日常が壊れるのは一瞬

普段はラジオか
言葉の入ってない適当な音楽を流している平日の夜、今夜はなんとなくテレビをつけている。

宇多田ヒカルがインタビューを受けていて
魔法が一つ使えるとしたら？だったかな？

それで、
「寝たい時にすぐ寝れて、眠りたと思う人をすぐに眠らせてあげられる魔法がいい」と言っていた。

この人はあの生き地獄を知っている人なんだ。

好きで聞いていたわけではないが
彼女のファーストアルバムは
どの曲も完璧に歌える。
同じくらいの世代の人は大体そうじゃないのかな。

最近発売したベストアルバムでは
大ヒットしたいくつかの曲を歌い直していたが
歌声のまろやかさに驚いた。

先日別のテレビ局にも
彼女が出演していたのだけど

パーソナリティの方から
歌声が柔らかかった、と指摘され
嬉しそうに「わかりましたか」と答えていたので私の感覚は間違ってないようだ。

身に纏っていたトゲトゲしたものが
剥がれ落ちてすごく自然な気持ちで歌える様になったと彼女は言った。

こうして同じ世代で、
同じ時代を一緒に生きている人間の
変化を感じられるのは面白い。

今日もありきたりな言葉でしか
表現できなくて悔しいけど

宇宙からしたら一瞬にも満たない
私たちの人生という時間
たまたま同じ時代を生きているだけのことが
奇跡みたいに感じる。

そんな瞬間、生きててよかったなぁと思う。

番組を見つつこれを書いていた。

番組終盤彼女が
「与えられなかったものこそが自分を豊かにしてくれる」という様なことを言った。


一番欲しいものは手に入らなかったこと、
そしてそれはきっと
この人生では一生手に入らないものであること、

私が喉から手が出るほど欲しいそれを
手に入れている人だっているのに
私にはそれができなかったし
これからもできないであろうこと。



ついさっきまでそんなふうに考えていたから
シンクロニシティにおどろいた。
人生のこういう瞬間が好きなんだよね。

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昨日は地震で、
眠った時間は深夜だった。

こんなときなのに
短時間集中でわりとしっかり眠れたのが意外だった。

おかげさまで割と体力があるので
今日もせっせと夜の散歩をした。

もしかしたら、という恐怖が心の片隅で
ずっとざわつきながらも
ま、その時はその時だろと開き直る。

だって仕方ないじゃん。
今できることするしかないし、
どうしようもない。

で、今日もあの子に会いに行った。
同じくらいの時間なのでいる気がした。

いた

すこし近づいてみたら
なんとか撮れた。

いつもここで何を見てるの？
地震怖かったね、大丈夫だった？

日常が壊れるのは一瞬。
今日もなんでもない1日を過ごせてありがとう。