを中心に、上長と1on1をすることを意識的にやっています。

「家族がいて場所が取れない」

これは、一部出社をするのと、人によっては、近くにあるレンタルオフィス的なものを借りて、全員に一律リモートワーク手当を出している中で賄ってもらっています。緊急事態宣言発令で1~2か月はリモートワークだと確定した時点で、通勤定期の解約をしてもらい、リモートワーク一時金を2万円出しました。あとは一時的にポケットWiFiを貸し出したりして、環境面を作りました。また、モニターなども、会社のものを持って行っていいようにしました。

緊急事態宣言が発令されてからはコアタイムもなくしました。好きな時間に働いていいことになっています。ただ、深夜とかあまりにも早朝とか、健康上良くない時間は避けることになっています。

今度は集中→分散へ。新しいオフィスの要件

物件の比較検討は、超分散化プラン、単なる縮小移転、コンパクトなオフィス+ワーキングスペースなど、プランを作り、費用面で比較したり、具体的には用途に足るかどうかをみていきました。皆のグーグルカレンダーを紐解いて、月に何時間くらい会議をしているのか、会議室の利用状況や、コロナ前の出社率に対し、緊急事態宣言下を経て、世の中また平和になったときにリモートワークを推進したら出社率がどのくらいになるのかの試算をして、最低限必要な坪数を見積もり、仲介業者に物件を探してもらいました。

会議室についてはコロナをきっかけにすべての会議がオンラインになりました。これは予想できなかった変化で、かたくなにweb会議を拒んでいた人たちもオンライン会議をするようになり、会議室はその都度どこか借りればいいと割り切って考えました。会議室の分を固定費から変動費にできて財務的にも良いです。

そして、現在の3分の1に該当する、60坪あれば足りるという結論に至りました。

オフィスの固定費は、400~500万/月削減できそうです。採用するなら5,6人、ワンチームが採用できますし、加えて、システム開発なら一つの新しい機能がまるまる作れる少なくない金額ですので、経営面でのメリットは大きいです。

新オフィスの構想

新しいオフィスには、個人で集中作業をする場所は作りません。誰とも会話せず資料をつくるとか、メールするとか、1対1の商談などは家でやろうと、そういう意見を改めてメンバーと合意できればと思っています。

残したい機能は、コミュニケーション(会話、雑談、共同作業)、画面共有ではしにくいスピード感のある共同作業、アナログな共同作業(ホワイトボードやポストイットを使うような)、人のためにやる協調行動(後輩の資料づくりを手伝うとか、商談を隣で見るとか)です。

会社と合意した目標とは関係ないけれど手伝ってあげるとか、そういう思想はジョブ型雇用と呼ばれる雇用にはありません。だから理念としては「協調行動の場所」であり、業績とか数字とかに関係ないところでチームとして一緒に頑張ることができる場として残していこうという思想です。

設計としては、従来島構造ではほぼ固定席になって、隣に割り込みにくく、話しかけづらいので、フリーアドレスをメインにして、隣に割り込みやすいようにしたいと思っています。

感染症対策ももちろん配慮しています。個人机の距離は今後、生理的にどうなんだと感じる方が増えてくると思うので、柔軟に間隔を変えられるようなフリーアドレス中心にする予定です。

また、きれいな作業場所として、今までのオフィスには結構思い入れがあって、一人で引きこもって仕事をするのはつらいという若手の社員もいますので、用もないのにフラッと寄れる、自宅作業で仕事を片付けて雑談しに来る場所としても使ってもらいたいと考えています。自分の顔を売ったり、たくさん人と雑談して、その人を知る場所として活用できるようにします。

ワークスペースもそうですが、コミュニティスポットとしても、若手ほど次のオフィスには入り浸ってほしいと思っています。