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ご近所ブロック(村)に「企業大」のポテンシャルを見出してみる

こういう発想をする人も少ないだろうし、こういう発想をする時点で会社員には向いてないんだけど、個人的に世界が変わるイメージが持てるのは、それぞれのご近所ブロック(村)が、同等の人数規模の「企業」に匹敵するくらいの可能性を発揮した時。住宅地であっても企業みたいな経済活動をしちゃいけない訳じゃ無いし、実は、人が沢山いる住宅地は経済的にそれ相応のポテンシャルを秘めている

だから、企業のオフィスのようなオフィス設計をご近所ブロックにも応用しながらブロック内の構造を変えていけば良いと思うし、企業が使ってるような情報システム(SlackとかG Suiteとか)とかWiFiなどのインフラや情報セキュリティなどもご近所ブロック単位で持って、ブロック内の業務を効率化してコストを削減たり、リソースやスキルをシェアしたり交換したり、有志で事業を興したりして、「消費共同体」から「生産共同体」へと転換させる。しかも、コロナ禍という文脈で見ても、オンラインだけでなくオフライン(比較的気軽に集まれる)も使えるというメリットは大きいはず。

この記事でも書いてある通り、コロナショックで多くの人が「場所や距離」を意識する懐かしい感覚を持ったと思う。それはインターネットの出現で消し去られた感覚であり、実は実態として在り続けたもの。

それは、どこに住んだとしても、今いる場所は「自分とは切っても切り離せない特別な属性のあるコミュニティ」ということでもあると思う。例えば、あなたの家の近所に殺人鬼がいるとしたら具体的な命の危険になるし、大きな自然災害時などは文字通りの「運命共同体」になるかもしれない。その時点で、世界共通で他のどのコミュニティよりも関わる優先度を上げるべき理由になると僕は思っている。

関わる理由は、上に挙げたような身の危険やその他のリスクを回避するような消極的な理由もあるけど、個人的にはご近所ブロックで企業と同等の価値ある生産活動が出来るというような夢のある事業とも捉えて欲しい。この場場合、企業の活動を辞めてご近所のコミュニティに完全移行するような話ではなくて、それぞれが時間や労力をかけるバランスを考えるべきということ。

企業の活動とはちょっと違うけど、そんな夢ある事業を既に形にしていると個人的に感じるポートランドの「シティリペア」の取り組みを紹介したい。10年前にポートランドにいた時から知ってたけど、この2つの記事を読んでこんなに凄まじいムーブメントだったんだと胸が熱くなったし、具体的に世界が変わるイメージが持てた

正直、ここに書いてあること全てが僕の思い描いていた理想の通りで、デンマークのクリスチャニアも強烈だと思ったけど、このシティリペアの方がローカルの主体性と拡がりという意味でもっと強烈な事例だと思った。

このシティリペアの事例から言っても、誰も置き去りにされずに人々が十分につながり、ソーシャルキャピタルを十分に活かすには、ご近所ブロック(村)くらいの規模から始めないといけない。近隣(Neighborhood)でも大きすぎるくらい。

そして、ご近所ブロックには、実は企業には持てないような多様性とセレンディピティが眠っている。企業の多様性は人工的に作られたものに過ぎず、「ご近所さんを知らない」という時点で多様性とセレンディピティが高まる余地がある。それは面倒なことや驚異になることも当然あるけど、逆に自分の想像や理想を軽く超える良い結果を生むこともある。もちろん、すぐにそういう結果が現れる訳では無いけど、だからこそ今始めるのが良いのでは無いかと思う。

自分のご近所ブロック(村)に企業大のポテンシャルを見出す文化をこれからも広めていきたい。

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