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きっと、なれるよ

これだけは誰にも負けないと思っていたものがあった。


それが本物なのか
ただの見栄なのか
試されるタイミングが訪れて
「誰にも負けない」は
ただの見栄であることがわかった。


これだけは失いたくないと思っていたものもあった。

こちらもやはり本物なのか
ただの我儘なのか
試されるタイミングが訪れて
ただの我儘であることがわかった。



誰にも負けないと思っていたことと
失いたくなかったものどちらも無くしてみて
その2つが生きる意志の源であったことに気づく。



ならば
真の「誰にも負けないもの」と
正しく「失いたくないもの」を見つけてやりましょうともう長いこと探しまわっているのに

どれもこれも
生きる意志の源泉になるほどの強さや
ゆるがなさはなくて、なんだかなぁとぼんやりしてしまう。



あまりに何も見つからないので
何もないこの状態こそがノーマルな私なのかもしれないと考えることにした。

「誰にも負けない」と「失いたくない」の2つは子供用自転車についた補助輪みたいなもので

小さいタイヤが2つ
心にぴったりとくっ付いてたから
私はここまで生きてこられたんだけど

いつまでも補助輪をつけたまま走ることはできないので、今は補助輪なしで生きる練習中だ。




昔みたいにすいすいペダルを漕ぎたいのに
バランス崩して倒れては
ヤキモキして泣いてしまう日々。


さぁ次はどこへ行こうかと
屈託なく思えるようになるまでは
今日も明日も明後日も、
ひたすら練習するのみ。



自転車に乗るだけのことが
なんであんなに難しかったんだろう?と不思議がる自分にいつの日かなれるだろうか。

いや、きっとなれるよ。



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