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THE TOKYO PERFECT DAYS day.4 and..

東京出張4日目。

流石に4日目ともなると疲れが溜まってきた。
今日は朝から世田谷の多摩美術大学上野毛キャンパスにお邪魔してから、自由が丘で取引き先巡りの予定だ。

いつものように持ってきたコーヒーセットでコーヒーを淹れ、そろそろ飽き飽きしてきたコンビニのサンドイッチを食べる。しかし自分で焙煎したコーヒーとコーヒーセットを持って来てるサラリーマンなんて他にいるのだろうか?

やっぱり自分で淹れるコーヒーは美味しい

荷物をまとめ、ホテルをチェックアウトする。
今日も東京は寒い。そして雨。
最近は便利なもので、新宿御苑前から乗り換えも少なくて現地まで行ける。
重いスーツケースを日中引っ張るわけにも行かないので、途中自由が丘で一度降りてコインロッカーに放り込む。

東京生活の後半は、ここから2駅先の尾山台というところに住んでいたから、このあたりは自転車でいつもウロウロしていた。代官山や渋谷にも良く自転車で行ったな。
良く通った自由が丘デパートの民族雑貨店、それから今はないチベットショップマニマニ。当時は民族音楽にハマっていた時期だったから良くそんなお店に通っていた。
思えば僕のコーヒー生活はここ自由が丘から始まったのだ。駅前の小さなスターバックスで豆を買い、コーヒープレスでいつも淹れていた。

大井町線に乗り換えて上野毛駅に着いたのが9:30頃。そこからそそくさと仕事を終わらせて、時間もあることだし前に住んでいた尾山台の駅まで(上野毛から2駅)歩くことにした。隣の等々力駅には東京には珍しい等々力渓谷という渓谷があり、住んでいた頃は大好きな場所でしょっちゅう行っていた。また少し歩いてみたくなったのだ。

途中歩いていると颯爽とキックボードで現れた人が道でタクシーを停めて待っているクライアントに名刺を渡して『よろしくお願いします!』などと言っている現場に遭遇して、東京のビジネススタイルは軽やかだなぁと感心したりした。

15分ほど歩いただろうか。見覚えのある等々力駅に着いた。等々力渓谷はここからすぐそこにある。しかし行ってみると工事中になっていて、渓谷には降りれなくなっていた。どうやら昨年に大木が倒れてそのままになっているらしく、安全の確認や弱った木の伐採などでしばらくは入れなさそうだった。

大好きな場所、等々力渓谷。
残念ながら通行止め
これぞ都会のオアシス。

住んでいた頃はここから等々力不動というお寺に出ていく道がなんとも好きで、本当に何度も歩いた。本当はダメなんだろうけど、渓谷沿いに生えていた小さなヤツデを家に持って帰って育てていた。奈良に引っ越す時にまた植えに来たのだけれど、それから何年か経って訪れた時には随分大きくなっていて驚いた。またあのヤツデにも会いたかったけれど、今回は諦めた。

それから歩くこと10分、尾山台に到着した。前に住んでいた線路沿いのマンションはそのままで、僕の住んでいた部屋は今は誰か住んでいるらしかった。マンションの名前は変わっていたけれど。

この線路沿いの風景が懐かしい
懐かしい街、尾山台。

駅前の商店街はそのままのお店もあったけれど、ほとんどは知らないお店だった。図書館も良く行った。ケーキの美味しいオーボンヴュータン。松屋なんて何度行ったことか。スーパーオオゼキはなくなっていて、近くに移転したみたいだ。

時間はまだお昼前。取引き先へは昼からでも大丈夫だったから、歩き疲れたのもあって丸山珈琲というお店に入ってコーヒーとチーズケーキを食べた。チェーン店らしかったが、こだわりのコーヒーはとても美味しかった。

コーヒープレスで淹れる個性豊かな味のコーヒー

そして電車で自由が丘駅まで。
懐かしい街並みを歩きまわる。
取引き先も昔ながらやっているお店や新しいお店、それぞれの良さがあり頑張ってほしいなと思う。

時間は14時をまわっていた。
最後の予定してた訪問先は西荻窪だったので、ここから約50分。お昼ご飯を食べずに向かった。

そして西荻窪にて仕事を済ませたのが16時。
4日間の疲れもあり、駅前のドトールコーヒーで休みながら出張報告書を書いたり窮屈なジャケットを脱ぎ着替えをした。

本来ならこのまま新幹線で帰路に着く予定なのだが、先日の下北沢のタイ料理屋さんで仲良くなったふたりと約束してたのと、翌日は親友と戸越銀座ぶらり温泉ツアーの予定だったので、居残ることにしたのだ。というわけで再び下北沢へと向かった。今日は先に調べておいた荻窪の温泉・なごみの湯で泊まろう。

また来た下北沢
再びのティッチャイ

そして再びティッチャイへ到着。
時間は18:30すぎ。まだ誰もお客さんは来てないからゆっくりとやろう。
そのうちに約束していたふたりも来て、店主のみゆきさんが作る美味しいタイ料理を食べながら楽しい会話が続いた。ついこないだここで知り合ったばかりの女性は、これから日本酒の会社を立ち上げようとしていて、日本の文化を海外の人たちに広めていきたいという。とにかく話が合って、共感の嵐で会話がいつまででも楽しいのだ。是非コラボしましょうと意気投合した。このティッチャイというお店は個性豊かな人たちが集まる下北沢のパワースポットだ。店内が狭いから余計に知らない人通しが仲良くなることも多いと思うのだけれど、これほどまでに魅力的で共感できる人に出会えるのも珍しいのではないだろうか?もうひとかたの女性はお連れと今日は来ていたのでところどころ会話に参戦するといった感じだったけれど、とにかく楽しい時間はあっという間に過ぎた。

まずは一杯
このトムヤム和え麺が超絶美味かった
ガイヤーン。間違いない。

しかし、みゆきさんが作るタイ料理はタイ人も絶賛するほど美味しすぎて誰もが中毒になってしまう。後になって知ったのだが、タイ語で《ティッチャイ》とは病みつきとかいう意味らしい。どうりで。ここの料理には病みつきになる魔法がかかっているのだ。もしまた東京に住むことがあれば絶対に下北沢近辺に住もう。こんなお店が近くにあったら最高だ。

それにしても濃い4日間だった。仕事に遊びにフルに楽しんだ。思えばずいぶん楽しみ上手になったもんだ。本来したくない仕事も、なるべく自分のほうに寄せていく。仕事と遊びの境界線がなくなって、大変な仕事もそれほど苦にならない。それに加えその後の温泉やお酒など、ちゃんと身体のストレスや疲れをとりバランスを整える。自分主体、自分軸。これがやはりサラリーマン、そして現代を生きるものの心得なのではないかと思う。あまりにも自分をそっちのけにして無理してしまうからそのうちヒューズが飛んで精神や身体を病んでしまうのだ。何をするにも自分主体、これがこれからの時代を生き抜く秘訣だ。

さて、荻窪駅に着いたのが24時すぎ。その日はなごみの湯という温泉に泊まった。温泉は期待したほどではなかったけれど、温泉に入れて寝れるというだけでありがたかった。寝る前と朝に2回入った。

翌朝8時に温泉を出てからすぐ隣のコメダ珈琲でnoteを書き(結局4時間ほど書いていた)、親友と待ち合わせていた戸越銀座へ向かった。しかし戸越銀座温泉に入ろうと約束していたのが、いざ調べてみると丁度定休日だったことが分かり、親友に電話とLINEをするも返事がないからとにかく現地へ向かった。そして戸越銀座駅に着いたもののどこにもいる気配はなく、待てど暮らせど一向に友人はこない。よく考えたら戸越で会おうと約束しただけで普通に会えると思っていたからちゃんとした約束場所を決めていなかった。もしかして近くの都営浅草線の戸越駅かと思ってそっちにも行ってみたが全然いない。何度も往復したりして結局1時間ぐらい過ぎていた。仕事を精神を病んで休んでいる彼にはひょっとしたら今日はしんどかったのかもしれない。そんな心配が頭をよぎった。僕にはそんな顔は一切見せなかったが、やはりしんどかったのだ。とりあえず雨の中キャリーバッグを引っ張るのも疲れたのと、お腹も減ったので適当に見つけたチェーン店の餃子屋でご飯を食べた。もしかしたらその間に連絡が来るかもしれなかった。しかし一向に連絡もなく、一応無理しなくていいよ、とLINEにだけ残して帰路に着くことにした。時間は待ち合わせの時間から2時間ぐらい過ぎていた。

ひとりぼっちの雨の戸越銀座


するとLINEに友人から連絡があった。
そこには《今家に帰りました。携帯を忘れて出掛けてしまいました。戸越銀座温泉で待っていたけど休みだったんだね》というメッセージが書かれていた。

電話忘れてきてただけかーい!
んで戸越銀座温泉でずっと待ってたんかーい!

やはり思ってたとおりの通常通りの友人だった。しかも適当に待ち合わせをしたもんだからお互いがお互いの思い思いの場所で待っていたのだ。なんて適当な待ち合わせ。最後にこんなオチが待っていたとは。まぁ温泉はまた次回の機会にでも。

そして品川で家族へのお土産を買い、新幹線に乗った。長い長い東京出張が終わろうとしていた。

終わり。

追伸:家に帰ったら玄関先にストーンサークルと落とし穴ができていた。危うく落ちるところだった。

最後落とし穴に落ちるってそんなオチある?

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