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睡眠導入剤をいつまで飲み続けるのか問題

2019年3月にうつ病を発症して以来、睡眠導入剤を飲み続けている。
5年が経ち、初期の不眠地獄からは抜け出せてまずまず眠れるようになったのはいいが、この先も永遠に薬を飲まずには眠れない日々が続くのだろうかと思うと、少し不安になる。

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私が処方されているのはユーロジン(エスタゾラム)1mgを2錠。
こんな小さな物体が、体内に入ると眠りを催す作用を持っているのかと思うと、感心してまじまじと見つめてしまう。

主治医からは、飲んだらそのまますぐに床につくようにと指示されたが、私は就寝30分ぐらい前に飲む。本を読みながら眠気がやってくるのを待ち、それから電気を消して布団に入る。
ほとんどの日はスムーズに入眠できるけれど、いまだに睡眠に対する不安と恐怖心は残っていて、電気を消す瞬間はかすかな緊張が走る。

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睡眠導入剤の服用を続けていて、深刻なレベルの副作用は今のところないが、ちょっと困ることは2つある。

1つめはやはり倦怠感と眠気。朝起きる時はダルダルで、在宅勤務の日はまだいいとしても、出社する日はこれから電車に乗って会社に行くのかと思うと嫌で嫌で(笑)、なかなか立ち上がれない。

枕に頭頂部を当てて、ぐーっと首と背中を伸ばしたり、両腕を後ろで組んで伸ばしたりして体を目覚めさせることで、なんとか心がついていけるようにしている。

2つめはやたらと夢を見るようになったことだ。この5年というもの、夢を見ない日はほぼなくて、しかもいい夢はほとんどない。

よく見るのは、テスト勉強をしていなくて間に合わないとか、進級・卒業ができないとか、ありがちな夢。
その中でも頻繁に表れるのが、私立の大学付属学校に通っていて、エスカレーター式に大学に進む予定なのに、あまりにも学業不振で進学させてもらえなくて絶望しているという場面。
付属学校に通っていたわけでもないのに、なぜこの夢ばかり見るのか不思議である。

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睡眠障害に苦しみまくったので、なんとか眠れるようにしてくれた睡眠導入剤には深く感謝しているけれど、やはり自然に眠気を催して眠るのとは、体の感覚が全く違う。
少しずつ減薬しようとして、1.5錠に減らしてみたりもしたが、やはり2錠のほうが眠りやすいので元に戻した。

ある日、めずらしく自然に眠気がやって来たので、思いきってそのまま布団に入って寝てみたが、わずか1時間半ほどで目が覚めてしまった。
しかも延々とジェットコースターに乗ってギャーギャー叫んでいる夢にうなされて目が覚めて、ぐったり疲れてしまった(笑)

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眠るってこんなに難しいことだったっけ?と、元気だった頃を思い出すとちょっとがっくり来る。と同時に、私にはまだまだ「寝るための意志と工夫」が足りないことも認めざるをえない。

・就寝時間と起床時間を毎日同じにする。
・朝、日光を浴びて運動をする。
・カフェイン摂取は15時ぐらいまで。
・夕食は軽めにする。
・入浴時は湯船にしっかり浸かる。
・就寝前の数時間はスマホは見ない。

などなど、よく言われている睡眠改善の基本を私はほとんど守っていない・・・。
本気で改善したいのならまずは実行しろ!という感じなのであるが、とりあえず今の状態でもいいかと思ってしまっている自分がいる。

大谷翔平選手は10時間寝ていると聞いた時にはたまげたけれど、あれだけの超人的結果を出すスポーツ選手なら、徹底的な睡眠管理は当然行い、実際に10時間眠れるコンディションを整えているのだろう。

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夜中に2度は目が覚めるし、熟睡できているというすっきりした感覚はないけれど、とにもかくにも睡眠がとれるようになったことは何より喜ばしいことだ。

睡眠導入剤は一度飲み始めると一生やめられないとか、続けると認知症のリスクが高まるとか聞いて不安になったりもしたけれど、いろんな専門家がそれぞれいろんなことを言っていて、そんなことはないので心配しないでくださいと言う専門家もいる。

まあ、睡眠に限らず、世の中のあらゆる物事は悪い方向に考え出したらきりがないので、あまり神経質にならずに、服用を続けながらなるべく穏やかな日々を目指していこう。

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