エッセイ【月桂樹と月桂冠】
月桂樹
今年は7月26日から8月11日までフランスでオリンピックが開催されますね。
古代ギリシャでは競技の優勝者には月桂冠が名誉のしるしとして与えられました。故に花言葉は「栄光」とか「勝利」となっております。
月桂樹、我が家でも旺盛に枝葉を伸ばして居ります。
葉を摘み取って陰干しにして其の他のハーブと共に薬草茶として使用したり、肉料理やシチューには欠かせません。
其の月桂樹が月桂冠として用いられるようになった伝説は...
ギリシャ神話の神様の登場となります。
太陽神アポロンと美少女ダフネの話
太陽神アポロンは、女たらしの大神ゼウスの息子です。
美少女ダフネは、テッサリアの河の神ラドンの娘でした。
未だ恋には寝んねの彼女にアポロンの君が一目惚れしました。
何故?其れは愛の神エロス(キューピッド)の悪戯からで、その二人が出会った瞬間に、アポロンには恋心を抱かせる金の矢を、ダフネには、恋を拒否する鉛の矢を射たものですからダフネはアポロン君に追い回される羽目になります。
恋に狂ったアポロンの君は、熱烈な口説き文句でアタック。ダフネを獲物の如く追いまわします。が、ダフネは「イヤョイヤイヤ、熱すぎる男なんか嫌いよ」と逃げまわる。
ダフネから拒否されようが執拗に追い回すアポロン君が、ペネイオス河畔にダフネを追いつめたとき、もう、此れ迄と彼女が河の神である父ラドンに助けを求めて「お父様~、助けて下さい。あんな自惚れ屋は嫌いです。お父様~助けて―」と叫ぶと、彼女の美しい身体はみるみる月桂樹に変わっていったのです。
月桂樹に変身してしまったダフネに取り縋り失意のアポロンは涙ながらにかどうかは知りませんが「このままでは私の心が収まらぬ。せめて私の聖樹になっておくれ」と真剣に願うと、ダフネは静かにうなずき、月桂樹の葉をアポロンの頭に落としました。
この故事により、競技の優勝者には、月桂冠が与えられる事となりましたとさ。
月桂冠
月桂冠と申しますと、かの皇帝ナポレオンも戴冠式で金の月桂冠を頭に載せて居ります。
ナポレオンってこんなにハンサムでしたっけ❓
イエイエ、この肖像画は、彼を男前に描き過ぎています。
本当は薄毛で腹の出張った小男だったそうです。
ダヴィッドの描いた馬に乗った格好の好いナポレオンに私も若い頃は憧れました。
アポロとダフネの話から外れてしまいました。
俳句3句
✒月桂樹 夏の陽射しとオリンピア
✒月桂樹 緑雨に濡れて深緑
✒夏の夕 ローリエ香る肉料理
本日は、此れにて御免下さいませ❗