やらされ感を生み出す原因(メンバーに主体的に動いて貰うには?)

私が初めてチームを任された時、メンバーからそっぽをむかれたお話は先日差し上げました。

今日も私の失敗談です。

新任マネージャーとしてある組織を任された時の事です。

部の方針・戦略に基づき、私は"課としてあれをやりたい、これをやりたい。だからこうしよう!ああしよう!"と戦略、戦術を考え、それをメンバーに下ろしました。

リクルートのメンバーはとても優秀だけれども、同時に自分に自信を持っていて自己主張も強めです。

なので、私の指示に対して「そのやり方ではやりづらい。」「それは意味があるのか?」「自分が今、やっているアクションを優先したい」等、ことごとく反発や抵抗を受け手こずりまくりました。

そして私はある時、私は腹を括って開き直る事にしました。いろいろ文句を言うなら、彼らの話を聞いて、彼らがやりたいようにやって貰おう!と。

即ちゴールだけを握り、やり方は皆んなで話し合って決めて!と、今までと180度異なるやり方に変更しました。

「今、課としては****な事が上手く行っていないと思う。実際どう思う?私が思っている事を皆んなが同じように感じているなら、この問題を解決して××××××××の状態にできたら良いと思わない?」皆んながどう思っているか教えて!」と。

そして皆んなの意見を聞いて、だいたい同じところを目指していることのかくにんができたら、「じゃあ、ここに辿り着く為に何をどんな順番でやるのかも、皆んなが動き易いように、皆んながやりたいようにやって貰ったら良いと思うので、皆んなで話合って決めよう!」と。

すると、私が考えた戦術にはなかなか同意してくれなかったメンバー達が「こうしたらよいのではないか?」「私はこうする方が良いと思う」「それよりも先ずはこっちの方が先では?」などと勝手にいろいろな意見が出て、とても活発な議論が私の目の前で繰り広げられたのです。

私はただそこに居て、みんなの議論を聞きながら、「それいいね!」「それも面白いね!」と、ところどころ合いの手を入れるだけでした。

そして、皆んなが、出されたアイデアの中から、どれをやるかを幾つかに絞り込みが終わった段階で、「これ〇〇くんが言い出しっぺだよね。この部分については、言い出しっぺの〇〇くんが隊長として、上手くいっているかの進捗確認を含めて旗振り役をやって!」と役割をお願いするだけでした。

各々が自分が言いたい事を言い、それを下に話合いがなされたので、全体としての決定事項が自分が言った案に決まらなかったとしても自分たちで議論してきめた事だからと、完全に当事者になっていました。

私は、この経験から掴んでしまいました。

指示待ち人間を産み出す原因は、"指示命令"。やらされ感を産み出す原因も"指示命令"。

何かの本で読みましたが、"人はやる事を自分で選択できる時に幸せを感じる" そうです。

だからこそ、ゴールを握がきちんと握れたら、やり方は皆んなで相談して決めて貰うのが良いと。


今、研修やグループコーチングの場で「戦略、戦術を決めて、その通りにメンバーが動いてくれません。」とか「具体的な戦略・戦術を考えたり、それをメンバーに落とし込むことが苦手です。」などのお悩みをお話しされるマネージャーさんには、この体験談と共に①先ずはゴールを握り②早めにメンバーに声を掛け、巻き込み、メンバーと一緒に決めて行くのが良い!とお伝えしています。

本日はこの辺で失礼します。

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