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私の人生の終わりと始まり・DVの記録

Xを数年やっていて、時々自分の過去に触れているけど埋もれてしまうのでここに置いておこう。


元夫から2年間にわたるDVを受けていた。
末っ子がお腹にいる時から離婚までの2年間。
この2年間の記憶が曖昧。
毎日毎日DVがあったような気もするし、いやそんなことはないだろう…とも思う。

笑顔で子供を抱っこしている写真もある。
きっと笑顔でいる時間もあったはず。
元夫への恐怖と育児、ギリギリの精神状態で生きていたんだと思う。

うまく言えないけど、喜怒哀楽には属さない感情。「無」みたいな感情で。

日々たくさんの言葉を言われていたけど、あまり思い出せない。
覚えているのは「なんのために生きてるの?お前は迷惑しかかけてない。生きても死んでも迷惑」って言われ続けたこと。

嘘みたいだけど「そっか。じゃあ私は死ねないのか」って考えていた。

心と体に毎日毎日ダメージを与えられると「私が悪いから仕方ない」「私が悪いからこんなこと(DV)されても仕方ないんだ」って思えてくる。

罵倒され暴力を受け続けて、感情を「無」にしてその時間が過ぎるのを待つしかなくて、「無」になっていないと生きていけなくて。
「無」になってることも自覚できなくて。


子育てはしていたはず。
上の子2人と数ヶ月の末っ子を連れて公園に行ってる写真もあるし、家でクリスマスパーティをしている動画もあるし、保育園のお遊戯会の動画もある。
元夫は参観日にも来ない人だったけど、写真を見る限り表面的には幸せな家族に見えていたと思う。
子ども達のかわいい時代。私の記憶はあまりない。


ビールが出てくるタイミングが悪いだけで子供達が寝た後のDVが決定。
子供達と寝落ちなんて許されない。
寝かしつけて、ちょっとうとうとした時に部屋のドアの隙間から私を睨む視線で飛び起きたことがある。

そして暴力を受けに行く。

拳、足蹴り、木刀は日常。刃物を向けられたこともある。
私の前腕には5cmくらいの傷跡がある。
元夫に傷つけられたものではなく自分でやったもの。

刃物を向けられ、恐怖のあまり自分で切った。私自身の精神も制御不能。
病院で縫ってもらえばもっと目立たないだろうけど、セロテープでガチガチに貼って治したからしっかり跡が残ってしまった。

「お願いだから殺してほしい」っていつも思っていた。
でも私が死んで父親が殺人犯なんて、子ども達の人生どうなってしまうのか…と頭の隅では考えていた。

2年間の間に10キロ以上痩せ、
最後に元夫が私にしたことはバリカンで前から頭頂部にかけて刈ったこと。

でも、その時にやっと「もういいよね」「もう終わりにできる」って元夫から離れることを決断できた。

私の人生終わったと思っていたけど生き返った。


DVのことをこんなに詳しく文字にするのは初めて。もう20年以上前のことだし、今は幸せに過ごしているし、自分の中では過去のこととして片付けていた。というか自然消滅みたいな感じで消えかけている。しかし、時々湧き上がってくる心臓が握りつぶされるような感覚。ここに由来しているのかもしれない。私自身の心は「助けて。自然消滅させないで」って言っているような。こうしてnoteに書いてみて過去の私を少しいたわってあげられただろうか。そうすることが正解なのかもわからないけど書いてよかったと思う。



離婚後、10年くらいは元夫の行動に恐怖を感じたりビクビクしながら生きていたど、元夫が体調を崩してからやっと解放された感じがしている。

離婚後の人生は常に必死。
運転免許も持ってないし、社会経験もほぼなくて、養育費もない…、悲惨そうに見えちゃうかもだけど、子ども達との生活は幸せだった。
「今日は疲れたからお惣菜でいいや」とか、日常の小さなことも自分で決断できることが幸せだった。
自分で人生の選択ができることが幸せだった。

離婚してから運転免許とって、看護師免許とって。
看護師だからシングルでも子ども育てられる…と思われがちだけどムリムリ。
生活を支えるので精一杯。
市の福祉資金借りて看護学校行って、教育ローンに奨学金…、借りられるものはどんどん借りて子ども達の希望する高校大学、専門学校に進学させた。

子ども達には贅沢させられなかったし、旅行だって片手におさまるほどしか連れて行ってあげられなかったし、余裕なさすぎて理不尽にブチギレたし、不登校にパニックになったけど。
私は幸せだった。

わがまま言わず、私の元にいてくれた子ども達には本当に感謝。
余裕のない母でごめんだよ。

今は子ども達3人とも自立して、私は一人暮らしを満喫している。
子ども達から「Help!」があればすぐに行けるような母でありたいと思いつつ、自分自身の残りの人生を楽しんでいこうと試行錯誤している。

「この人なんか悲惨だけど頑張って生きてる」って思ってもらえたら嬉しい。

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