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結婚は推し活の一種かもしれない

わたしには友だちが1人しかいないのでよく分からないのですが、世の中には3人組が溢れている、ように思います。

街を歩いていると、3人組のおば様方や、3人組のおじい様方なんかをよくお見掛けします。
ここにも、あちらにも。

と他人事のように思っていたら、わたしの母親も仲良しグループ3人組でよく集まっているらしいことが判明しました。

これは好機、と思い「なぜ3人組なのか」と尋ねてみたところ「楽だから」との答えが返ってきました。

2人きりだと息が詰まるし
4人だと結局2人1組になってしまう
5人以上だと多すぎる

3人が、喋ったりサボったりするのにちょうどよい、とのことでした。

なるほど。それは道理。何というか、人付き合いの負担がいい具合に分散されるのですね。

一方、我が家には子どもがいないので、基本的に夫とわたし、2人きりです。
1人が喋れば1人は聞き役、1人が落ち込めばもう1人も落ち込みます。
負担は分散されません。

言い合いをすれば、ひどく傷付きます。
だって、わたしに背を向けて不貞腐れているあの人は、わたしの想い人なのですから。

この人がいい、この人しかいない、と決意して結婚し、どこかに連れ立って出掛けたり、共通の思い出を増やしたりすれば心浮き立ち、夫が新たな挑戦をすればわたしも一緒にハラハラし、決戦の日を迎えれば共に緊張し、ときに喧嘩をすれば心身共にズタボロになる。

以前「推しがいたことがない」と書きましたが、振り返ってよく考えてみたところ
夫はわたしから見たら推し以外の何物でもない
ことに気付きました。

わたし、推してた。
人生をかけた推し活してた。
推しと一対一で向き合ってた。

なんてスリリングなことをしているのでしょう!

結婚は、推しを持つメリットもデメリットも、兼ね備えているように思います。
そう考えると、これは結婚/夫婦に限りません。

恋人も
親友も
子どもも
恋愛関係の有無や性別に関わらず
パートナーを持つことも

「大切な人を持つ」というのは、すなわち推しを持つことであり、最も身近且つ最愛の推しが放つ言動は、良くも悪しくもこちらの心を大きく揺さぶってきます。

楽しいときは幸せだけれども
傷を負うときの苦しみもまた尋常ではない。

そんなリスク、負えない。
緩く付き合える友だちがいればそれでいい、もしくは既に推しがいるからこれ以上愛するものを増やせない、増やしたら手に余る、と思う方がいらっしゃるのもまた道理、だと思うのです。

↓わたしの唯一の友だちについてはこちら

↓推しがいない、と書いた記事はこちら

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