おやつの時間

昨日、久しぶりに姉が遊びに来ることになった。
姉といっても双子なので同い年。
結婚してからそれぞれの旦那と一緒に、ご飯を食べたり旅行したりするのが楽しい。


お互いの住処に遊びに行くのも、かなり面白いことに気付いた。
それぞれ集合住宅なのだが、部屋番号が偶然同じだったのでいつも迷わずたどり着ける。記憶力の弱い私にはありがたい。


姉の部屋は、いつもきれいな花が生けてあって、日当たりが良く明るい。
リビングの奥のこたつに入ると、姉は私に大きいぎゅむっとしたクッションを薦めてくれる。
淹れてくれたお茶を飲みながら喋っていると、旦那さんがお菓子を買ってきてくれたりして、何とも居心地がいい場所だ。いつもありがとう。


自分の部屋に来てもらうのも嬉しい。
たまに食事会をする。味噌汁ひとつ作るのにもちょっと緊張する。
それはいやなドキドキではなくて、心弾みのある楽しいやつだ。旦那も同じ調子で買い出ししたり、部屋を片付けたりしている。


そして誰かを家に呼ぶと、決まって想定外の事が起こる。グラスが足らなかったり、テーブルが狭くなったり、お好み焼きのタネをぶち撒けてしまったりする。
てんやわんやするのだが、終わればいつも満足している。
呼んだり呼ばれたりはそのつど新しい風が吹いて、生活がピリッとして面白い。


そんなわけで、昨日も姉を呼んだ。
おやつの時間に来るからクッキーを焼くことにした。
電子レンジでバターを溶かしたら、ラップをしていなかったので盛大に爆発した。自分の横着ぶりにあきれつつ、生地を作り、その後オーブンレンジを予熱しながらクッキーの型抜きをしていた。


そうすると何か焦げ臭い。ん?と思ってレンジを見ると煙がもくもくもくと出ている。
先ほどのバター汁が、オーブンの熱源の部分に付いてそれが焦げていたのだ。


慌てて予熱を止めて、レンジ内を掃除したけど、部屋中がすごく煙臭くなった。
クッキーの甘い香りでケムリは何とか上書きされたものの、やっぱり想定外はつきものだと知る。というか自分が抜けてるので、完璧にしようとしてもどこか抜け落ちてしまうのだ。
その直後に姉が、ミスドとポテロングとチータラを持ってニコニコ顔でやってきた。いつもありがとう。


おやつに囲まれて幸せな午後だった。
途中でポップコーンも大量に作って、二人ですごい速さで食べながら喋っていた。
こんな何気ない時間がめちゃくちゃ大事だなと最近よく思う。
もう少しして桜が咲いたら、花見に行くのが楽しみだ。
日常すぎて恥ずかしいけれど、読んでくれてありがとうございました。

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