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5年なんてあっという間ですよ

5年ぶりに免許更新へ行ってきた。

毎回講習をしてくれる
綺麗な坊主頭をした早口の講師が、今回もいた。

今日は早口にくわえて
お経のよう切れ目がはっきりしない話し方(しかも早口)をするので、ほとんど聞き取れない状態だったが

終盤、「私は72歳なんだけど」と言ったのは
はっきりわかった。

ということは
私が初回講習を受けたときの彼は60歳だったことになる。


当時からお経スタイル(しかも早口)だったら
絶対に忘れてないはずなので
たぶん、年齢を重ねたが故の変化なんだろう。




講習を終え
窓口で新しく発行された免許を受け取った。

写真はいつも無表情で写ることにしている。
その方が数年でどんなふうに自分の顔が変化したのかわかりやすいからだ。


事前にスマホで撮っておいた前回の免許証と
今回の免許証を見比べて、
「5年なんてあっという間ですよ」という講師の言葉を思い出す。

たしかにこの5年間あっという間だったな。



前回の免許更新のときはまだ
一人で暮らしてないし今の会社で働いてない。
SNSのアカウントを削除せず
電話番号も変えられずにいた。

両親の病気もなかった(気づいてなかった)し
自身の手術も受けてなかった。
コロナなんて考えたこともなかったな。

それにこれから何年も
毎日泣いて過ごすことになるなんて思ってなかったし

次の免許更新をするときに
独り身だなんて想像してなかった。



この5年間、消えずにいる想いに振り回されて
変われずにいる自分を叩き潰すことにばかり気を取られていたけど

こうやって変わった部分はどこなのかに焦点を合わせると、案外変わってない部分の方が少ないことに気づく。



そういえば綺麗な坊主頭の講師も

「事故のほとんどが前方不注意。
でも事故を起こした方に聞くと必ず”見ていた”という。

それは焦点があってないんですよ。
人間はね、よし!よし!としっかり確認しようとしなきゃ焦点なんて絶対合わないの。」

とかなんとか言ってたっけ。
(あれ、私意外と聞き取れてた)



5年後の私はどうなっているんだろう。
きっと良いことも、
そうじゃないこともたくさんあるんだろうなぁ。

想像すると少し怖いような、楽しみなような。

でもきっと今日みたいに
5年間のファイトを労ってくれる私が待っているだろうから安心していいような気がする。














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