塾に新しく来てくれた子に対して大切にしていること
私は神奈川にある小さな塾に勤めているが、小さいながらも、ありがたいことに新しい生徒さんからの問い合わせをちょくちょくいただく。
そこから塾に来てもらって、話を聞いたり、体験授業を受けてもらうのだが、せっかく自分の塾に足を運んでくれたからには、なんとか満足して帰ってほしいな、ということをつねづね考えている。
そして、その際に大切にしているのが、生徒さんへのインタビューだ。
インタビューを通して、その生徒さんの背景を知り、人となりを知り、価値観を知ることで、弱点を補強し、強みは伸ばしていく要素を探っていく。
それを意識して行なっていくと、対峙する相手の背景を知るということは、とても大切なことであるんだなということを実感する。
目の前にいる子がなぜ、今ここにいるのか。
親に言われてきたのか、自分から行こうと思ったのか。
塾に来るにあたって、親子でどんな会話がなされたのか。
勉強のどんなことに困っているのか。
部活動に入っていたら、なぜその部活に入ったのか。
将来、どんな仕事につきたいのか、また、どんな仕事に興味があるのか。
その子の歩んできた人生がそこから垣間見え、そして、これからどうなりたいのかを理解し、共有する。
そういうことが、勉強を教えるのと同様に、その子の学力を伸ばすためには重要だと思っている。
そして、人となりを知るためのインタビューに際して、もう一つ重要なことは、調べれば分かるようなことは、あらかじめ調べておく、ということ。
成績や志望校は、問い合わせの保護者とのやりとりである程度知ることが可能である。
背景を知るための要素は、多ければ多いほど良い。多ければ多いほど、より解析度を上げていくことができる。
だから、直接聞かなくても分かることは、あらかじめなるべく知るように努める。もちろん、聞きすぎは相手を不愉快にしてしまうかもしれないので、塩梅をみることは大切だ。
しかし、こうしてあらゆる材料を得て、目の前の相手を理解しようとし、相手に合った学習法を伝えていくことで、この塾で勉強がんばってみようという気持ちになってもらうのである。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?