映画「いつかの君にもわかること」で何気ない日常に宿る愛を知る。
この物語は、近いうちに死から逃れられないことを悟った後の、残り僅かな父と息子の日々が綴られている。そのため、劇中でそれと分かるように、死に抗う姿を父は一度も見せることはない。受け入れたのか、諦めたのかは分からない。
語られることはないが、そこに至るまでにどれだけ苦しんだかは想像に難くない。妻は去り男手ひとつで育てなくてはならなかった状況、あまつさえ自分も親もなく施設などを転々として過酷な子供時代を過ごしたのだ。親の存在が子供にどれだけ重要であるかは身に染みて分かっている。何