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やらない子を自らやる子に変える魔法のメッセージ法

やるべきことをなかなかやってくれないお子様に、手を焼いたことはないでしょうか?
私は塾の先生として、主に中学生を中心に接していますが、日々、好きなことを優先してしまう彼ら、彼女に翻弄される日々を送っております。
 
ただ、やるべきことをやってほしい際に、意識していることがあるので、今回はそれを紹介します。
それは、I(アイ)メッセージとYOU(ユー)メッセージです。
Iメッセージとは、話し手を主語にして、話し手の感情や考え方を伝えるもので、YOUメッセージは、聞き手を主語にして、話し手の感情や考えを伝えるものです。
 
13歳前後の子供は反抗期真っ只中で、人の指示を受けることに否定的になっています。それは、自我が揺れ動いていて、傷つきやすい状態になっているからともいえます。
その際に、I(アイ)メッセージとYOU(ユー)メッセージという考え方は有効になります。
 
たとえば、以下のようなものが、IメッセージとYOUメッセージの違いです。
テスト前なのに、動画ばかり見ている子供に対してのメッセージです。
 
お母さん:「(あなたは)テスト前なのに、動画ばかり見ていつまでも勉強しないじゃない。いい加減勉強したらどうなの」
 
お母さん:「(私は)大切なテスト前は、しっかり準備してほしいと思っているの。勉強をしていない様子がお母さんは心配よ」
 
これはどちらも「テスト前なんだから動画ばかり見てないで勉強しなさい」という内容ですが、どちらのフレーズの方が衝突を避けられそうでしょうか。
上が、YOUメッセージで、聞き手を主語して、話し手であるお母さんが、評価を下しているものです。ニュアンスに非難が含まれているのがお分かりになるかと思います。
下が、Iメッセージで、話し手であるお母さんを主語にして、お母さんの気持ちや意見を聞き手に伝えているものです。
これは、感情を伝えているだけのため、これから勉強に向かうかどうかは、子供の判断に委ねられ、子供はテスト勉強は自分の課題だと捉えることができます。
 
Iメッセージはただ現在思っている気持ちを伝えるというのがポイントです。
子供はコントロールされる感じがすると、本能的に拒絶反応を示してしまいます。
YOUメッセージが嫌な感じがするのは、そのためです。
感情を伝えるIメッセージは、相手を評価するYOUメッセージと違い、自主性を重んじているメッセージとなります。
相手と対等な立場から、自分の望みを伝えているからです。
 
ですから、出来るならば、子どもに注意を喚起する時は、Iメッセージを使って、行動を促していくと効果的です。
まわりくどくはなりますが、続けていけば、子供の自主性を育んでいけると思います。
 
なにより、私はあなたのことをちゃんと考え、大切に思っているよ、と伝えることが重要なのです。
 
子供たちの自主性が育まれることを願って、これからも教育に精を出していきたいと思います。
 
お読み頂いて、ありがとうございました。

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