(イベント感想)男だけでひたすら話す会に参加して、自分の会話できなさに気づく

「さよなら、俺たち」等で知られる清田隆之氏のワークショップが千葉市男女共同参画センターで開催されたので参加しました。

何したの

  • 全体で2時間(盛り上がって15分ほど延長)

  • 定員15名のところ、9人の参加

  • 清田氏の「男らしさとは?」という講義が30分ぐらい

  • 2人一組で各5分、参加したきっかけや興味を持った点について語る

  • 4人一組で各8分、今抱えているモヤモヤについて語る

  • 全員で輪になって、挙手して発言

ざっくり感想

清田氏による講義は、氏の著作から引用しながら「一般男性」について話すと言うものでした。
 「一般男性」とは異性愛でシスジェンダーのいわゆるマイノリティに属する人のことですが、「一般男性」は自身の悩みを語る場が全然ないのではないかと清田氏は問題提起をしています。
 その理由として、「弱さを見せちゃいけない」とか「自分を強く見せなくちゃいけない」といったジェンダーロールをあげています。(すべてがジェンダーの問題でなく、その人の個性との線引きは難しいとの注釈もありました)

「語る」ワークショップについては、基本的に話す権利を持つ人が一人だけで、それ以外の人はしっかりと「聞く」ことが求められます。また、清田氏から繰り返し、「オチ」をつけなくていいとか、沈黙の時間があっていい、とアドバイスがありました。しかしながら、「語る」にも「聞く」にもそれぞれ難しさがあると感じました。
「語る」際には、まず自己開示の恥ずかしさを乗り越えなければいけないのはもちろんですが、ついつい相手の反応を窺い、冗談でも言って笑わせたほうがいいのでは思いましたし、沈黙がないように慌てて話したくなりました。(冗談や慌ててした話は自分の考えや話の本筋と関係なかったりしてあまりする意味がないように感じました)
 ここでも、自分を大きく見せたり見栄を張ろうとする自分を発見していまいました。

次に、「聞く」についてですが、清田氏の著作には相手の話を聞くことができない男性像が多数登場します。
 話のオチを予想して先取りしたり、会話を遮ってアドバイス(ツッコミ)したり、茶化したり、途中で会話を乗っ取って説明を始めたりするなどがあたりますが、相手の話を聞く際にはその欲求を抑える必要があります。
 これがなかなか難しくて、途中で「それって〇〇ってことですか?」とか会話をまとめたくなってしまったり、「私も同様の経験があって…」と自分の会話を始めたくなる欲求がついつい湧いてきて、会話に集中できなくなる瞬間が何回かありました。(他の人も同様のようで、私が語る番に会話を遮られることもありました)

今回、語ることを保証する時間を与えられてしゃべることを初めて経験しましたが、自身の話すことと聞くことの能力のなさに気づけたような気がします。ただ、私の周りの男性同士が深い話をするようなシーンを見たことがないし、そもそもフルタイムで仕事をしている人は男同士で話す時間もないような気がします。
 仕事の場や家族との会話の際に、いろいろ気をつけようと思いますが、男性同士の語りってそもそもどう捻出したりすればよいのでしょうか…。

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