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英語を探せ#15-燃え尽きた若き首相

 常識や行動を、違った観点で見直すような英語を探しています。ジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)ニュージーランド元首相は、辞任の演説では、辞任の理由として、首相として国を率いる責任、それを負うエネルギーがもう自分にないことを上げました。英語もわかりやすい。海外マスコミでは”burn out”「燃え尽きた、疲れ切った」と言われました。
 彼女は37歳で首相になり、結婚し出産もしているのです。彼女は2017年から2023年まで第40代首相を務めました。2019年3月、モスク銃乱射事件を受けて、首相は厳格な銃規制を導入しました。またその葬式で犠牲者の遺族をしっかりと抱きしめる映像は、世界中で視聴され、”compassionate”「共感し思いやりのある」政治家というイメージを高めました。
 2020年彼女はコロナウイルス感染症のパンデミックに対する国の対応を主導し、ウイルス封じ込めに成功した数少ない西側諸国の一つであると称賛されました。しかし、2022年以降人気が低下しました。それはコロナウイルス感染症に対して国を閉じたために経済が悪化したからです。
 今は英国や米国の大学の名誉職に就いているようです。どこかでまたカムバックしてほしいし、できるのではと思います。
 “I believe that leading a country is the most privileged job anyone could ever have, but also one of the more challenging. You cannot, and should not do it unless you have a full tank -- plus a bit in reserve for those unexpected challenges”. 「国を率いることは、就くことができる最も特権的な仕事であると同時に、より困難な仕事の一つでもあると私は信じています。しかし燃料タンクが満タンでない限り、それはできませんし、すべきではありません。さらに、予期せぬ課題に備えて少し蓄えておく必要があります」。
  “I know what this job takes and I know that I no longer have enough in the tank to do it justice. It is that simple. We need a fresh set of shoulders for that challenge”. 「私はこの仕事に何が必要かを知っていますし、それを正当に遂行するには私の燃料タンクにもう十分な力がないことも知っています。それはとても簡単です。その挑戦には責任を担ぐ新たな肩が必要です」。出典:Prime Minister Resignation Address https://www.americanrhetoric.com/speeches/jacindaardernresignationspeech.htm

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