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日本円の価値 ー日本人が持つべき危機感ー

初めに

あまりこの手の言論が好きではないのだが、
昨今の経済状況があまりに酷いので書きたい。

初めに少し自己紹介をすると、私はBIg4系のコンサルティングファームにて金融部門に所属するコンサルタントとして働いている。そのため、経済のプロフェッショナルキャリアではないが、金融為替に一定の知見はあるものと思っていただいて構わない。

なお本記は、日頃経済為替に興味のない方に、
是非読んで欲しい内容だ。

本文

昨今の状況を端的に説明すると、昨日2016年に導入された、マイナス金利政策の解除が発表された。この意味合いとしては、これは金利がマイナスからゼロになるわけなので、「利上げ」の類である。

利上げは通貨の預貯金を誘導して、円通貨流通を減らす。それゆえに、本来円高圧力となるのだが、一方先の発表後、ドルに対する円価値は、151円を突破し、大きな円安となった。

円安というのは、単純に、円の価値が国際的に下がっている、ということを意味している。

投資価値という観点では、国際通貨の価値は、市場環境の変動により常に変わるものではある。実際円の価値を低下させる材料がなくとも、例えばドルの価値の増減により、日本円の価値が下がることはある。

しかしながら、今回特に問題なのは、利上げによる円高圧力があったにも関わらず、円の価値が下がっていることだ。これはすなわち、「日本円に保有価値・投資価値が無い」という絶対的(≠相対的)な評価が国際社会から下されているということを意味する。

ドルに対する円の価値は三年ほど前は102円ほどであった。今は151円である。およそ当時の円水準からすると50%も価値が低下している。

国際水準で考えれば、国際社会に対してはの我々の保有する円預金の価値は、30%程価値を失っていることになる。由々しき事態という方が自然だ。

僕らは日本円に投資している

貴方が日夜、信念や矜持、誠実さを持って仕事に励み、社会に貢献し続けた日々の間に、貴方の稼いだ紙幣は価値を失い続けている。

この状況を生んでいるのは単純に、
内閣で在り、財務省で在り、日銀である。

国際社会全体がインフレに強固な対応を見せる中で、ただ一人日本だけが金融緩和に執着し、各国との大きな金利さを生んだ。それにより世界的に円が放出され続けた。

財務省は為替動向に対し口先介入を繰り返すだけで、全く強固な対応を示そうとしない。

内閣はそもそもこの件に全く言及しない。それどころか円安を国策として意図的に誘導しているという見方も強い。

日本経済としては、景気の面では株高が騒がれているが、株高の上昇以上に日本円の価値の下落幅の方が遥かにに大きい。これは海外企業にとっては日本企業は買い目としか映らない。株高の高騰は、本当に国益に資しているのか。むしろ反していると捉える方が自然だ。

日本円の価値を下げ続け、土地や企業の買収リスクを高めているだけの役人は、しかるにそれは、いわゆる売国奴ではないのか。
改めて考えて欲しい。

ー以下定型補足文ー
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