いつもとは違う鎌倉を味わって
鎌倉でランチをするならココ。
『プッチェリアべべ鎌倉』一択といっていいほど通いつめていたから、扉がピシッと閉まっている姿をみて呆然とした。「定休日」という概念がまったくなかったのだ。
さてどうしたものか。
次に向かうネイルサロン側の西口へと移動した。久しぶりに御成通りの『CHOCOLATE BANK』も悪くない。と思ったのもつかの間、こちらもシャッターが閉まっていた。
鎌倉は月曜定休が多いのか。
とぼとぼと歩みを進めていると、NYにありそうな雰囲気のかっこいい店構えがあった。
『𝐓𝐇𝐄 𝐁𝐋𝐈𝐒𝐒 𝐁𝐔𝐑𝐆𝐄𝐑』とある。炭火焼きハンバーガーのお店とわかり、入ってみることにした。
置かれたメニューの一番うえに書かれていた、味噌バーガーをオーダー。
ひとくち食べて「当たりだ」と思った。パティの弾力感やミンチ具合がすごく好みで、それをちょうどいい主張加減で挟んだバンズもたまらない。「ここ数年で食べたハンバーガーのなかで一番好みです」と店主にも伝えた。
変わって別の日。
どうしても冷たいアイスが食べたくなり、せっかくなら未経験のお店に入ろうと選んだのが『鎌倉小川軒 鎌倉本店』だった。
ここは、併設されたカフェで看板メニュー「レーズンウィッチ」を食べられる。無論、この日は別のお目当てがあったわけで。オーダーした「ラムレーズンソフト」がこちら。
口溶けのよいソフトクリームに薫るラム酒。なんて上品な。と感じながらあっという間に完食してしまった。
はじめて鎌倉を訪れたときから、ずっと変わらず小町通りに存在しつづける『イワタコーヒー店』。喫煙席があってたばこ臭いというイメージがあった当初からこれまで、入ろうという気が一度も生まれないまま通り過ぎていた。
ふと、今は全席禁煙になっているのではないかという気がして、恐る恐る店頭をみてみた。間違いない、「全席禁煙」とある。老舗の喫茶店らしい趣のある店内に入ると、奥の方へ案内された。
「アメリカンクラブハウスサンド」と迷ったあげく「エビタルタルサンド」にした理由は、タルタルソースをサンドイッチとどうあわせているのか研究したかったからだ。
お店の奥に広がる庭をみながらほおばった。ていねいにつくられたサンドイッチは、これほどまでに脳内を幸福で満たしてくれるのか!と感動した。
いつもの鎌倉もいいが、未体験のあたらしさもまたいい。
暮らしのなかの”スタンダード”から外れてみたい。そんな気分にいる。