見出し画像

クリティカルシンキングは、実は「自分の気持ちを大切にすること」に繋がる

こんにちは😊
ここ最近はクリティカルシンキングについて
勉強しており、旦那さんとの会話を通して毎日脳が刺激されてます🤯(楽しいけど脳が爆破しそう笑)

私の旦那さんはフィリピン系カナダ人です。
フィリピンで生まれ、幼い頃に家族でカナダに移住しました。また、彼は大学卒業後にALTとして日本に数年滞在していました。今はカナダの政府で働いています。
(政治家とかじゃないです笑、日本の公務員的な立場です。)

彼からカナダの教育について色々話を聞いてると、色々見えてくるものがありました。良いとこ取りをして、「日本にも取り入れたらいいのになぁ」と感じたことをまとめてみました。

教育に関わる方だけでなく、子どもを持つ親御さんにも、自分を大切にしたい人にも、役立つ情報になれば嬉しいです😊

カナダの教育制度

本題に入る前に、カナダの教育制度についてご説明を。
必要のない方は、ここを飛ばして頂いても大丈夫です。
色々調べた結果、日本の教育制度とはとても違いました🤯ポイントをいくつか紹介します。

•州によって、義務教育の期間が違う。
しかし、ほとんどの州は12年間(日本で言う小学校1年生から高校3年生まで)を義務教育と定めていて、16歳までは学校に通うように法律で義務付けられているそうです。

•公立なら、小学校から高校まで(州によっては幼稚園から)学費は無料。

•州によって、小学校、中学校、高校という枠組み、学校の呼び方が違う。
例えばですが、アルバータ州は日本と同じで、小学校6年、中学校3年、高校3年、という枠組みですが、
マニトバ州では初等教育が8年(小学校4年、中学校4年)中等教育が4年(高校4年)という枠組みだそうです。

•州に関わらず、唯一の共通点は学年の呼び方。
カナダでは小学校から高校を通して、グレード1(5、6歳)からグレード12(17歳)という呼び方をします。
これはどこの州にいても同じだそうです。

•高校は単位制。
単位が足りなくて卒業が遅れるケースもあるそうです。

•飛び級がある。

•ホームスクール(自宅教育)をする手もある。
意外と多いそうです。

•公用語が英語とフランス語なので、義務教育に第二言語を取得するための授業がある。
カナダは移民大国なので、英語もフランス語も母国語としない子供のためにESL(英語学習プログラム)があります。

クリティカルシンキングとは

“クリティカルシンキング”と聞くと、
人を批判するの?
ダメ出しのこと?
誰かの意見を論破することじゃない?
と世間のイメージがやって来そうですが、(笑)
そうではないです。

簡単には説明しにくいのですが、物事や情報を
「そうだろう、そういうものなんだろう。」
と鵜呑みにして受け入れるのではなく、
物事に疑問を抱き、前提条件に疑問を持ち、Why、How、Whatを考えることです。

誰もが幼い頃に持ってた「好奇心」ってありますよね。
「なんで空は青いの?」
「なんで車は早く走れるの?」
「どうしたらテニス選手になれる?」などなど、
大人にしたら、「ちょっとうっとおしい…」と思うかもしれないほどの(笑)”なんで”、”どうして”という好奇心。

クリティカルシンキングは、この「好奇心」を潰すのではなく、育てる考え方だと私は思います。
自分で感じて、考えて、行動して、自分で生きていく。
そんな力をつける術だと感じています。

カナダの教育の根底には、
この”クリティカルシンキング”があります。

Sharing circle / シェアリングサークル

私の旦那さんは30代なので、彼が受けたカナダの教育は古いものですが、彼が12歳から14歳の2年間、毎朝ホームルームで必ずしていたことがあるそうです。

それは”シェアリングサークル”または”フィーリングサークル”と呼ばれるものでした。

毎朝クラスで、椅子で輪を作り、座ります。
先生は、お手玉をある1人の生徒に渡して、こう聞きます。
“How are you feeling?”
(今どんな気持ち?どんなことを感じている?)
“Why do you feel that way?”
(どうしてそんな気持ちなの?その理由は何?)

お手玉を渡された生徒は、それに答えます。
簡単な答えでいいそうです。
“I’m good because I had good breakfast.”
(いい感じ、美味しい朝ごはんを食べたから。)
”I’m nervous because I have PE class today and I don’t like it.”
(緊張してる、今日体育があって、体育は嫌いだから。)

などなど、シンプルな答えでいいそうです。

答え終わると、隣の生徒にお手玉を渡します。

隣の生徒も、同じ質問に答え、
答え終われば、また隣の生徒にお手玉を渡します。

全員が答えたところで、このアクティビティは終わり。
毎朝、約15分くらいだったそうです。

このアクティビティにはルールがあり、
1番重要なルールはNo judgement、人を判断しない、ということです。人の見た目、肌の色、発言内容などで、「この人はこういう人だ。」と決めつけない。
それがルールです。

もう一つのルールは、
何をシェアをするかはあなた次第、ということです。
気持ちをいっぱいシェアしたければ、たくさんシェアしてもいい。したくなければ、しなくていい。
“I’m hungry because I didn’t have breakfast.”
(お腹が減ってる、朝ごはんを食べなかったから。)
とかでも大丈夫です。
ジョークを言っても良いし、気持ちが複雑でシェアしたくなければ、最悪嘘でも気付かれません。

お手玉を持つ理由は、考える時や発言する時に、
手で何かをするものがあった方がいいからだそうです。
その方が緊張せずに落ち着いて話せるそうです。

「なぜ、どうして?」を考えるのがクリティカルシンキング。シェアリングサークルは、自分の気持ちに対して「なぜ、どうして?」を問い、自分の気持ちを深く考えるきっかけになるものだと感じました。

シェアリングサークルの効果

彼は2年間、このシェアリングサークルを行いました。
次第に色々感じるようになったそうです。

一つ目は、毎朝同じ質問をされることによって、
「自分の感情」にフォーカスすることを覚えたそうです。お手玉が回ってくる前に、自分が何を感じているか、どんな気分なのか、なぜこんな気分なのか、などを考える習慣が作れたことによって、自分の気持ちを大切にする術を得たそうです。

また、ルールにあった、「人を判断しない。」ということにより、どんな感情を持っていても、自分の気持ちを大切にしていいんだ、と捉えれるようになったそうです。

二つ目は、友達を作りやすくなる、ということです。
例えば、イケてる生徒が少し落ち込んだことをシェアしたりすると、「彼でもこんな風に感じるんだ。」と思ったり、「同じ気持ちだよ、ビックリ!」などと共感したりできるそうです。

気持ちをシェアすることにより、相手の存在を近く感じることができる。これにより、友達を作りやすくなったそうです。

また、いろんな人種が入り混じってるカナダのクラスなので、「肌の色が違っても、感情の面では同じ。」という気づきになるそうです。偏見や差別をなくす一歩だと感じました。

他にもあるよ!カナダの教育にある”クリティカルシンキング”

カナダの教育では、この他にもいろんな授業でクリティカルシンキングが見られるそうです。

高校に入ると、英語(日本で言う国語)の授業では、
小説を使ってクリティカルシンキングを練習したそうです。
小説のどこに疑問を持つ?
なぜ主人公はこの行動を取ったの?
主人公はこの時どんな気持ちだったと思う?
なぜ主人公はこういう気持ちになった?
なぜ結末はこうなった?
もし主人公がこれをしていたら、結末はどうなっていたと思う?
もしあなたが主人公だったら、どういう行動をとる?
それはなぜ?

深く感情の理由や行動の理由を読み解いていき、想像力を膨らまして、レポートにまとめて提出するそうです。

また、歴史の授業では、第一次世界大戦のことを勉強し、第一次世界大戦についての小説を読んだそうです。
その後の課題は、
「第一次世界大戦中のカナダ人兵士は、どんな生活をしていたのか、どんな気持ちで生きていたのかを書きなさい。」というものだったそうです。

彼は、「自分(カナダ人兵士)から妻へ。」という題名で、手紙形式でその課題に取り組んだそうです。

これらの課題に正しい答えはなく、クリティカルシンキングのルールに則った考え方で説明できれば良いそうです。
ルールの中には、
自分の今の感情を理由にしてはいけない、
自分が知らず知らずに持ってる考え方や偏見に注意する、などがあります。
(難易度が高そうで今の私にはついていけないかも😭笑)

彼の感想では、これらの授業を通して、考える楽しさを学び、想像力が豊かになったそうです。
「ハリーポッターがもし死んでいたら、どんな物語になってただろう、とかって考えるのとか楽しくない?」
と聞かれ、
そんな事考えたことない🤯
自分でストーリーを考えるなんて無理🤯
と答えた私に彼はビックリしていました。(笑)

私もクリティカルシンキング、練習しないとヤバいかもと感じました😱(笑)

今の日本に必要なものはクリティカルシンキングだと思う

旦那さんと教育について話をしていると、日本の教育について良いところを沢山言ってくれます。

•体育祭や文化祭がある
•部活があり友達ができやすい環境がある
•教育の質が高い
•リテラシー教育が行き渡っている
•躾やマナーがなっている生徒が多い
•熱心な先生が多く、本当に心から生徒のことを考えている

(カナダでは、良くも悪くも生徒への私的介入は禁止されています。”やる気がある”とみなされた生徒へは手厚いですが、”やる気がない”とみなされた生徒へはある意味ほったらかしだそうです。この辺りは、また別で書きたいと思います🙇‍♀️)

良い評価を受けることもある日本の教育。
私も日本にはすごく良い教育があると思います。

なのになぜ、子どもの自殺率が高いのか。なぜ、子どもの幸福度は低いのか。なぜ、全体的にみて、自己肯定感がうっすら低いのか。

これは私の持論で証拠はなにもないですが、
”子どもの好奇心”と”自殺率”には関わりがあると思います。

「答え」を押し付けられ、覚える教育。
「みんなと同じ」を求められる教育。
そうではなく、
個人が自分なりに考える力をつける教育へ。
子どもの好奇心を潰すのではなく、育てる教育へ。

そんな教育をするには、クリティカルシンキングが必要不可欠だと私は感じています。

そして、本当に今の日本政府が言ってるように教育を変えるなら、日本社会も変わらなければなりません。
せっかく考える力を養ったにもかかわらず、
社会に出ると、その”考える力”は邪魔になることが多いのが、今の日本社会の現状だと感じます。

「なんで、これしないといけないんですか?」
と疑問をは、社会に馴染めない人とみなされる。
「普通」や「いつも通り」を求められる社会を変えなければ、ちゃんと教育を受けた人がむしろ生きにくい日本社会になってしまいます。

実際に私は大学でクリティカルシンキングに出会いましたが、就職活動、内定、新卒で働いた2年半で、自分を完全に見失いました。就職した会社にもよると思いますが、私の就職先では考える力が邪魔になりました。

しかし、私をその状況から救ってくれたのも、考える力、クリティカルシンキングでした。
私はその後自分の気持ちを深掘りし、考えに考えた結果、退職してカナダへ逃亡しました。(笑)
そして生き延びることに成功しました🙋‍♀️(笑)

恐らく当時の私は自殺予備軍だったと思います。
そんな私を救ってくれたのは、紛れもなく考える力、
クリティカルシンキング
でした。

実は日本にもあった、クリティカルシンキングを通じて自分を見つける方法、”ジブンの「あり方」English”

実は日本にも、シェアリングサークルに通ずる事をされている方がいます。

英会話講師をされている小川彩美さんと、突破計画のたけうちさんが企画、主催の”ジブンのあり方English”というワークショップです。

彩美さんは、イギリスに滞在経験があり、その当時、周りの人からたくさんwhy?を聞かれたそうです。シンプルなwhy?の質問に対して、答えるのが難しかったそうです。答える英語力が十分にあったにも関わらず、です。

そんな経験を元に作られた、このワークショップ。
自分の好きなこと、嫌いなことについて、
Why?を深く考えていくことができます。
それによって、自分のあり方を考えて、自分を見つけることに繋がります。

詳細は、たけうちさんがnoteで説明をしてくれてます。「英語を学ぶ価値とは」から始まり、この魅力的なワークショップをとてもわかりやすく解説してます。

小川彩美さんについてはこちらです。

オンラインでも受けれます。


クリティカルシンキングは、「自分の気持ちを大切にすること」に繋がる

タイトルにも書いた、
クリティカルシンキングは、実は「自分の気持ちを大切にすること」に繋がるということ。

シェアリングサークルで彼が気付いたように、
実は自分の本当の気持ちに気付くのには考える力と時間が必要です。
シェアリングサークルを2年間、毎朝したと考えると、
学校に行った日、年間約180日×2年=360日
そのうちの15分、15分×360日= 5400分
自分の気持ちについて考えるのに、約90時間も費やした計算になります。

私がカナダでカウンセリングに通ってた頃、
私自身が1番ショックだったことがあります。
それは、自分が自分の気持ちにどれだけ鈍感だったか、
ということです。

これまで、どれだけ自分の本当の気持ちを無視して生きてきたのか。
それに気付いた時、自分を大切にできてない自分が本当に情けなく感じ、涙が止まりませんでした😭笑

自分の本当の気持ちに気付くのに、
これだけの時間とこれだけの考える力が必要だなんて…
私ってどんだけ鈍感なんだ😱笑
と落ち込みました。

しかし、最近になって気付いたことがあります。
自分の気持ちに鈍感なのって、私だけじゃないかも…?

他人の気持ちを優先してしまったり、
自分の気持ちを否定してしまったり、
会社に順応するために「無」になろうとしたり、
誰しもが、自分の本当の気持ちに気付いてる訳ではないことが、最近になってようやく(笑)理解出来てきました。

これを読み、少しでも多くの人が、自分の気持ちを深掘りして、本当の自分を探す第一歩を踏めますように。
決して自分の気持ちや自分を判断したりしないでくださいね😊逃げ道は必ずあります。

そして、社会の色んなことに対して「これってどうなんだろう?」「なんでこうなんだろう?」と考えるきっかけになれば嬉しいです😊個人が変われば社会は変わると信じています。

そしてそして(笑)、日本の教育システムや教育現場が、少しでも変わるきっかけになれば嬉しいです😊

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

The important thing is not to stop questioning.
Curiosity has its own reason for existing.
-Albert Einstein 

重要なことは、疑問を持つことをやめないことだ。
好奇心はそれ自体に存在する理由がある。
- アルベルト•アインシュタイン





この記事が参加している募集

最後まで読んで頂き、ありがとうございました😊 よろしければ、サポートをお願いします🙇‍♀️ 頂いたサポートは、様々な方と色々話す際のコーヒー代、もしくは映画代や本代に使わせていただきます。バックグラウンドが違う人のお話を沢山聞いて、感じて、考えて、noteに還元します✨