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子どもたちの生活苦の実態 なんでも「コロナ禍」のせいではない

昨年、2022年12月6日に放送された「クローズアップ現代」。
この日のテーマは

「きこえますか?子どもの心のSOS コロナ禍のメンタルヘルス」

というもの。

ちょうど、Eテレの『100分de名著』では、精神科医の故・中井久夫の著書5冊をとりあげていて、自分の意識が「精神医療」に強くコミットしていたこともあり、このテーマに興味を抱いた。


この日の放送の概要欄には以下の事が書かれていた。

コロナ禍3年目、学校現場から子どもたちの異変について心配する声が相次いでいる。「自傷する子や『死にたい』と訴える子など学校だけで抱えきれない例が増えている」と訴える教育関係者も。しかし子どもの心を診る児童精神科は全国的に不足しているため初診は数か月待ち。入院病棟も満床が続いている。児童精神科病棟のルポ、学校現場や医療現場の新しい取り組みなどから、子どもにとって必要な支援とは何かについて考える。[NARR](C)NHK

クローズアップ現代(NHKオンデマンド)より


気になったのは、「コロナ禍」の象徴として
「子どもたちの心の不調」を結びつけようとしたことだ。

ゲストは、子どもの心の問題が専門で毎年全国70校以上の学校に足を運んでいる髙橋聡美さんだ。

キャスターの桑子 真帆さんは髙橋さんに番組冒頭でこんな風に尋ねた。

桑子:
「本当に切迫した切実な状況にあるわけですが、ふだん実際に子どもたちと接していて、コロナ禍の3年目の今の状況をどのように感じていますか?」

髙橋:
「まずこれは、急に起きた問題というより、元々あった不登校や自殺の増加といった問題が、コロナ禍でより悪化したというような感じでいます」

おや? と思った。

いきなり、問題を「コロナ禍」に重ねようとした、
放映サイドの恣意的なストーリー構成を裏切った!

リアルタイムのTwitter実況もこれには敏感に反応。

”コロナのせいにすんなw コロナで救われた登校拒否児もいるだろ”


まさにその通りだと思った。


■児童文学に興味が出てきた


ミヒャエル・エンデの『モモ』。

実は未読である。

最近読み始めたのだが、どうにも社会の「歪み」や
マイノリティに対する「色メガネ」を際立たせ、
常識を持つはずの大人たちの「偏見」「価値観」に
鋭く切り込んでいるとしか思えない。

これが児童文学?

そう思って裏表紙を見ると

「小学5・6年以上」

と書いてあるではないか。

エンデさん、なに企んでたんですか?


■次は児童心理学!


さらに興味は尽きず、

『子どものための精神医学』(滝川一廣)

に辿り着く。

この本は名著らしい。
帯の「中井久夫氏推薦!」の赤文字が期待を膨らます。

年末年始に読もうと思ったのだが、
これまた未読。

中井久夫の『最終講義』が良かったので
是非とも読んで深めたい!

■何がいいたいかとゆーと


「このクロ現の特集、フィールドワークで深掘ってみたい!」

この気持ちでいっぱいなのである。

特に、今まで未知のものだった中学生のほんとうの姿を
ほんとうのことばを知りたいのだ。

探究は続く。



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